突然なのだが、煽り運転ってものすごく怖い。1年中バイクに乗りながらも小心者の筆者にとって、煽り運転というのはまさに命を脅かす存在。
普段から速い車に道を譲ったり ヤバそうな車を避けたりと気を付けてはいるのだが、時々運悪くどうしようもないぐらいに車間距離を詰められてしまうことがある。
「こんな時にドラレコがあれば証拠を残せるのに……」と思いつつも有名メーカーのものを購入すれば2万円は超えるため諦めてきたのだが、ある時暇つぶしにAmazonを眺めていたら……税込8900円のドラレコを発見! 現在は値上がりして1万450円(2021年11月8日時点)となっているが、それでも安い!!
・充実のスペック&SDカード付!
即注文したら翌日に届いたのがこちら。
意外にしっかりした作りのマット加工の箱に、ワールドワイドどころか宇宙を感じさせるような謎の背景写真。なにより注目すべきポイントは、ドラレコであるにもかかわらず画面にバイク本体が映っているところ。色々とツッコミどころを感じるが……まぁたぶん大丈夫だろう。
ドラレコを購入する上で筆者が譲れなかったのが前後にカメラがあること。正直カメラ1つであればもっと安いものがあったのだが、万が一の事故のことを思えば両方の記録が残っているのが大切なのではないだろうか。
箱の中に入っていた7つほどのパーツは一見複雑そうに見えたが、色分けがしてあるようで初心者にもなんとか理解ができそうなので安心した。
さらに素晴らしいのは、本体にはあらかじめ32GBのマイクロSDカードがセットされていることだ。面倒くさがりな筆者にとっては有難いことである。
ただしSDカードの気配りとは裏腹に、説明書はA4のコピー用紙1枚のみ。普通であれば最低限 付属品一覧や使用上の注意点などの資料もありそうなものなのだが、説明がないままに操作方法が書かれているだけ。
が、安いドラレコを購入した時点でこれぐらいは想定内である。動いてくれさえすりゃあいいんだよ! ってわけだ。
・激安ドラレコをつけてみる
それでは作業を始めていこう。事前に整備士の資格を持つ友人に相談をしてターミナルセットとミニ平型ヒューズ電源を購入しておいたので、
まずはACC電源のコードをギボシ端子に替える。
それをミニ平型ヒューズに接続すれば準備は完了(のはずだ)。
こちらが筆者の愛車、Versys650だ。高速道路を走る機会も多いので万が一の事故に備えておきたいんだよな。
まずはバッテリーとの接続をはずす。
大丈夫? ショートしたりしない??
ドラレコの本体の方は、おなじ色同士で組み合わさるようにコードを接続していく。
とりあえずバッテリーに接続してエンジンをかけてみると……
映った!!!!
映ったぞぉぉぉおおーーーーー!!
カメラに天地の印はないため、画面を見ながら自分で調節する。そしてカメラの土台に関しては勘で組み立てる。なんとかそれっぽくはなったが、最終的にネジが6本余った。これでいい……のか……??
配線はなるべく目立たないようにということでパニアを外して中に通しつつ、
付属の両面テープを使ってカメラを固定する。
ハンドル周りはスッキリさせたかったためリモコンをつけて、
画面付きの本体の方はシート下に収納しておくことにした。雨に濡れて画面が映らなくなったってレビューもあったからな。
そんなこんなで完成だ!
いいじゃんいいじゃん!!!!
カメラ目立たなくてかっこいいじゃん!
・富士山で検証してみた
ということでテスト撮影のためにやって来たのは静岡県の某キャンプ場。目の前に富士山が広がる絶景ポイントだ!
ドラレコは5分の動画をループ録画できる設定にしてあり、容量がいっぱいになり次第古いものから削除されるようになっている。
消したくない動画は撮影中に鍵のボタンを2秒間押すことでロックをかけることができる。簡単操作で良いね。
ってことで富士山やその眼下に広がる街の景色を思う存分撮影し、ウキウキで帰ってきた。きっときれいな動画が撮れているはず。もしも出来が良さそうならYouTubeに使ってもいいかもしれないな~!
さっそくSDカードの中をチェックしてっと……
ふむふむ、なるほど。フロントカメラは「1」リアカメラは「2」というファイルに分かれて保存されているようだ。
わかりやすいな。値段の割にやるじゃん!
まずはフロントカメラ「1」から見てみると、古いものから順にナンバリングされた動画がズラッと並んでいるのだが……
…………ん?
走行中、番号で言うなら「50」や「70」あたりで何度か動画をロックしているはずなのに、先頭の動画のファイル名は……
「114」
……おい!!!!!!
ロックした動画 全部上書きされて消えてんじゃねぇか!!!!!!!!
筆者の記憶が正しければ、少なくとも5本ぐらいは動画をロックしたはず。ところがカード内に残っていた動画は114から始まるすべて連番の動画。
つまりロックをしたはずの富士山の動画はしっかり上書きされ、消えてしまったのである。
…………まぁいいか。
めっちゃ怒っちゃったけど一応はちゃんと撮影できてるっぽいし、前後の車のナンバープレートが読めるぐらいの画質だし。万が一の事故や煽り運転に遭ったときはカードを抜いて上書きできないようにすればドラレコとしての役割は果たしてくれるんだから。
って、……あれ? フロントカメラの色さ、
なんかおかしくない?
こっちのリアカメラと比べて明らかに思い出のセピア色してない??
っていうか、フロントカメラの走行時の道路……
めちゃくちゃ波打ってない?
……。
【fin.】
参考リンク:Amazon「Longeye バイク用 ドライブレコーダー」
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.