使っている本人は意識していなくても、周囲からすると意外と耳障りに感じるのがマウスのクリック音だ。オフィスやコワーキングスペース、あるいは自宅で、知らず知らずのうちに周りの人にストレスを与えているかもしれない。
Web会議しているときも、マイクをミュートせずにマウス操作すると、その音が相手に聞こえて「会議と無関係な内職をしている」と気付かれてしまうこともある。ほかの人の迷惑にならないよう静かに仕事するなら、静音性の高いマウスを導入するのが有効だ。
とはいえ、いくら静かでも値段の高いハイスペックな静音マウスだと気軽に購入するわけにもいかない。そこで、今回は1,000~4,000円台で手に入るリーズナブルで静音性の高いマウス製品に絞って紹介しよう。
静音マウスの「静かさ」を動画でチェック
まずはじめに、静音マウスとそうではないマウスとでどれくらい音の大きさに違いがあるのか、動画にしてみたのでご覧いただきたい。おそらく静音マウスは想像以上に静かなことが分かるはずだ。
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動画を見ると、非静音マウスはクリック音が60dbを余裕で超えているが、静音マウスは40db付近と20dbもの差がある。こうした明らかな優位性があることから、マウスメーカー各社は、自社製品サイトで「静音」を検索条件に加えて探しやすくしていたりもする。では、リーズナブルな価格で静音性の高いマウスにはどんなものがあるだろうか。6製品+αをピックアップしてみた。
かわいいフォルムのワイヤレスマウス、ロジクール「Pebble M350」
卵を思わせるかわいらしいフォルムのロジクール「Pebble M350」。Bluetooth Low Energyによる接続、もしくは2.4GHz無線接続の両方に対応したワイヤレスマウスで、2.4GHz接続用のUSBレシーバーも同梱している。センサーは光学式で、解像度は1,000dpi、スクロールホイールを備える機能面としてはオーソドックスな3ボタンマウスとなっている。
左右クリックはもちろんのこと、ホイールの回転や押下も静音。薄型・コンパクトなサイズということもあって持ち運びも楽ちんでありながら、単3形乾電池1本で18カ月間持つというスタミナを誇る。保証期間も2年と長め。グラファイト、グリーン、ブルー、ホワイト、ローズの5色展開で、職場用にもプライベート用にもなじみやすい。
低価格ながら多機能、高性能、高耐久なバッファロー「BSMBB530」シリーズ
デザイン性が高く、多機能なワイヤレスマウスがバッファロー「BSMBB530」シリーズ。販売店によっては「BSMBB535」という型番で販売されていることもある。インターフェイスはBluetooth 5.0、センサーはブルーLEDによる光学式で、解像度は600dpiと1200dpiの切り替えが可能。左右クリック、ホイール、サイドボタン×2の5ボタンマウスで、Windows環境ではサイドボタンでWebブラウザーの戻る・進む操作が可能になる。また、Microsoft PowerPointのスライド操作が簡単になる「プレゼンテーションモード」機能も備える。
米国防総省の物資調達基準である「MIL-STD-810G 516.6 procedure IV」、いわゆるMIL規格に準拠する耐衝撃・耐振動性能を備え、耐摩耗・防指紋コーティングが施されているなど、値段に見合わず多機能、高性能だ。電源は単3形乾電池1本で、想定使用可能時間はおよそ2年半としている。滑らかでシンプルなデザインのバージョンと、ポリゴン調のジオメトリーデザインが特徴的なバージョンの2種類があり、それぞれ2色ずつ、合わせて4つのバリエーションモデルがある。
カラバリ多数のエレコム「Slint M-TM10」シリーズ
エレコム「Slint M-TM10」シリーズは、スリムデザインのワイヤレスマウス。Bluetooth 4.2接続のモデルと、2.4GHz無線接続のモデルがあり、後者はUSBレシーバーを同梱する。左右クリックとホイール、さらにWebブラウザの戻るに割り当てられたボタンの4ボタンマウスで、Microsoft PowerPointのスライド操作が簡単になる「プレゼンテーションモード」機能も備える。
センサーはブルーLEDによる光学式で、解像度は1,600dpi。想定使用可能時間は596日。持ち運び時に便利なソフトレザーのポーチ付きで、ビジネスユースにぴったり。電池を含む重量が約66gという軽量さも魅力だ。ボディカラーはグレー、ネイビーブルー、ピンク、ブラック、ホワイト、レッドの6パターンをラインアップする。
チルト機能も備えた小型マウス、サンワサプライ「MA-BTBL190」など
小型ながら多機能な静音マウスが、サンワサプライの「MA-WBL189」、「MA-BTBL190」、「MA-BL191」シリーズ。基本的な機能が同一の、USB接続の有線モデルと、ワイヤレスのBluetooth 5.0モデル、2.4GHz無線モデル(USBレシーバー付属)の3種類が用意されている。左右クリックとホイール、サイドボタン×2の5ボタンマウスで、ホイールは上下スクロールだけでなくチルト機能による左右スクロールにも対応する。
専用ドライバーの追加インストールで左右ボタンの入れ替え、ホイールとサイドボタンの機能割り当てのカスタマイズが行なえる。センサーはブルーLEDによる光学式で、解像度は1600dpi。ワイヤレスモデルは単四形電池2本で動作し、想定使用可能時間は631日。カラーはブラックとレッドの2パターン、
疲労を最小限にする縦型デザインのケンジントン「Pro Fit Ergo K75404JP」
独特の縦型デザインが目を引くワイヤレスマウスが、ケンジントンの「Pro Fit Ergo K75404JP」。Bluetooth 4.0 Low Energyによる接続と2.4GHz無線接続の両対応で、2.4GHz接続用のUSBレシーバーが付属する。より自然な握り心地を実現する形状になっていることに加え、手首付近までサポートするリストレストに近い構造も備えているため、疲労軽減につながる。
左右クリックとホイール、Webブラウザの戻る・進むなどが割り当てられるサイドボタン×2など、計6つのボタンを装備。センサー解像度は3段階で切り替えでき、多機能だ。メーカー保証が3年間と長いのもうれしいところ。電源は単3形乾電池1本。ボディカラーはブラックの1パターン。なお、その形状から右手操作専用となる点には注意しておこう。
手を動かさずに済む静音トラックボールのナカバヤシ「Digio2 Q」シリーズ
ナカバヤシの「Digio2 Q」シリーズのなかでも、リーズナブルに購入できるのがUSB接続する有線タイプのもの。親指でボールを回転させることでマウスカーソルを操作する、いわゆる親指トラックボールだ。左右クリックとホイール、そしてサイドボタン×2の5ボタン構成。レーザー式センサーで、センサー解像度は450~1,200dpiで自動調整されるモードと、600dpi固定のモードの2種類から好きな方を選択できる。
有線接続なのでデスクトップPCをメインに使う人向けではあるが、トラックボールとしてはコンパクトな製品なので、ノートPCと一緒に持ち運ぶのもアリ。残念ながらメーカー側では生産終了品となっているようなので、在庫が残っているうちに手に入れておきたい。
お気に入りのマウスを使い続けたいならポータブル吸音ブース
できれば静かにしたいとは思うものの、今使っている(静音ではない)マウスの使い心地から離れたくない、という人もいるはず。そういう人におすすめかもしれないのがこの吸音ブース。デスク上に置いて使えるポータブルなサイズで、内部には分厚い吸音スポンジが敷き詰められている。
本来はマイクを内部に置き、ブース外からの音を拾いにくくするためのものだが、ここにマウスパッドを敷いて手を突っ込むようにしてマウス操作すれば、クリック音が大きくても周囲に音が響かない、はず。折りたたみ式なので、使わないときは最小限のスペースにしまっておける。
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