「Twitchは荒らしの差別コメント爆撃からユーザーを守るべき」と訴えて1日だけ配信をボイコットする「#ADayOffTwitch」が勃発

GIGAZINE



ゲーム実況配信プラットフォームのTwitchで2021年9月1日(水)に、複数の配信者がゲーム実況をボイコットする「#ADayOffTwitch」運動が行われています。この運動は、人種差別や性差別などの内容を含む中傷コメントを大量に投稿するボットを使った荒らし行為が増えていることに対して、ユーザーやクリエイターの保護をTwitch側に訴えることを目的としています。

Twitch streamers stage a walkout to protest and bring awareness to harassment – The Verge
https://www.theverge.com/2021/8/31/22650578/twitch-streamers-walkout-protest-hate-raids

Some Twitch Streamers Are Boycotting On Wednesday Over Twitch Hate Raids – GameSpot
https://www.gamespot.com/articles/some-twitch-streamers-are-boycotting-on-wednesday-over-twitch-hate-raids/1100-6495794/

ここ数週間にわたってTwitch全体で、人種差別・性差別・トランスフォビアの内容を含む中傷コメントを自動で書き込む「Hait Raid(ヘイト爆撃)」という荒らし行為が激増しています。配信者は#TwitchDoBetter(Twitch、改善してくれ)というハッシュタグで、このヘイト爆撃をどうにかしてほしいと訴えました。

Twitch側は、「Twitchをクリエイターにとってより安全な場所にするために、懸命に対策している」「単語フィルターの更新やボットアカウントのBANなどの対処を毎日行っている」とコメント。しかし、Twitch側の対策を超えるレベルでヘイト爆撃が増加しているのが現状。


トランスセクシュアルを自称するTwitch配信者で「#ADayOffTwitch」を提唱した1人であるShineyPen氏は、「『#ADayOffTwitch』は配信者が団結することが目的であり、Twitchが代わっていくために私たちが踏まなくてはいけないステップの1つなのです」と述べています。また、「#ADayOffTwitch」に参加する配信者であるRekItRaven氏は「Twitchの収益に影響を与えることが目的ではなく、限界に達した配信者たちが1つになることを目指すものです。ヘイト爆撃を受けたすべての人のために団結し、私たちが屈しないことを示すのが重要だと思います」とコメントしました。


この「#ADayOffTwitch」に同意を示し、複数の配信者が9月1日にライブ配信をしないと宣言しました。


「『#ADayOffTwitch』が立ち上げられて9月1日に開催されますが、このお願いを再共有したいと思います。『#ADayOffTwitch』は素晴らしいアイデアで、私も後押ししたいと思います。特にヘイト爆撃の影響を受けていない人や、Twitchから恩恵を受けて余裕ある人は、自主的にTwitchでの配信を休むべきだと思います」


しかし、一部の配信者にとってTwitchは重要な収入手段の1つであり、たった1日を休むだけでも活動に大きな影響を与えかねません。配信者の中には企業と広告やパートナーシップの契約を交わしている人もいるため、簡単に配信を休むこともできないという問題もあります。そのため、中には「#ADayOffTwitch」への不参加を表明する配信者も存在します。

音楽プロデューサーでTwitch配信者のdetune氏は、ヘイト爆撃の対象になった配信者がTwitchを休止することこそ荒らしの狙いであり、「#ADayOffTwitch」で配信を1日休むことは荒らしをつけあがらせるものだと指摘。「配信を続け、荒らしの中傷に反対の声を上げることが荒らしに対抗するための最良の方法です」と主張し、detune氏は「#ADayOffTwitch」への不参加を表明しました。


また、MMORPGの実況配信で知られるAsmongold氏は自身の配信で「あなたが1日だけ配信を休んでも、誰も気にしません。誰もあなたのことを知らないのですから」「もちろん数の力は信じているので、もしフォロワーが多い有名配信者が全員『#ADayOffTwitch』に参加するのであれば、自分も参加します」と述べました。

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