つい数カ月前と比較すると、都心部では多くの外国人観光客を見かけるようになった。最近はやや落ち着いたものの、円安の日本なんて外国人観光客からすれば最高だろう。インバウンドの恩恵が早く回って来ないかなー!
それはさておき、久しぶりに海外旅行へ出かける方も多いかと思うが、日本に帰国した際、入国手続きがスムーズになるのが『Visit Japan Web』である。先日シンガポールに出かけた記者が『Visit Japan Web』を使ってみた感想を以下でご報告しよう。
・11月からは『Visit Japan Web』
ほんの少し前まで日本入国のための「ファストトラック(検疫)」は「My SOS」が使用されていた。「My SOS」をざっくり説明しておくと、あらかじめワクチン接種情報などを登録しておくことで入国がスムーズになった検疫アプリのことである。
その「My SOS」に代わり2022年11月1日から採用されたのが『Visit Japan Web』で、こちらはアプリではなくブラウザのサービス。どちらもファストトラックが主要機能であることは変わりないが、実際に使ってみたところ3つの違いがあると感じた次第だ。
・1: 複数の予定を登録できる
これまでは海外旅行に行くたびに「My SOS」の登録が必要であったが『Visit Japan Web』は複数の予定を登録できるようになった。それでも登録の手間が激減するワケではないが、いくらかでも手間が減ったことは素直にありがたい。
・2: 家族の情報を登録できる
1人1アカウントの運用が定められていた「My SOS」に対し『Visit Japan Web』は家族の登録が可能。これまでは「子供のスマホが無いから無理」なんて声もあったが、今後は1アカウントで家族分(10人まで)は登録OKだ。家族で海外に出かけやすい環境が整いつつあるらしい。
・3: パスワードがハードモード
個人的に「地味だけど危ねえ」と感じたのがパスワードである。『Visit Japan Web』のパスワードは「大文字・小文字・数字・記号」の4種類を組み合わせる必要があるため、高いセキュリティ能力を期待できる一方で「絶対に忘れるだろコレ……」と思わずにいられなかった。
「大文字・小文字・数字」までは比較的あるとして、問題は記号。帰国時、いざ『Visit Japan Web』を使おうとしたらパスワードがわからない……なんてことが起きぬよう、パスワードはしっかり覚えておくようにしよう。
……とまあ、ここまで言っておいてなんだが、ファストトラックに関しては「My SOS」も『Visit Japan Web』も大した違いは無い。元々『Visit Japan Web』に備えられていた「入国審査」と「税関申告」が違うと言えば違うが、多くの人にとっては「入国が早くなるかどうか」が重要なハズだ。
・受け入れ態勢はメチャメチャ整ってきている?
そういう意味で先日(11月下旬)にシンガポールから帰国した際は、かつてないスピードで入国できた。早朝に到着した便であることを考慮しても「ほぼノンストップだった」と断言できる。
もちろんこれが『Visit Japan Web』だけの恩恵ではないにせよ「Visit Japan Webさえ登録しておけばかなり楽」「日本側の受け入れ態勢もかなり整ってきた」と実感した次第だ。海外旅行のハードルはかなり下がってきていると申し上げていいだろう。
いずれにせよ、スムーズに入国するために『Visit Japan Web』は必要不可欠なので、海外旅行が決まったらコツコツと登録を済ませておくといいハズだ。その際、パスワードだけは絶対に忘れれぬようにくれぐれもご注意いただきたい。
参考リンク:Visit Japan Web
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:Visit Japan Web(iOS)