朝はいつも忙しい。部屋も台所も散らかったまま職場へ駆け込み、仕事中も机の上はグチャグチャ。余裕のないスケジュールにイライラしながら、残業が日課となり、帰宅してからも心は休まる暇がない――。現代のビジネスパーソンの生活は、「整う」という言葉からはほど遠い。私たちの心、体、暮らしを乱す要因があふれる現代だからこそ、「整える力」が必要だ。
本書の著者、曹洞宗徳雄山建功寺住職の枡野俊明氏はそう指摘する。著者は、「整える力」を身につけるには禅の教えが最適であるという。本書は、禅の教えに基づいた、日常や人生を整える方法を教えてくれる。禅僧は、坐禅、読経、食事、掃除など日常の営みすべてが「整える力」をつける修行と捉え、実践している。それだけに、紹介される98の養生訓は暮らしに取り入れやすいものばかりであり、気になるところから試してみるだけで、変化が実感できそうだ。
6章からなる本書は、まず「自分」を整えることから始め、「朝」「昼」「夜」と時間帯別の「整える」テクニックを紹介し、「休日」を充実させたのち、「1年」まで視点を広げる。日々の習慣をほんの少し変えることで、生活や仕事が整い、ひいては人生がうまくいく――。心身の不調を抱えている人、そして人生に好循環を呼び込みたい人には、特に本書をおすすめしたい。
今回ご紹介した「仕事も人生もうまくいく整える力」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。