最初に言っておきたいことがある。「Windows 11」は古いハードウェアをサポートしない。Intelの第6世代プロセッサー「Skylake」とそれ以前のCPUや、「Zen」以外のAMDプロセッサーを搭載したマシンは、Windows 11の要件を満たさない。
Microsoftによると、これらのプロセッサーは「Windows 11のセキュリティおよび信頼性に関する原則と最小システム要件」を満たしていないという。Microsoftはその一方で、Windows 11にはIntelの第8世代CPU「Coffee Lake」かAMDの「Zen 2」CPUが必要だと述べている。
では、第7世代プロセッサーはどうなるのか。
控えめに言っても、Windows 11が何をサポートして何をサポートしないのかに関して、大きな混乱が生じている。こう言えば十分だろう。約5年前のコンピューターを使っていて、Windows 11を実行したいなら、新しいマシンを購入しなければならない。
したがって、今は「Chromebook」を常用のモバイルデバイスとして検討する絶好のタイミングだ。
なぜか。多くの人はずっとWindowsを使ってきた。筆者はむしろ「Linux」に乗り換えるように説得したいところだが、大多数の人がOSに関して固有の要件を持っているという現実は分かっている。
Linuxがそうしたニーズに応えられると固く信じてはいるものの、「Chrome OS」が平均的なユーザーの要件を満たすだけでなく、それ以上のものを提供できるということについては、さらに強い確信を抱いている。
その理由を説明しよう。
Canalys Dataによると、2020年第1四半期に出荷されたChromebookは合計319万8000台だという。2021年第1四半期の出荷台数は、1197万9000台という目覚ましい数字だった。1年間で275%もの増加だ。
ここで、大変驚くべき世界の市場シェアの統計を見てみよう。Stat Counterが発表した世界のOS市場シェアは以下のとおりだ。
- 「Android」:41.42%
- Windows:30.86%
- 「iOS」:16.1%
- 「macOS」:6.65%
- Linux:1.01%
これは世界の市場シェアであり、たとえば米国市場とは大きく異なることに注意してほしい。米国のシェアは以下のようになっている。
- iOS:29.72%
- Windows:29.15%
- Android:21.28%
- macOS:13.25%
- Chrome OS:3.66%
- Linux:1.13%
これらの数字を個別に見ると、Chrome OSは全く太刀打ちできていないと結論づけることもできる。しかし、全体として見ると、状況が以前と大きく異なっていることが分かる。世界市場と米国市場の両方で、モバイルOSがランキングのトップに立っている。
言い換えると、モバイルの天下だ。Chrome OSのシェアはごくわずかだが、筆者が先に述べたことを考えてほしい。Windows 11がリリースされたとき、現在の多くのハードウェアはサポートされない。
そのため、ユーザーにはいくつかの選択肢がある。
- 「Windows 10」をサポート終了まで使い続ける。
- Windows 11をサポートする新しいコンピューターを購入する。
- もっと安価な別のマシンに乗り換える(Chromebookなど)。
最後の選択肢は非常に重要だ。世界は今、パンデミックの影から抜け出そうとしており、これは(非常に多くの人に)金銭的な余裕がないことを意味している。
この悪夢から目覚めた後に、OSのアップグレードが差し迫っているという理由だけで、新しいコンピューターにお金を使いたいと思う人はいないはずだ。