AIがRISC-V CPUを5時間以内で設計

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(a)CPUコア全体のレイアウト、(b)パッケージング後のCPU、(c)CPUの評価用プリント基板

 中国の研究者グループが6月21日(協定世界時)、AIを使用して5時間以内にRISC-V CPUを設計したとして論文「Pushing the Limits of Machine Design: Automated CPU Design with AI」を発表した。

 人間と同等またはそれ以上の機械設計能力を持つAIを作り出すことで、CPUを自動設計するAI技術を開発することを目標とした本研究では、CPU設計を自動化するためにCPUの一連の入出力をAIに学習させ、Binary Speculation Diagram(BSD)というグラフ構造などを利用することで、RISC-V CPUをゼロから設計した。

 AIが設計したCPUは、65nmプロセスで製造され、最大300MHzで動作。Intelが1991年に発売した「486SX」と同等の性能を持ち、約5時間で設計することに成功したという。

 論文では人間によるCPU「i486」の開発期間を例に、CPU設計における人間とAIの時間を比較。人間によるi486開発では検証段階だけでも190日以上かかったのに対し、AIは5時間以内で設計を完了しており、約1,000倍の時間短縮を達成したと述べている。

 同研究グループは、本研究によるAI技術が既存の半導体業界の設計サイクルを大幅に短縮できる可能性を示唆している。

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