食材を入れてボタンを押すだけで自動調理してくれる調理器具は複数ありますが、多くの自動調理器具は煮込み料理は得意なものの炒め料理は苦手です。アイリスオーヤマから登場した自動調理器「CHEFDRUM(シェフドラム)」では、内なべをクルクル回転させて青椒肉絲などの炒め料理を調理可能とのこと。そんなシェフドラムが編集部にやってきたので、外観チェックに続いて実際に青椒肉絲やパスタ、から揚げの自動調理を試してみました。
CHEFDRUM(シェフドラム) KDAC-IA2-T DAC-IA2-H | アイリスオーヤマ
https://www.irisohyama.co.jp/dac-chefdrum/
シェフドラムは、回転機構を備えた自動調理器で、炒め物や揚げ物など多様な料理を食材をカットしてボタンを押すだけで調理してくれます。シェフドラムの外観は以下の記事で詳しく確認できます。
洗濯機のように回転しながら自動調理してくれる革命的調理器具「CHEFDRUM(シェフドラム)」の外観を徹底的にチェックしてみたよレビュー – GIGAZINE
シェフドラムは手動で調理温度などを設定することもできますが、炒め物や揚げ物、煮物など多種多様な料理の自動調理機能も搭載されており、付属のレシピブックに従って食材を準備して内なべに放り込むだけで青椒肉絲やから揚げなどを作ることが可能。今回は、実際に自動調理機能を使って「青椒肉絲」「クリームパスタ」「から揚げ」を作ってみます。
◆目次
・1:青椒肉絲を作ってみた
・2:クリームパスタを作ってみた
・3:から揚げを作ってみた
・4:シェフドラムの後片付け
・5:まとめ
◆1:青椒肉絲を作ってみた
シェフドラムに付属するレシピブックには、自動調理に必要な食材や自動調理番号、食材の処理方法などが記されています。例えば、青椒肉絲のページはこんな感じ。
青椒肉絲を作るべく、レシピブックに従って食材を用意しました。用意した食材は豚肉・たけのこ水煮・ピーマン・オイスターソース・酒・しょうゆ・みりん・かたくり粉・ごま油・砂糖・塩こしょうです。
まず、オイスターソースや酒を混ぜ合わせて……
内なべに投入。
ピーマンは細切りにして……
内なべに投入します。
豚肉も細切り。
切ったら内なべに投入します。
たけのこ水煮も内なべに投入。
内鍋の中はこんな感じ。食材はかき混ぜておらず、上記の通りに順番に投入しただけです。
内なべに食材を入れ終わったら、内なべをシェフドラム本体にセットして……
フタを閉じ、蒸気口を「開」に合わせます。
最後に、レシピブックに記されている通りにシェフドラムの傾きを調整すれば準備完了です。
後は、レシピブックに記されているメニュー番号に合わせ、スタートボタンを押せば調理が始まります。
以下のムービーでは、青椒肉絲を調理するシェフドラムの様子を確認できます。ムービーを再生すると、内なべがグルグル回転して、中身の食材がかき混ぜられていることが分かります。
自動調理器「シェフドラム」がクルクル回転する様子 – YouTube
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調理中のシェフドラムの温度を赤外線サーモグラフィーで測定した結果が以下。蒸気口の周辺が94.2度まで上昇しています。
側面は33.9度。側面は熱くないですが、蒸気口の周辺が高温になっているので、調理中は触れないように注意が必要です。
加熱が進むと、肉やソースの良い香りが漂ってきます。調理中はただ待つだけでよく、待っているだけで料理の香りが漂ってくるので、「誰かが調理してくれるのを待つ実家のような感覚」を味わえます。
青椒肉絲はスタートボタンを押してから約7分で完成。
しかし、焼き加減を確認してみると豚肉が生焼けで、まだ完成とは言えない状態でした。
加熱が足りない場合は、延長加熱が可能です。延長するにはフタを閉じてから「時間」ボタンを押して延長時間を設定してスタートボタンを押せばOK。
5分間延長加熱した結果、生焼けの部分はなくなりました。シェフドラムは内なべを回転させて食材をかき混ぜてくれますが、今回は豚肉をひとまとめに投入したためか十分にかき混ぜられず、生焼けになったようです。このため、シェフドラムに食材を投入する際はなるべく塊にならないように注意し、完成後には食べる前に焼き加減をチェックするのがオススメです。
完成した青椒肉絲を皿に盛り付けるとこんな感じ。青椒肉絲を自分で作ろうとすると火力に気を配りながらフライパンや中華鍋を振り続ける必要がありますが、シェフドラムを使えば食材を切って内なべに投入してボタンを押すだけで調理が完了します。調理完了を待つ間にまな板や包丁を洗ったり机を片付けたりできるので、かなり時間を有効活用できるのもうれしいポイントです。
シェフドラムで調理した青椒肉絲を食べてみると、たけのこはシャキシャキで、ピーマンはしんなりとした焼き加減。焦げ付いた部分は一切ありませんでした。ボタンを押して一発で完成とはならなかったものの、最終的には文句のない出来栄えに仕上がりました。
◆2:クリームパスタを作ってみた
一般的に、パスタを作る際は「パスタを大量の湯でゆでた後に、湯を捨て、ソースや具材と混ぜ合わせる」という工程が必要ですが、シェフドラムの自動調理メニューでは湯を捨てる必要なく、材料を投入してボタンを押すだけでクリームパスタを作れます。
クリームパスタを作るために、牛乳・塩こしょう・パスタ・コンソメ・ベーコン・バター・タマネギ・しめじを用意しました。
まずはタマネギ・ベーコン・しめじを適度な大きさに切り分けて内なべに投入。
続いて、パスタを半分に折って投入します。
さらに、牛乳や水、バターを投入します。
食材をすべて投入した様子が以下。この状態ではパスタが液体に浸っていませんが、レシピブックにはかき混ぜる工程が記されていないので、このまま調理してみます。
内なべをシェフドラム本体にセットして自動調理を開始すると、回転しながら加熱されるうちにパスタが柔らかかくなり、液体に浸るようになりました。
完成したクリームパスタはこんな感じ。ゆで残ったパスタは見当たらず、完全に柔らかくなっています。
皿に盛り付けてみました。水分は適度な粘度になっており、シャバシャバ感は皆無。
食べてみると、パスタは芯が残っておらず、かといって柔らかすぎることもなくクリームパスタとして適切なゆで加減に仕上がっています。
「同じレシピで作れば、通常の鍋&ガスコンロでも同じクリームパスタになるのでは?」と考えて余った食材でクリームパスタを作ってみた結果、加熱が終わるまでパスタがくっつかないように気を配りながらかき混ぜ続ける必要があり、かなり面倒。また、調理完了のタイミングがつかみづらいという問題もあり、シェフドラムの自動調理のメリットがよく分かる結果となりました。
◆3:から揚げを作ってみた
シェフドラムの自動調理メニューの中には、揚げ物も含まれています。今回は鶏肉のから揚げを作ってみることにしました。
まず、料理酒・しょうゆ・鶏もも肉を用意して……
密閉できる袋に入れて、漬け込みます。
今回は、冷蔵庫にいれて24時間漬け込みました。
漬け込んだ鶏肉にかたくり粉をまぶせば、準備完了です。
後は、内なべに油を300ml入れて……
自動調理器を開始し、油を予熱します。
予熱が完了したら、静かに鶏もも肉を投入して……
再度、スタートボタンを押します。
すると、クルクル回転して調理が始まります。
完成したから揚げはこんな感じ。
半分に切ってみると、中心までしっかり火が通っていました。食感はしっとり系のから揚げ。衣の種類を工夫すれば、多様な食感のから揚げを作れそうです。
◆4:シェフドラムの後片付け
シェフドラムの内なべは、炊飯器の釜をへこませたような形状です。このため、洗う際は炊飯器の釜を洗うのと同じくらい楽チンに洗えます。
フタは、パッキンや取っ手の部分が少し洗いづらく感じました。
◆5:まとめ
シェフドラムを実際に使う前は「加熱部分だけ自動になっても、食材を切る手間は変わらないので、そこまで楽にはならないのでは?」と思っていたのですが、実際に使ってみるとコンロの前に常に立つ必要がなくなるのはかなりのメリットで、加熱完了までに包丁やまな板を洗ったり、机の上を片付けるなどの準備をできるので、料理を作り始めてから実際に食べるまでの時間を大幅に短縮できました。また、から揚げやパスタは一発で適切な加熱具合になったため、「料理の火加減が苦手」という人にはかなりオススメできますます。
なお、シェフドラムは、記事作成時点ではAmazon.co.jpで税込5万4780円で販売されています。
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