「老後の蓄えとして2000万円必要」というニュースを見たら自分の将来が心もとなくなるものだし、「AIが人間の仕事を奪う」と聞いたら自分の仕事はどうなるのか気になる。上司や同僚のちょっとした態度に傷ついたり、家族のため息は不安になる。
私たちは様々なことが気になってしまう。そして、物事を気にしすぎると、とにかく疲れる。それが一晩ぐっすり眠れば元気になる程度ならまだいいが、仕事が手につかなくなったり、休みの日に何もする気が起きなかったりするなら、ちょっと気にしすぎかもしれない。
それは自分の性分だということであきらめるか、それとも少しでも気にしすぎないように対策を考えるか、それは自分次第だ。
「気にしすぎ」が疲れる人が知るべき3つの「離れ方」
『「気にしすぎて疲れる」がなくなる本 蓄積疲労があなたを変えてしまう』(下園壮太著、清流出版刊)はこうした日常生活の疲れの危険性を指摘し、生活のはしばしで気にしすぎてしまう人へのアドバイスを送っている。
気にしすぎてしまう人へのアドバイスの一つが「離れること」である。
離れることにはいくつかの種類がある。まずは「物理的」に離れること。嫌な人がいるなら近づかないようにする、ストレスかかる場から立ち去るなどがこれにあたる。
そりが合わない人が来る飲み会があるなら、思い切って参加しないのも一つの手。やってみると、ストレスの原因がその時間だけは消えることになる。その場しのぎの対処法ではあるが、けっこう有効な方法である。
二つ目が「時間的」に離れることである。家族や職場など物理的に離れることが困難な場合もある。そんな場合はリモートワークをしてみたり、喫茶店に避難したり、外出してみたりといったやり方がある。
またネットニュースが気になった時に、関連記事を読み漁ってしまうとよけいに気になってしまう。いったん見るのをやめるのが時間的に離れるということだ。
「イメージ的」に離れる方法もある。これは現実世界からの距離をとるということ。音楽や映画、本の中への逃避である。現実世界に気になることがある以上、完全に没入することはできないかもしれないが、少しでも意識が現実からそれれば、それで成功。あまりハードルを上げずにやってみるのがいい。
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気にしすぎで疲労を感じている以上、いかにその疲労を取るかも大切だし、気にしすぎのもととなる事柄を吐き出してすっきりすることも必要だ。
本書はこの「気にしすぎ」をいかに受け止めて対処するかについて解説されている。人によっては「何がそんなに気になるのか」と、気にしすぎの人の気持ちはよくわからないかもしれないが、本人にとっては生活を脅かす問題でもある。
自分が何にそんなに苦しんでいるのかを把握するとともに、生活の質や充実度を改善するためのヒントとなる一冊だ。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。