鹿児島工業高等専門学校情報工学科の中才恵太朗助教と近畿大学情報学部情報学科の角田雅照准教授らの研究グループは、フレーミング効果を活用したシリアスゲームによって、感染症対策の啓発効果が高まることを発表した。
本研究はマスクを着用させるというシリアスゲームを通じて、COVID-19など空気感染する感染症に対するマスクの重要性を啓発することを目的とする。啓発効果を高めるために、同じ問題を表現を変えて示すことにより、受け手の意思決定が変化する「フレーミング効果」を活用した。
ゲームの主な内容は制限時間内にキャラクターにマスクを着用させることで、感染を防げるというもので、マスクを着用させなかった場合、感染が広がるといった結果につながる。
実験では、被験者18人に上記のゲームをプレイさせ、アンケートを取った結果、感染が広がる「否定的表現」でゲーム結果を示された被験者は、より強く「感染拡大の危険性」を感じる傾向が見られたという。
研究グループは、今後の空気感染する感染症に対してフレーミング効果やシリアスゲームの活用によって啓発効果を高められることが期待できるとしている。
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