Rettyは11月11日、じげんとじげんの社長執行役員CEOの平尾丈氏を引受先とする第三者割当増資を実施し、資本業務提携契約を締結したと発表した。
なお、12月23日開催予定の定時株主総会の決議を経て、社外取締役に平尾氏が就任し、経営に参画する予定だという。
同社は、実名口コミグルメサービス「Retty」を2011年6月より開始。「実名制」「批評ではなくオススメの投稿」「外食好きなユーザーコミュニティ」という独自性と信頼性により、2018年には月間利用者数4000万人を突破していた。
2020年から始まるコロナ禍でユーザー数や有料会員数が減少したものの、一部飲食店における月額利用料の免除のほか、農林水産省主導で行った飲食店にかかる予約手数料を無料とする支援策への参画など、飲食店への支援を実施している。
現在も、新型コロナウイルス感染拡大、不安定な世界情勢、円安、物価高騰、人手不足など、外食産業は苦しい状況にあるが、行動制限や入国規制の緩和・撤廃などが行われ環境が変わりつつある。
こうしたタイミングで、強固な成長と飲食店へのさらなる支援を加速させるため、じげんの社長執行役員CEOの平尾丈氏を社外取締役として招聘することを決定した。
平尾丈氏は、既存領域における送客力の強化、顧客基盤の拡大、新規領域への拡張など、ライフサービスプラットフォームの価値拡大に尽力。「食」という生活に密接に関わる領域への参入機会および、手法を模索していた平尾丈氏と同社のニーズが重なり、今回の資本業務提携契約の締結となった。
同社によると、今回の資金調達により、純資産が増加させ、財務基盤の拡充を図る方針だという。また、調達資金を活用して、ユーザーや飲食店へとより高い価値を提供するための機能拡充および、有料会員の拡大を目指す。
加えて、じげんのメディア事業ノウハウや多領域の事業展開から獲得した約2万社の顧客基盤と、同社の外食産業の知見やユーザー・飲食店の顧客資産を掛け合わせた新規事業を生み出すため、両社でタスクフォースを組成する。
具体的には、これまで同社が行ってきた飲食店の集客支援だけでなく、求人、不動産、フランチャイズ、旅行など、領域を拡張した飲食店支援を目指す。