創設者・橋下徹氏からの強烈なメッセージ。国政維新は大阪維新の会の「下部組織」なのか?
こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
維新の創設者である橋下徹さんの「国政維新(維新国会議員団)は大阪維新の下部組織」という発言が議論を呼んでいます。
取り急ぎ動画でもコメントをしましたが、私の意見をブログにもまとめておきます。
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まず結論から申し上げますと「大阪維新が今なお維新の中核であり、最大限のリスペクトの対象であることに疑いの余地はないが、国政維新は必ずしもその下部組織ではない」と認識しています。
通常の国政政党は、国会議員・政党を頂点として、その下に地方議員・地方組織が連なるピラミッド型の構成をしています。
しかしながら、地域政党を起源とする分権政党である維新では「地方議員と国会議員は対等の関係」とされており、私も維新歴はわずか2年ながら、このことは党是として叩き込まれてきました。
裏を返せば地方議員と国会議員の間に優劣もないということであって、大阪維新が国政維新の上部組織・指導団体とまでは言えないと考えています。
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一方で橋下徹さんの指摘することも、党規約にその根拠があることは事実です。
日本維新の会規約
第6条第8項
代表等を除く常任役員は、代表が、第23条第1項で規定する大阪維新の会に所属する特別党員から選任する。ただし、大阪維新の会所属の特別党員でない者であっても、代表が特に必要とする者は、常任役員に選任することができるものとする。第7条第7項
代表選挙の候補者となることができる者は特別党員である者とし、立候補にあたっては、第23条で定める地域政党の推薦を要するものとする。なお、地域政党の推薦が複数となることを妨げるものではない。
現行の規約においては日本維新の会の常任役員は大阪維新の会メンバーから選ぶことになっていますし、代表選挙に立候補する場合も地域政党=大阪維新の会の推薦が必須となっています。
このように規約や組織運営上、大阪維新の会が優位となっていることは明らかですが、ではこれをもって直ちに大阪維新が国政維新の上部組織と言えるかといえば、そうではないと思います。
例えば現在、大阪維新の会の代表は吉村洋文氏で、日本維新の会は松井一郎氏が代表です。
だからといって、吉村洋文・大阪維新代表の配下に松井一郎・日本維新代表がいるというイメージを持っている方はほぼ皆無でしょう。
大阪維新が国政政党・日本維新の会に影響力を行使できるようになっているのは、党の合流・分裂などの歴史的経緯によるものであり、加えてこれらの規約は改定見込みであることがすでに松井代表より発表済となっています。
維新が党規約見直し 「大阪優遇」改め、ローカル色払拭へ(2021年11月11日)
https://mainichi.jp/articles/20211111/k00/00m/040/261000c
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では、橋下徹さんの発言の真意は何なのか。
本人ではない私も詳らかにわかっているわけでは勿論ありませんが、まず「地方議員と国会議員は対等」であるにもかかわらず、いつしか文通費や立法事務費など巨額のお金を差配するうちにその意識を忘れてしまった国会議員たちへの強い警鐘を鳴らしているのでしょう。
文通費は政治団体に繰り入れるところで改革がストップし、組織活動費の公開についても改善の余地があるなど、私たち国会議員団はその指摘について真摯に受け止め、あらためて改革に臨まねばなりません。
もう一つは「国政維新、このままでいいのか?言われっぱなしで悔しくないのか?」という、創設者からの激烈なメッセージなのだと思います。
国政維新の中核は今なお大阪にあり、大阪維新の会メンバーの尽力がなければまだまだ簡単に立ち行かないのは事実です。
オリジンである大阪維新の会には最大限のリスペクトを保ちながら、本当に維新が全国政党になるために、超えて行かなければいけないことはなにか。何を守り、何を変えていくのか。
身を切る改革の、その先へ。
大阪の成功体験だけに頼るのではなく、マクロ経済政策や外交安全保障政策においても独自色を出し、地域を地方議員以上にきめ細かく回っていくなど、我々維新国会議員団にもこれまでにない活動量とイノベーションが求められているのだと思います。
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代表選挙が行われるのだとすれば、こうした点は最大の論点になると思いますし、代表選挙がなかったとしても、参院選に向けて国政維新の真価と進化が問われます。
創設者や支持者の皆さまが誇れる組織を大阪以外でも創りあげていけるよう、引き続き私も東京都選出の維新国会議員として粉骨砕身してまいります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年11月23日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。