ジャンボ〜! アフリカはケニアの首都ナイロビでタクシー運転手をやっているカンバ族のチャオスです。今年もよろしくお願いします。
さて今回は、リクエストの多かった「ケニアの老後」や「ケニアの介護事情」をお送りするね。
まず、ケニアの高齢者の間でかかりやすい病気といえば、ずばり「失明」だね。90歳以上になると失明する確率がアップすると聞いている。日本は「がん」であると日本のゴーから聞いたが、ケニアでは「失明」だね。
ケニアには、高齢者をお世話する、いわゆる「老人ホーム」みたいな企業・組合・協会みたいなものは存在しない。なので、家族が面倒を見ることになる。これは絶対だ。
エプロンをさせて食事させたり。彼らをシャワーに入れて洗ったり。家の掃除をしたり。そして彼らを病院に連れて行ったり。そういったお世話は、家族がやっている。従兄弟とか、親戚も含めて。
・ケニアの年金!?
ちなみに、ケニアでは政府から高齢者に対し、月々お金が支払われている。日本でいうところの年金みたいなものだが、その額、月々……
2000kes(約2145円)。
もちろん、これぽっちの額ではケニアであっても何もできやしないから、結局は家族や親戚がお金を出し合って、高齢者をケアすることになる。
去年のクリスマスの日、オレは故郷の村の老人たちを訪ねてみた。話を聞くと、食べ物と薬など、多くの課題に直面していると教えてくれた。
そうこうしていると、バナナ売りがやってきたので、オレはバナナを買って、老人たちにふるまった。美味しそうに食べていた。
しかし、そこにあるテーブルやマグカップはハエだらけだった。それは満足に掃除が行き届いていないことを意味していた。
拭いてあげたかったが、台拭きもなかった。ハンカチなども持っていなかった。なので、どうすることもできなかった。そんなクリスマスだった。
執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.