メリクリあけおめ!
みんな大好き、「回転式魚干し機」。あの有能でありつつバカバカしいマシンを、手元でぐるぐる回したい。
その望みを叶えるべく、こんなのを作ってみました。そう、ベアリング(と歯車)でね。
汝、あこがれの装置よ
ついつい冒頭で「バカバカしい」と書いてしまったが、これを初めて見たときは「なんという発想の転換!」と嘆息したものである。これが、回転式干物製造機だ。
風を待つのでなく、自分から吹かれにいく。なんと前向きな考えか。ここで人生に役立つような金言を口走ってしまいそうにもなるが、よく見よう、回っているのは干物だ。
このたたずまいに、いにしえより多くの人々が魅了されてきた。当サイトでも、爲房さんがずいぶんと頭の悪い機械を作っている。世の中には他にもデータ化した人がいたりと、なぜか物作り人の創作意欲をかき立てるらしい。工業界のミューズ。ダリにおけるガラ、ロダンにおけるカミーユが、我々におけるこの「回転式干物製造機」なのである。マジかよ。
さあ、私はこのミューズから、ハンドスピナー的手法で「回転式干物製造機スピナー」を作ろうと思うのだ。それならいつでもどこでも、思いついたときにサッと干物をくるくるできる、最高じゃないか。見たいじゃないか。さっそくデッサン、じゃなくて設計に入るとしよう。
針金組んだりプラ棒を接着して組み立てたりするのは、私の場合、なんとも不安定なものができる未来しか見えなかった。なので一気に全体を一括してプリントしちゃうことにした。成功して本当によかった。でもホッとするのはここまでだ。
そう、ここに多くの干物たちを、ぶらさげねばならない。デジタルを駆使したところで、最後は膨大な手仕事が待っている。
ホッケとイカの表裏を2.5cm〜3cmくらいの大きさでたくさん配置してハイグレード紙にプリントした。布も考えたが、紙なら少しシワを出せばより干物っぽくなるし、作りやすいだろうと、紙にした。
表裏がずれるのを危惧して両面印刷じゃなく片面でプリントしたが、後から考えたらここで絶対間違えた。
探り探りしながら作っているので、あとからこうすれば良かった…が寄せては返す。表裏を張り合わせるのも、切り離す前が絶対良かっただろうし、だいいち全然、両面印刷で行けた気がする、完全に位置合わせすればいいんだし。ここでまるまる1日かかっちゃった。
いつもより余計に回しております的な
完成、「魚干し機スピナー」。さあ、癒されちゃってください。
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あーおかしい。あー眼福眼福。
さてここで、本来作りたかったもう一つのスピナーをお目にかけたい。折しも、クリスマスシーズンであるからして。
では皆さん、ご一緒に。イカツリーを回しましょう、清らかな心で。
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クリスマスネタでは毎回素直に祝わない私だが、これはストレートに祝いたいクリスマスになった。たくさんのイカたちが、天に登って行くよ…尊いよ…
回転はやはり良いものだ
だいいち景気がいいじゃないか。回転式抽選機といい、回転寿司といい。
回転にはまだまだ何かあると思うので、来年も回りモノ周辺を掘っていきたいと思う。