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確かにわかりにくいですよね、ネット通信のプラン内容と値段って。ひと昔前よりだいぶマシになりましたけど、それでもわかりやすいとは言い難いです。で、通信業界の価格、プラン、制限などの複雑さにしびれを切らしたのが米国連邦通信委員会(FCC)。すべてクリアにしてラベル表示しろ!とお達しを出しました。
FCCがインターネットプロバイダーに対して義務付けを発表したラベル表示。価格情報(追加料金があればそれも含む)はもちろん、割引があればその適用期間、データ使用量の制限、制限を超えた時の速度など、とにかくすべてを一覧ラベルにし、提供するサービスの真横に貼っておけという内容です。“ここからQR読み取ってリンク先で確認してね”パターンは許されません。また、消費者だけでなく、専門家やリサーチャー、関連当局が情報を収集しやすいよう、ラベルはマシン識別が可能でなければいけません。
FCCのジェシカ・ローゼンウォーセル氏はこう語っています。
このルールは、消費者が購入する際の手助けとなるよう、通信業者版の成分表示を求めるものです。消費者にとって、価格やスピード、データ制限などがよりシンプルで読みやすく表示されるようになります。
FCCがラベル表示義務付けを発表した日は、奇しくも非営利団体のコンシューマー・レポートがインターネット請求に関するレポートを公開した日と同じ。わかりにくい料金体系やプロモーション、隠れ追加料金など、ネットプロバイダー側が使っている請求価格を釣り上げるあの手この手をレポートにまとめただけあって、コンシューマー・レポートは、もちろんFCCの発表を絶賛しています。
実際にラベル表示が義務化されるまでには、FCCの管理予算局のレビューや、連邦官報での公開など、もう少し手順が必要です。手続き完了後は、ネットプロバイダー側が6カ月から1年以内にはラベル表示をする必要があるとのこと。
ネットプロバイダーが提供するサービスのわかりにくさには定評があり、米国ではここ数年ずっと問題視されていました。今回のFCCの決断は、消費者にとって明確な請求書への大きな一歩です。IT版成分表示は昨今のトレンドでもあります。AppleやGoogleも、アプリストアにて、アプリのプライバシーポリシーなどを明記するようアプリ版成分表示を進めています。
Source: FCC