GoogleとFacebookが日本と世界をつなぐ新海底ケーブル「Apricot」の設置を発表

GIGAZINE
2021年08月17日 10時51分
メモ

.p-category{ position: absolute; right: 2px; }


GoogleとFacebookが、日本・シンガポール・グアム・フィリピン・台湾・インドネシアを結ぶ新しい海底ケーブルである「Apricot」敷設プロジェクトへの参加を相次いで表明しました。Facebookはさらに、アフリカや東南アジアなどでも大規模な海底ケーブル事業を行うと報じられています。

New Apricot subsea cable brings more connectivity to Asia | Google Cloud Blog
https://cloud.google.com/blog/products/infrastructure/new-apricot-subsea-cable-brings-more-connectivity-to-asia

Apricot subsea cable for Asia-Pacific region – Facebook Engineering
https://engineering.fb.com/2021/08/15/connectivity/apricot-subsea-cable/

Google and Facebook’s New Cable to Link Japan and Southeast Asia – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-08-16/google-and-facebook-s-new-cable-to-link-japan-and-southeast-asia

FacebookとGoogleがそれぞれ公式ブログで「Apricot」への参加を発表しました。日本・シンガポール・グアム・フィリピン・台湾・インドネシアを接続する長さ1200kmの海底ケーブルは、毎秒190テラビット以上の通信容量を誇り、サービス開始は2024年に予定されています。

GoogleとFacebookは海底ケーブルの分野で急成長を遂げており、Bloombergの調べによると、近年設置された大西洋横断海底ケーブルの80%が両社によるものだとのこと。

Googleは2021年2月にアメリカとフランスを結ぶ海底ケーブル「Dunant」の運用準備が整ったことを発表しています。

Googleがアメリカとフランスを結ぶ海底ケーブル「Dunant」の運用準備を整えたと発表 – GIGAZINE

by wck

Facebookも2021年3月に太平洋を横断する海底ケーブル「Echo」と「Bifrost」を発表しています。「Echo」には前者にはGoogleも携わっています。

FacebookとGoogleが東南アジアと北米を結ぶ世界初の海底ケーブルを計画中 – GIGAZINE


Googleによると、「Apricot」と「Echo」は相補的なシステムで、Google Cloudをはじめとするデジタルサービスの耐障害性を大幅に改善させることが期待されているとのことです。

Facebookはまた、アフリカ全体にインターネットを提供する海底ケーブル敷設計画「2Africa」を拡大し、新たにセーシェル・コモロ諸島・アンゴラ・ナイジェリアを加えることを発表しました。「2Africa」の詳細については、以下の記事を読むとよく分かります。

Facebookがアフリカ全体にインターネットを提供する世界最大規模の海底ケーブル敷設計画「2Africa」を発表 – GIGAZINE


Facebookはさらに、Amazonと共同で、フィリピンとアメリカをつなぐ新たな海底ケーブル運用の承認を規制当局に申請したと発表しました。

Facebook, Amazon seek U.S. approval to operate undersea data cable | Reuters
https://www.reuters.com/technology/facebook-amazon-seek-us-approval-operate-undersea-data-cable-2021-08-13/

Facebook and Amazon seek Philippines-California cable approval after China Mobile drops out – DCD
https://www.datacenterdynamics.com/en/news/facebook-and-amazon-seek-philippines-california-cable-approval-after-china-mobile-drops-out/

この海底ケーブルは当初、中国の通信会社であるChina Mobileを加えた3社により、香港などにも通信網をつなぐ想定で計画が進められていましたが、国防上の懸念からアメリカ政府が難色を示したほか、香港の自治を支えていた「一国二政府」が香港特別行政区国家安全維持法の施行により事実上終了したことなども重なり、許可が下りませんでした。

そこで、Facebook・Amazon両社は香港へのケーブル接続を断念し、China Mobileも計画から脱退させた上で、改めて今回の申請に踏み切りました。新計画による海底ケーブルは、太平洋を横断してフィリピンとカリフォルニア州を接続する全長12,000kmの海底ケーブルになる予定で、稼働開始は2022年とされています。

Facebookの広報担当者は、中国企業の脱退について「ケーブルの建設を完了しシステムを稼働させるには、『ケーブルシステムの所有者を見直すことが最善策だ』ということで、プロジェクトの当事者が合意に達しました」とコメントしました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

Source