2001年に発売されたゲーム機「ゲームボーイアドバンス」(GBA)が、「現役最新ゲーム機」として活躍する場所がある。競輪選手が試合前に過ごす宿舎だ。
不正防止のため、競輪選手は宿舎への通信機器の持ち込みが厳格に禁じられている。その中で楽しめる、数少ないゲーム機がGBAなのだという。競輪選手・田村風起(25)さんが2021年9月8日、ツイッター上で話題にしたことで大きな注目を集めた。
J-CASTニュースは田村選手に15日、宿舎で楽しんでいるゲームソフトや宿舎での過ごし方を取材した。
「桃鉄」もNG…その理由は?
田村選手は、日本競輪選手会奈良支部所属107期の競輪選手。DMM競輪とスポンサー契約しており、SNSやブログでの発信がファンの間で好評だ。そんな田村さんの日常を伝えたツイートが、競輪ファン以外からも大きな注目を集めた。
「今時GBA!?という人々の心の声が聞こえる」
「通信機器持ち込み禁止の競輪選手宿舎ではれっきとした現役最新ゲーム機なんやで」
なんと競輪選手宿舎では、GBAが最新ゲームなのだという。田村選手の手元のゲーム機には2004年発売の「ポケットモンスター ファイアレッド」のプレイ画面が映されていた。この投稿には約9000件のリツイート、約2万「いいね」の大きな反響が寄せられている。
競輪宿舎では八百長などの不正を防ぐため、「電話通信機器等」にみなされるものを持ち込むことはできない。田村選手によると、持ち込み可能なゲーム機も規定で定められており、それ以外は持ち込めないという。
持ち込みが認められているのはGBAのほか、ゲームボーイ、ゲームボーイブロス、ゲームボーイポケット、ゲームボーイライト、ゲームボーイアドバンスSP、ゲームボーイミクロの7種類のみ。ゲームボーイカラーは赤外線通信が可能なため、持ち込みが認められていない。また、以前は据え置きゲームの持ち込みは可能だったが、昨今は通信機能を備えるために一律で持ち込めなくなったそうだ。
ソフトにおいても、「桃太郎電鉄」シリーズなどの対人ゲームも選手同士の賭博の原因となるとして禁じられているとのこと。