CNET Japanの編集記者が気になる話題のトピックなどを紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。主にゲームなどのエンターテインメント関連も取材している佐藤が担当。今回は、11月26日と27日に埼玉県のベルーナドームにて行われたイベント「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Twinkle LIVE Constellation Gradation」の模様をお届けする。
これは、バンダイナムコエンターテインメントがソーシャルゲームを基点として多方面に展開している「アイドルマスター シンデレラガールズ」をテーマに、同作に登場するアイドルの声を担当しているキャスト陣が出演するライブイベント。
今回は、シンデレラガールズの11周年(11月28日)を迎える直前のタイミングで開催。「Constellation」が意味する「星座」にちなんで、「星」や「冬」をテーマとしてそれらがイメージできるような楽曲や演出が披露された。
本公演で両日ともに出演したのは、安齋由香里さん(西園寺琴歌役)、梅澤めぐさん(辻野あかり役)、新田ひよりさん(道明寺歌鈴役)、牧野由依さん(佐久間まゆ役)、青木瑠璃子さん(多田李衣菜役)、飯田友子さん(速水奏役)、桜咲千依さん(白坂小梅役)、小市眞琴さん(結城晴役)、田辺留依さん(荒木比奈役)、千菅春香さん(松永涼役)、二ノ宮ゆいさん(八神マキノ役)福原綾香さん(渋谷凛役)、渕上舞さん(北条加蓮役)、ルゥティンさん(塩見周子役)、赤﨑千夏さん(日野茜役)、生田輝さん(ナターリア役)、神谷早矢佳さん(南条光役)、鈴木絵理さん(堀裕子役)、武田羅梨沙多胡(喜多見柚役)さん、長野佑紀さん(小関麗奈役)、原紗友里さん(本田未央役)、松嵜麗さん(諸星きらり役)、山下七海さん(大槻唯役)。
加えて、DAY1(26日)では、高森奈津美さん(前川みく役)、中島由貴さん(乙倉悠貴役)、長江里加(久川颯役)。DAY2(27日)では、佐倉薫さん(黒埼ちとせ役)、津田美波さん(小日向美穂役)、のぐちゆりさん(及川雫役)、安野希世乃さん(木村夏樹役)も出演。
会場内では新型コロナウイルスの影響と感染拡大防止、ならびに飛沫防止の観点から、公演中はマスク着用のうえでコールなどの声援は控える形となっており、集まった“プロデューサー”(※アイドルマスターシリーズのファンのこと)は、キャストのパフォーマンスやトークに対して、拍手を送ったりコンサートライトを振って応えていた。あわせて、オンライン配信も実施。今回は通常の配信に加え、会場の演出が見えやすくなるマルチアングルでの配信も行われた。
ステージはメインステージのほか、そこから一本の花道が伸びておりセンターステージとサブステージも設置。円形のセンターステージは12星座が描かれていたほか、半屋外球場と呼べるベルーナドームの性質上、冬の寒さも感じられるコンセプトに沿った環境でライブが行われた。また、一部パートでは「シンデレラバンド with スターリーストリングス」による生演奏でパフォーマンスを行った。
DAY1では、アシスタントの千川ちひろによる挨拶と注意事項、ダンサーによるオープニングステージでライブがスタート。その1曲目は「流れ星キセキ」(安齋さん、二ノ宮さん、生田さん)。ドームの天井に流れ星が流れ、3色の大きな星が描かれるなかで歌声を響かせる。さらにTVアニメのオープニングである「Shine!!」(高森さん、牧野さん、青木さん、桜咲さん、福原さん、渕上さん、赤﨑さん、鈴木さん、原さん、松嵜さん)では、序盤は原さん、松嵜さん、高森さん、福原さん、青木さんというTVアニメにおけるシンデレラプロジェクトのキャストがセンターステージで歌いはじめ、途中から牧野さん、桜咲さん、渕上さん、赤﨑さん、鈴木さんがサブステージに姿を見せて歌う流れに。
2曲が披露されたあと、安齋さんと渕上さんから挨拶。4月に同じベルーナドームで行われた10周年ツアーファイナル公演から1年もたたずに戻ってこれたことやライブのテーマ、特別アレンジでお届けするシンデレラバンド with スターリーストリングスの生演奏があることを説明してライブが再開。
クリスマスをほうふつとさせるイントロのベルが印象的な「冬空プレシャス(Long Intro Ver.)」(武田さん、長野さん、山下さん)でステージを賑やかに彩った後、「チカラ!イズ!ぱわー!!(Long Ver.)」(赤﨑さん、鈴木さん)では、元気娘の日野茜とサイキックアイドルの堀裕子を感じさせるような明るさと楽しさを前面に押し出し、一面に広がるオレンジのコンサートライトも相まって寒さを吹き飛ばすようなステージとなっていた。
「オタク is LOVE!」(Long Intro Ver.)(梅澤さん、田辺さん、神谷さん)では、オリジナルで歌う田辺さんが、“ヒーローオタクの南条光”“りんごオタクの辻野あかり”として2人を紹介する場面もあるなど、アイドルの個性を表現するライブならではの演出も盛り込まれた。
ここからはライブ初披露曲が続き、まず前川みくのソロ曲「ネコドル☆オーバー・ザ・ワールド」(高森さん)は、みくの“猫ちゃんアイドル”感が全開となるステージで、スクリーンやレーザーで歌詞に合わせたシチュエーションも表現されていた。「サマーサイダー」(中島さん、長江さん)では、冬がテーマとなっているなかで、さわやかな風を吹き込むような夏らしい清涼感のある楽曲を披露した。そして松永涼のソロ曲「Myself」(千菅さん)は、ロックで熱い性格の涼を表現するようなパワフルな歌声で熱唱していた。
キャストの紹介映像を経てMCパートに。ここでは、「シンデレラガールズ コンステ星占い」と題したコーナーを実施。代表のメンバーがくじを引いて、プロデューサーの運勢を占うというもの。書かれている運勢の順位を発表するとともに、そこに書かれた指示を行うことで、より良い運勢にしていくというもの。ここでは2022年における残り1カ月を占っていった。
ちなみにくじを引くメンバーは、アイドルやキャスト自身の誕生日が該当する星座だったり、こじつけを含めて関連のあるキャストが担当。書かれた指示にしたがって、田辺さんが気持ちのこもったウインクを披露したのをはじめ、山下さんが「はい、あーん」と食べさせてあげる振りをしたり、神谷さんが最高にかわいいポーズを決めるなど、さまざまな指示の実行やエピソードを披露。また、ふたご座を代表した長江さんが12位を引いてしまい、“実は私、〇〇なんです”と話すお題に対して、エクステを付けていることを明かし、厄払いを行っていた。
ライブ再開後に歌われた「未完成の歴史(Long Intro Ver.)」(飯田さん、福原さん、渕上さん)では、3人が抜群の歌唱力で曲の世界観に引き込んでいく。久川颯のソロ曲「Packing Her Favorite」(長江さん)はライブ初披露。快活な性格の颯が持つアイドルとしてのキラキラ感を示すように表現。
喜多見柚のソロ曲「思い出じゃない今日を」(武田さん)は、柚を示す明るく元気な歌声と切なさを感じさせる楽曲で心に伝えるように歌う。本田未央のソロ曲「DELIGHT」(原さん)はライブ初披露。ポップな曲調で表現された“歓びの歌”を高らかに歌い、感想では一緒にクラップをして一体感も生み出していた。そして「咲いてJewel(Long Intro Ver.)」(安齋さん、中島さん、牧野さん、田辺さん、松嵜さん)では、センターステージで安齋さんが中心に、4人が周囲に立つフォーメーションで、それぞれが疾走感と魅惑な雰囲気をあわせ持つ楽曲でパフォーマンスを行った。
メンバーが変わってのコンステ星占いは、いて座を代表した原さんが1位を引き当て、ラッキーカラーの虹色を示すような、客席のプロデューサーが思い思いのコンサートライトが振られる光景が見受けられた。ほかにも二ノ宮さんがリズムゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(デレステ)でフルコンボが出せるように、プロデューサーに向けて「がんばって」と可愛くエールを送ったのをはじめ、飯田さんは指ハートを決めたり、赤﨑さんは拳を突き上げながら気合の入った「メリークリスマス!」を披露するなどで盛り上がりを見せていた。
ライブ再開の前に、ドームの天井を活用したプラネタリウムの映像演出に。星がきらめく夜空に12星座と12の光が映し出され、そして歌われたのは「You’re stars shine on me」(安齋さん、桜咲さん、長野さん、山下さん、長江さん、青木さん、福原さん、神谷さん、千菅さん、梅澤さん、ルゥティンさん、新田さん)で、落ち着いた雰囲気でのバラードソングで美しい声が響き渡る。後のトークで、アイドルそれぞれの星座を持つ12人のキャストによる歌唱であることが触れられていた。
そこから一転したかのようなサイバーライクな曲調とレーザーによる演出から歌われたのは「星環世界(Long Intro Ver.)」(赤﨑さん、鈴木さん、松嵜さん、中島さん、牧野さん、武田さん)。宇宙を表現するような楽曲に、ドームの天井に映し出された映像演出も相まって、スタイリッシュな空間を生み出していた。続いての「VOY@GER」(小市さん、長江さん、ルゥティンさん、生田さん、原さん)の披露ではどよめきが起きる一幕も。アイドルマスターシリーズの2021年イメージソングで、オリジナルはシリーズ5ブランドのアイドルたちが歌唱しているもの。シンデレラガールズ単独としては初めてであるなかで、疾走感と神秘的な雰囲気も感じされる楽曲を、合間のラップパートも含めて軽快に歌っていた。続いての「No One Knows(Long Intro Ver.)」(飯田さん、田辺さん、二ノ宮さん、渕上さん)でも、ダンサブルな楽曲でクールさ全開といったステージが展開されていた。
MCでは、今回の新衣装について説明。名称は「コンステレーション・ナイト」で、その前のトークでも軽く触れられていたが、衣装にはアイドルの星座があしらわれたものとなっている。
ここからは、シンデレラバンド with スターリーストリングスも登場してのステージに。まずはスターリーストリングスによる「Snow Wings」の演奏で冬の空気感を作り出した後、歌われたのは「White again(コンステアレンジ)」(安齋さん、梅澤さん、新田さん)。天井には雪が降りしきる映像を映し出しながら、ピアノソロとストリングスによるアレンジで穏やかな気持ちになれるような空気感に。
ここからもアレンジバージョンでの楽曲披露が続く。「Nocturne(コンステアレンジ)」(高森さん、青木さん)は、オリジナルの疾走感あふれる楽曲が一変して、切なさを感じさせるものに。「キセキの証(コンステアレンジ)」(牧野さん、渕上さん、松嵜さん)はオリジナルでもバラード曲となっているなか、ウッドベースやストリングス、ピアノの生演奏で聴くことができるという贅沢感も味わえるものに。「Memories(コンステアレンジ)」(飯田さん、長江さん、福原さん、ルゥティンさん)は、切なさを感じさせるバラード曲へと変化したアレンジで、4人による歌声がより美しく響き渡るものとなっていた。
落ち着いた雰囲気で楽曲と歌声を聴き入るような時間となっていたが、一転するように情熱的と感じる曲調と演奏、そしてバンドサウンドも加わり歌われたのは「ダイアモンド・アテンション」(小市さん、赤﨑さん、生田さん、神谷さん、武田さん)。カッコよさを感じさせる演奏、気合の入った歌声、天井に描かれたダイヤモンドや炎のほうな演出、客席を彩るオレンジ色のコンサートライトと、熱く燃え上がるようなステージとなった。
さらに雰囲気を変えての「無重力シャトル」(桜咲さん、千菅さん、二ノ宮さん、鈴木さん、長野さん、原さん)に。天井にはスペースシャトルやロケットが飛んでる映像を映し出しながら、ポップな曲調の楽曲を軽快に歌っていた。そして「New bright stars」(安齋さん、梅澤さん、中島さん、新田さん、飯田さん、小市さん、ルゥティンさん、武田さん、山下さん)では、広がる可能性と仲間とともに未来に向かって進んでいることを表現した楽曲を、それぞれのソロパートを織り交ぜつつ披露した。
ここでDAY1のキャスト全員が登場し、ここまでの感想を語るとともに、次に歌う曲としてアナウンスしたのは「さよならアンドロメダ」。星空といえばこれと言えるような楽曲で、天井には星空とともに歌詞が映し出されるなか、生演奏と27人の歌声が神秘的かつ幻想的な空間を作り出していた。
本編はここで一区切りとなり、アンコールを求める拍手を経て千川ちひろが登場し、業務連絡と称した各種情報の告知映像が上映。さらに“とっておきの情報”として用意された映像も上映。4月から“平日プロデューサー”を務めるなど、かねてからコラボ展開をしているガールズユニット「ももいろクローバーZ」(ももクロ)とのコラボ楽曲「Majoram Therapie」の登場を告知。さらに「本日初歌唱」の文字が映し出され、イントロとともにメインステージ上段の幕が上がると、そこには7人の姿が。
スクリーンに歌唱メンバーとして「ももいろクローバーZ」もクレジットされ、メンバーである4人(百田夏菜子さん、玉井詩織さん、佐々木彩夏さん、高城れにさん)の姿が映し出されると、まさかのサプライズ登場に場内は驚きの声を隠せない状況に。シンデレラガールズから安齋さん、渕上さん、山下さんも加わり、同曲の衣装「ミラクル・キラパス」を着てパフォーマンス。大きな拍手も巻き起こり、歓声はなくとも大盛り上がりというのが伝わるぐらいの雰囲気となっていた。
さらに、デレステでカバー曲として実装されている「サラバ、愛しき悲しみたちよ」(ももいろクローバーZ、青木さん、桜咲さん、神谷さん、千菅さん、長江さん、中島さん、長野さん、新田さん、二ノ宮さん、ルゥティンさん)も、ももクロの4人とシンデレラガールズの10人で披露。見る人を魅了するももクロの高いパフォーマンス力と、どこか共演を楽しんでいるかのようなシンデレラガールズのキャストたちによる賑やかなステージとなった。
歌い終わったあとのMCでも、「Majoram Therapie」が初披露できたことや、一緒に歌えたことの喜びが語られ、シンデレラガールズのキャスト陣からも、緊張しつつも一緒のステージができたことに興奮や感激したことなどが語られた。ももクロとのコラボに関する各種情報も告知され、さらにはステージ上に出演者が勢ぞろいして記念写真を撮影する一幕も。キャスト陣や客席のプロデューサーに向けて明るく手を振りながら降壇した。
大きな盛り上がりを見せつつ、最後は全員での「お願い!シンデレラ」。シンデレラガールズ始まりの曲を、ストリングスも加わった特別アレンジで歌い、DAY2へと繋げていった。