【Hothotレビュー】最高峰のノートPC用GPU「GeForce RTX 4090 Laptop」をテスト

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 NVIDIAのノートPC向け新世代GPU「GeForce RTX 40シリーズ・ラップトップ」を搭載したPCが、グローバルで2月8日より発売される。

 この発売に先立って、GeForce RTX 40シリーズ・ラップトップの最上位GPUである「GeForce RTX 4090 Laptop GPU」を搭載したRazerの新作ゲーミングノート「Razer Blade 16」をテストする機会が得られた。Ada Lovelaceアーキテクチャの採用で大きな進化が期待されるノートPC向けGPUの実力をベンチマークテストで確かめてみよう。

新世代ノートPC向けGPUの最上位「GeForce RTX 4090 Laptop GPU」

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、Ada Lovelaceアーキテクチャを採用したノートPC向けGPU「GeForce RTX 40シリーズ・ラップトップ」の最上位に位置するハイエンドGPUだ。

 TSMCの4Nプロセスで製造されたGeForce RTX 4090 Laptop GPUのGPUコアでは、76基のSMが有効化されており、9,728基のCUDAコアや76基のRTコア、304基のTensorコアなどが利用できる。VRAMには16GBのGDDR6メモリを搭載しており、GPUコアとは256bitのメモリインターフェイスで接続する。バスインターフェイスはPCIe 4.0に対応しており、GPUサブシステムの消費電力は80~150Wに設定されている。

【表1】GeForce RTX 40シリーズ・ラップトップの主な仕様
GPU GeForce RTX 4090 Laptop GPU GeForce RTX 4080 Laptop GPU GeForce RTX 4070 Laptop GPU GeForce RTX 4060 Laptop GPU GeForce RTX 4050 Laptop GPU
アーキテクチャ Ada Lovelace Ada Lovelace Ada Lovelace Ada Lovelace Ada Lovelace
製造プロセス TSMC 4N TSMC 4N TSMC 4N TSMC 4N TSMC 4N
SM 76基 58基 36基 24基 20基
CUDAコア 9,728基 7,424基 4,608基 3,072基 2,560基
RTコア 76基 (第3世代) 58基 (第3世代) 36基 (第3世代) 24基 (第3世代) 20基 (第3世代)
Tensorコア 304基 (第4世代) 232基 (第4世代) 144基 (第4世代) 96基 (第4世代) 80基 (第4世代)
ROPユニット 112基 80基 48基 48基 48基
ブーストクロック 1,455~2,040MHz 1,350~2,280MHz 1,230~2,175 1,470~2,370MHz 1,605~2,370MHz
メモリ容量 16GB (GDDR6) 12GB (GDDR6) 8GB (GDDR6) 8GB (GDDR6) 6GB (GDDR6)
メモリインターフェイス 256bit 192bit 128bit 128bit 96bit
NVIDIAエンコーダ(NVENC) 第8世代×2基 第8世代×2基 第8世代 第8世代 第8世代
NVIDIAデコーダ(NVDEC) 第5世代 第5世代 第5世代 第5世代 第5世代
PCI Express PCIe 4.0 PCIe 4.0 PCIe 4.0 PCIe 4.0 PCIe 4.0
GPUサブシステム電力 80~150W 60~150W 35~115W 35~115W 35~115W

 Ada Lovelaceアーキテクチャを採用したGeForce RTX 40シリーズ・ラップトップでは、DLSS 3の新機能であるフレーム生成が利用可能となっている。発表当時は対応タイトルが限られていたDLSS 3だが、2022年2月時点では20を超えるタイトルが正式対応済みであり、DLSS 3をフル機能で利用できるという特徴は、ゲーマーがGeForce RTX 40シリーズ・ラップトップを選択する理由として十分な魅力を備えつつある。

 また、GeForce RTX 40シリーズ・ラップトップが備えるハードウェアエンコーダは、AV1に対応した第8世代NVENCとなっており、GeForce RTX 4080 Laptop GPU以上のハイエンドGPUについては、2基の第8世代NVENCを搭載している。これにより、上位GPUは2基のNVENCを用いて処理を高速化するデュアルエンコーディングが利用できる。

 新機軸であるDLSS 3に対応したゲーミング用途だけでなく、メディアエンジンの強化や第3世代RTコアと第4世代Tensorコアの採用などによって、クリエイティブシーンでのパフォーマンスも向上しているのが、GeForce RTX 40シリーズ・ラップトップの強みであると言える。

DLSS 3対応ゲームは既に20タイトルを超えており、対応予定のタイトルも含めると50タイトルに達する

Razer Blade 16でGeForce RTX 4090 Laptop GPU搭載PCのパフォーマンスをチェック

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUのテストに用いるのは、Razerの新作ゲーミングノート「Razer Blade 16」だ。

 Razer Blade 16は、Intelの24コア(8P+16E)/32スレッドCPU「Core i9-13950HX」とGeForce RTX 4090 Laptop GPUを組み合わせたハイエンドゲーミングノート。最新鋭のプロセッサを搭載するだけでなく、120HzのUHD+表示(3,840×2,400ドット)と、240HzのFHD+表示(1,920×1,200ドット)に対応した、デュアルリフレッシュレート対応16型ディスプレイを搭載するユニークなゲーミングノートだ。

 今回はGeForce RTX 4090 Laptop GPUの性能にフォーカスして検証を行なうため、Razer Blade 16のパフォーマンスを最大限に発揮できるよう動作モードをカスタマイズしたほか、Razer Blade 16のディスプレイではアスペクト比16:9の画面解像度を選択できない一部のゲームについては、HDMI接続した外部ディスプレイでテストを実行した。

検証時にCPUとGPUが最大のパフォーマンスを発揮できるよう、Razer Blade 16の動作モードをカスタマイズしている

 比較機材としてゲーミングノートが用意できなかったため、GeForce RTX 4070 TiとCore i9-13900Kを組み合わせたデスクトップ環境で比較を行なう。テスト時のGPU動作仕様やテスト機材については以下の表のとおり。

【表2】各GPUの動作仕様
GPU GeForce RTX 4090 Laptop GPU GeForce RTX 4070 Ti
ビデオカードベンダー ZOTAC
製品型番 ZT-D40710B-10P
ベースクロック 1,425MHz 2,310MHz
ブーストクロック 1,815MHz 2,700MHz
メモリ容量 16GB (GDDR6) 12GB (GDDR6X)
メモリスピード 18Gbps 21Gbps
メモリインターフェイス 256bit 192bit
メモリ帯域幅 576GB/s 504GB/s
PCI Express PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x16
Power Limit 最大175W 285W
GPU PPT(持続/短時間)
温度リミット 87℃ 84℃
Resizable BAR 有効 有効
GPUドライバ GRD 528.37 (31.0.15.2837) GRD 528.24 (31.0.15.2824)
【表3】テスト機材
GPU GeForce RTX 4090 Laptop GPU GeForce RTX 4070 Ti
CPU Core i9-13950HX Core i9-13900K (8P+16Eコア/32スレッド)
CPU電力リミット PL1=110W、PL2=130W、Tau=56秒 PL1=PL2=Unlimited
CPU温度リミット 100℃ 100℃
CPUクーラー ADATA XPG LEVANTE 360 ARGB (ファンスピード=100%)
マザーボード Razer Blade 16 [UEFI=1.06] GIGABYTE Z790 AORUS ELITE AX [UEFI=F3I]
メモリ DDR5-5600 16GB×2 (2ch、46-45-45-89) DDR5-5600 16GB×2 (2ch、40-42-42-78、1.3V)
システム用SSD 1TB NVMe SSD (PCIe 4.0 x4) CORSAIR MP600 1TB (NVMe SSD/PCIe 4.0 x4)
アプリケーション用SSD 1TB NVMe SSD (PCIe 4.0 x4) CFD CSSD-M2B2TPG3VNF 2TB (NVMe SSD/USB 10Gbps)
電源 330W ACアダプタ 玄人志向 KRPW-PA1200W/92+ (1200W/80PLUS Platinum)
OS Windows 11 Pro 22H2 (build 22621.1194、VBS有効) Windows 11 Pro 22H2 (build 22621.1194、VBS有効)
室温 約24℃

GeForce RTX 4070 Ti搭載ビデオカード(ZOTAC ZT-D40710B-10P)のGPU-Z実行画面

Core i9-13900KのCPU-Z実行画面

ベンチマーク結果

 今回実施したベンチマークテストは、「3DMark」、「VRMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」、「サイバーパンク2077」、「Microsoft Flight Simulator」、「Forza Horizon 5」、「DIRT 5」、「フォートナイト」、「エーペックスレジェンズ」、「アサシン クリード ヴァルハラ」、「モンスターハンターライズ:サンブレイク」、「エルデンリング」、「Blender Benchmark」。

3DMark「Speed Way」

 3DMarkのDirectX 12高負荷テスト「Speed Way」において、GeForce RTX 4090 Laptop GPUは5,448というスコアを記録し、5,498を記録したGeForce RTX 4070 Tiとほぼ同等のパフォーマンスを発揮した。

【グラフ01】3DMark v2.25.8056「Speed Way」

3DMark「Port Royal」

 3DMarkのDirectX Raytracing(DXR)テスト「Port Royal」でGeForce RTX 4090 Laptop GPUが記録したスコアは13,231で、14,408を記録したGeForce RTX 4070 Tiを約8%下回った。

【グラフ02】3DMark v2.25.8056「Port Royal」

3DMark「Time Spy」

 3DMarkのDirectX 12テストであるTime Spyでは、標準テストの無印版Time Spyのほかに、高負荷版のExtremeを実行した。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、無印版Time Spyで約19%、Extreme版で約14%、それぞれGeForce RTX 4070 Tiを下回っている。GPUスコアに関しては総合スコアより僅差となっているが、CPUスコアに関してはそれぞれ約29%と約38%も下回っており、電力供給の制約がないに等しいデスクトップ環境がCPUパワーでスコアを稼いでいる様子が伺える。

【グラフ03】3DMark v2.25.8056「Time Spy」

【グラフ04】3DMark v2.25.8056「Time Spy Extreme」

3DMark「Fire Strike」

 3DMarkのDirectX 11テスト「Fire Strike」では、標準テストの無印版Fire Strikeのほか、高負荷版のExtremeとUltraを実行した。

 ここでもCPU性能が問われるPhysics ScoreやCombined Socreで、デスクトップ環境のGeForce RTX 4070 Tiがスコアを稼いでいる一方、負荷がGPUに偏る高負荷テストほどGeForce RTX 4090 Laptop GPUがスコア差を縮めている様子から、GPU自体の性能で大きく負けているわけではないことが伺える。

【グラフ05】3DMark v2.25.8056「Fire Strike」

【グラフ06】3DMark v2.25.8056「Fire Strike Extreme」

【グラフ07】3DMark v2.25.8056「Fire Strike Ultra」

3DMark「Wild Life」

 3DMarkのVulkanテストである「Wild Life」では、標準テストの無印版Wild Lifeと、高負荷版のExtremeを実行した。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、無印版で約15%、Extreme版で約13%、それぞれGeForce RTX 4070 Tiを下回ったが、このテストもCPUの速度が影響していると思われる。

【グラフ08】3DMark v2.25.8056「Wild Life/Wild Life Extreme」

3DMark「DirectX Raytracing feature test」

 DXRによるリアルタイムレイトレーシング性能の計測に特化した3DMarkの「DirectX Raytracing feature test」では、GeForce RTX 4090 Laptop GPUが67.47fpsを記録して、69.84fpsのGeForce RTX 4070 Tiにかなり近いパフォーマンスを発揮した。

【グラフ09】3DMark v2.25.8056「DirectX Raytracing feature test」

3DMark「PCI Express feature test」

 3DMark「PCI Express feature test」は、バスインターフェイスの帯域幅を計測するテストだ。

 Razer Blade 16のGeForce RTX 4090 Laptop GPUはPCIe 4.0 x16で接続されていることもあり、デスクトップ環境のGeForce RTX 4070 Tiと変わらない24GB/s弱の帯域幅を実現していた。

【グラフ10】3DMark v2.25.8056「PCI Express feature test」

3DMark「NVIDIA DLSS feature test」

 NVIDIAの独自技術であるDLSS性能をテストする「NVIDIA DLSS feature test」では、フレーム生成が有効なDLSS 3と、超解像のみを行なうDLSS 2でテストを行なった。なお、どちらも画面解像度を「3,840×2,160ドット」、DLSSの品質モードは「Performance」に設定している。

 超解像度とフレーム生成が有効なDLSS 3を利用した場合、GeForce RTX 4090 Laptop GPUは113.93fpsを記録しており、GeForce RTX 4070 Tiの107.21fpsを約6%上回った。GeForce RTX 4090 Laptop GPUはDLSS 3を利用することで、無効時の28.91fpsから約293%もフレームレートが上昇しており、この上昇率はGeForce RTX 4070 Tiの約253%を上回っている。

 超解像のみを行なうDLSS 2を利用したGeForce RTX 4090 Laptop GPUの平均フレームレートは76.79fpsで、利用によるGeForce RTX 4090 Laptop GPUのフレームレートの上昇率は約163%と、GeForce RTX 4070 Tiの約168%と同程度だった。

【グラフ11】3DMark v2.25.8056「NVIDIA DLSS feature test」

VRMark

 VRMarkでは、「Orange Room」、「Cyan Room」、「Blue Room」を実行した。

 超高フレームレートの実現にCPUパワーを必要とするOrange RoomとCyan Roomについては、GeForce RTX 4090 Laptop GPUがGeForce RTX 4070 Tiをそれぞれ約22%と約30%下回った。

 5K解像度で実行されるBlue Roomでも、GeForce RTX 4090 Laptop GPUがGeForce RTX 4070 Tiを約9%下回っているが、その差はOrange RoomやCyan Roomより明らかに縮小している。

【グラフ12】VRMark v1.3.2020「ベンチマークスコア」

【グラフ13】VRMark v1.3.2020「平均フレームレート」

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク

 ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークでは、描画品質を「最高品質」に設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度をテストした。デスクトップ版のGeForce RTX 4070 Tiには及ばないものの、解像度が上がるにつれスコア差が縮まっている。また、いずれの解像度でも十分快適にプレイできるだろう。

【グラフ14】ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク「スコア」

【グラフ15】ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク「平均フレームレート」

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

 FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは、画質プリセットを「高品質」に設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度をテストした。ここでも解像度が上がるにつれ、GeForce RTX 4070 Tiとの差が縮まっている。

【グラフ16】FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク v1.3

サイバーパンク2077

 DLSS 3に正式対応したサイバーパンク2077では、グラフィックプリセットの「レイトレーシング:ウルトラ」をベースに、DLSSの超解像とフレーム生成の有り無しでパフォーマンスを計測した。DLSSの品質モードについては、フルHDとWQHDは「クオリティ」、4Kは「パフォーマンス」に設定している。

 フレーム生成を含めたDLSS 3のフル機能を有効にしたGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで159.65fps、WQHDで114.60fps、4Kで84.07fpsを記録した。

 DLSSの超解像のみ有効にした場合のGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで75.44fps、WQHDで68.80fps、4Kで56.18fpsだった。

 DLSS無効時のGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで64.34fps、WQHDで41.68fps、4Kで20.54fpsを記録した。

【グラフ17】サイバーパンク2077 (v1.61)「フルHD (1,920×1,080ドット)」

【グラフ18】サイバーパンク2077 (v1.61)「WQHD (2,560×1,440ドット)」

【グラフ19】サイバーパンク2077 (v1.61)「4K (3,840×2,160ドット)」

Microsoft Flight Simulator

 Microsoft Flight Simulatorでは、画質プリセットを「ウルトラ」に設定して、DLSSの超解像とフレーム生成のありなしでパフォーマンスを計測した。テスト時のグラフィックスAPIは「DirectX 12」で、DLSSの品質モードはフルHDとWQHDで「品質」、4Kは「パフォーマンス」に設定している。

 フレーム生成を含めたDLSS 3のフル機能を有効にしたGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで94.2fps、WQHDで93.5fps、4Kで94.8fpsを記録した。

 DLSSの超解像のみ有効にした場合のGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで49.5fps、WQHDで48.4fps、4Kで50.8fpsだった。

 DLSS無効時のGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで56.0fps、WQHDで50.6fps、4Kで45.5fps。

【グラフ20】Microsoft Flight Simulator (v1.30.12.0)「フルHD (1,920×1,080ドット)」

【グラフ21】Microsoft Flight Simulator (v1.30.12.0)「WQHD (2,560×1,440ドット)」

【グラフ22】Microsoft Flight Simulator (v1.30.12.0)「4K (3,840×2,160ドット)」

Forza Horizon 5

 Forza Horizon 5では、画質プリセットを「エクストリーム」に設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度でゲーム内ベンチマークモードを実行した。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで117fps、WQHDで95fps、4Kで85fpsだった。

【グラフ23】Forza Horizon 5 (v1.553.89.0.HV)

DIRT 5

 DIRT 5では、画質プリセットを「Ultra High」に設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度でゲーム内ベンチマークモードを実行した。全ての条件でレイトレーシング(Raytraced Vehicle Shadows)を有効にしている。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで132.3fps、WQHDで114.9fps、4Kで72.5fpsを記録した。

【グラフ24】DIRT 5 (v1.0.277037.506)

フォートナイト

 フォートナイトでは、グラフィックプリセット「最高」をベースに、NaniteとLumen(およびハードウェアレイトレーシング)を有効にした設定や、アンチエイリアスを「DLSS」にした設定などでフレームレートを計測した。テスト時のグラフィックスAPIは「DirectX 12」で、DLSSの品質モードはフルHDとWQHDで「品質」、4Kは「パフォーマンス」に設定している。

 NaniteとLumenを有効にした状態でアンチエイリアスを「DLSS」にした場合のGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで82.9fps、WQHDで81.1fps、4Kで68.7fpsを記録。

 NaniteとLumenを有効にした状態でアンチエイリアスを「TAA」にした場合のGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで88.7fps、WQHDで65.6fps、4Kで38.3fpsを記録。

 NaniteとLumen、DLSSを無効にした場合のGeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで163.6fps、WQHDで154.2fps、4Kで97.1fpsだった。

【グラフ25】フォートナイト (v23.30)「フルHD (1,920×1,080ドット)」

【グラフ26】フォートナイト (v23.30)「WQHD (2,560×1,440ドット)」

【グラフ27】フォートナイト (v23.30)「4K (3,840×2,160ドット)」

エーペックスレジェンズ

 エーペックスレジェンズでは、描画設定を可能な限り高く設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度でフレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは300fps。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで215.5fps、WQHDで178.2fps、4Kで117.9fpsを記録した。eスポーツタイトルではあるが、快適にプレイできると思われる。

【グラフ28】エーペックスレジェンズ (v3.0.24.34)

オーバーウォッチ 2

 オーバーウォッチ 2では、描画品質をもっとも高い「エピック」に設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度で平均フレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは600fps。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで264.9fps、WQHDで212.0fps、4Kで130.7fpsを記録。このゲームは、十分スムーズにプレイできる水準だろう。

【グラフ29】オーバーウォッチ 2 (v2.2.1.1.109670)

アサシン クリード ヴァルハラ

 アサシン クリード ヴァルハラでは、画質プリセットを「最高」に設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度でゲーム内ベンチマークモードを実行した。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで134fps、WQHDで121fps、4Kで79fpsであった。いずれの解像度でも問題なくプレイできるだろう。

【グラフ30】アサシンクリード ヴァルハラ (v1.6.2)

モンスターハンターライズ:サンブレイク

 モンスターハンターライズ:サンブレイクでは、画質プリセットを「高」に設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度で平均フレームレートを計測した。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで174.5fps、WQHDで174.2fps、4Kで119.4fpsを記録した。

【グラフ31】モンスターハンターライズ:サンブレイク (v13.0.0.1)

エルデンリング

 エルデンリングでは、画質プリセットを「最高」に設定して、フルHD~4Kまでの画面解像度で平均フレームレートを計測した。ゲームの上限フレームレートは60fpsで、自動描画調整は無効にしている。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは、フルHDで59.9fps、WQHDで59.9fps、4Kで59.7fpsを記録。全ての解像度で約60fpsを記録したGeForce RTX 4070 Tiとほぼ同等のパフォーマンスを発揮している。

【グラフ32】エルデンリング (v1.08.1)

Blender Benchmark 3.1.0

 Blender Benchmark 3.1.0では、標準で用意されている3つのシーン(monster、Junkshop、classroom)をテストした。テストに用いたBlenderのバージョンは「3.4.0」。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUは全ての項目でGeForce RTX 4070 Tiに勝利しており、monsterで約2%、junkshopで約12%、classroomで約2%、それぞれGeForce RTX 4070 Tiを上回った。

 この結果は、BlenderにおけるGeForce RTX 4090 Laptop GPUの優れたパフォーマンスを示すものであると同時に、CPU性能や電力制限によるボトルネックが生じにくい条件であれば、GeForce RTX 4090 Laptop GPUはGeForce RTX 4070 Tiを凌ぐ性能を発揮できるGPUであることを示唆する結果でもある。

【グラフ33】Blender Benchmark 3.1.0 (Blender v3.4.0)

強力なGPU性能を秘めたGeForce RTX 4090 Laptop GPU。DLSS 3はボトルネックが生じやすいゲーミングノートでも効果的

 GeForce RTX 4070 Tiを搭載した最新のデスクトップゲーミング環境相手ではさすがに分が悪いものの、今回テストしたほとんどのゲームを高画質でプレイできる性能をGeForce RTX 4090 Laptop GPUは備えており、CPUや電力のボトルネックが生じにくい条件であれば、GeForce RTX 4070 Tiに匹敵するパフォーマンスを発揮してみせた。ノートPC向けGPUとして非常に高い性能を備えたGPUであることは間違いない。

 新機軸であるDLSS 3についても、今回テストしたサイバーパンク2077やMicrosoft Flight Simulatorでの効果は上々で、リアルタイムレイトレーシングを有効にしたサイバーパンク2077を、4K解像度でも約84fpsという平均フレームレートで動かせたのは印象的だった。CPU性能や電力のボトルネックが生じやすいゲーミングノートにおいて、それらの壁を超える可能性を秘めたDLSS 3のフレーム生成は魅力的な機能だ。

 GeForce RTX 4090 Laptop GPUの強力なGPU性能は最上位モデルならではのものだが、DLSS 3についてはGeForce RTX 40シリーズ・ラップトップの全モデルで利用できる。今春あたりにゲーミングノートの新調を考えているなら、GeForce RTX 40シリーズ・ラップトップ搭載製品とDLSS 3対応タイトルの動向に注目したい。

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