イベルメクチンのオーバードーズに関する問い合わせが殺到

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を治療する目的で経口駆虫薬「イベルメクチン」を服用した人がオーバードーズの事例で報告されるケースがアメリカで急増しています。多くのケースで、患者は家畜用のイベルメクチンを服用していたとのことです。

Poison Control Centers Are Fielding A Surge Of Ivermectin Overdose Calls : Coronavirus Updates : NPR
https://www.npr.org/sections/coronavirus-live-updates/2021/09/04/1034217306/ivermectin-overdose-exposure-cases-poison-control-centers

2020年、COVID-19が世界的に流行し、ワクチンや治療薬に関するさまざまな研究が一斉にスタートしだしたころ、抗寄生虫治療薬として広く使われている「イベルメクチン」がCOVID-19治療薬として有効である可能性が示されました。しかし、臨床試験が進むにつれイベルメクチンの効果に疑問が持たれるようになり、2021年8月には「COVID-19治療にイベルメクチンは何の効果もない」という調査結果が公開されています。

新型コロナの治療にイベルメクチンは「何の効果もない」ことが調査で示される – GIGAZINE


一方、イベルメクチンに関する誤情報はいまだにインターネット上で拡散されており、イベルメクチンの効果を信じている人は多く存在しています。このためアメリカの毒物管理センターには「COVID-19を治療すると思ってイベルメクチンを飲んだ結果、オーバードーズ(過剰摂取)となった」という報告が多く寄せられているとのこと。毒物管理センターによると、2019年・2020年いずれにおいても1月~8月の期間中にイベルメクチンを服用した人からの電話は400件ほどでしたが、2021年は1100件以上に増加。特に7月・8月の増加率は245%にもなっています。


報告のうち、多くは家畜用のイベルメクチンを服用したことによる過剰摂取だとNPRは伝えています。家畜用のイベルメクチンを人が服用するケースが増えていることは2021年8月時点ですでに報じられており、アメリカ食品医薬品局(FDA)は「あなたは馬でも牛でもない」と警告していました。


ケンタッキー毒物管理センターの所長であるアシュリー・ウェッブ氏は、「受けた電話の75%は、飼料店または農産物店からイベルメクチンを購入し、動物用のイベルメクチンで治療を試みた人からでした」と述べています。

医師からイベルメクチンの処方を受けた場合は、薬局など正規のルートで入手した薬を、用法用量を守って服用する必要があります。家畜用のイベルメクチンは人間に有害な成分が含まれている可能性があるほか、過剰摂取によって人体に深刻なダメージを与える可能性があるとNPRは警告しました。

「人間への投与を承認された容量のイベルメクチンでさえ、抗凝血剤などの他の薬と相互作用する可能性があります。イベルメクチンを過剰摂取すると吐き気・おう吐・下痢・低血圧・アレルギー反応・めまい・運動失調・発作・こん睡・死亡といった結果を引き起こすことが考えられます」とFDAは述べています。

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