三井住友、SBIと提携–796億円を出資、SMBCユーザーにSBIの証券関連サービスを提供

CNET Japan

 三井住友フィナンシャル(SMBC)グループと傘下の三井住友銀行、三井住友カード、SBIグループのSBIホールディングス(SBIHD)とSBI証券の5社は6月23日、両グループの更なる成長と発展に向け、SMBCグループとSBIグループ間の包括的な資本業務提携“SMBC-SBIアライアンス”に関する基本合意書を締結したと発表した。

 提携に伴い、SBIHDはSMBCグループを割当先とする第三者割当増資を実施する。SBIHDの第三者割当増資をSMBCグループが引き受け、2700万株(1株2950円)、計796.5億円を割り当てるという。SMBCグループはSBIHDの議決権のうち1割を有することになる。

 また、個人向けデジタル金融サービスにおける業務提携を実施。SBI証券と三井住友銀行、三井住友カードの3社が協業し、2022年度中に総合的なデジタル金融サービスの提供を開始するという。

 具体的には、SBI証券がSMBCグループの個人向けデジタル金融サービスにおける証券関連サービスの提供主体を務め、三井住友銀行の「SMBCダイレクト」、三井住友カードの「Vpass」などをはじめとする三井住友銀行と三井住友カードユーザーに対し、SBI証券のオンライン証券サービスをシームレスに提供する。

 銀行口座、カード決済やファイナンス、オンライン証券の機能をアプリベースで組み合わせ、日常的な決済や給与などの受け取り、資産の形成、運用をワンストップで利用できるという。ユーザー一人一人にパーソナライズした情報を届けるほか、各種取引を通じて「Vポイント」が貯まる、利得性にも優れたサービスになるとしている。


サービスイメージ

 個人向けデジタル金融サービス以外でも、グループ間のさらなる協業を協議する。提携するビジネス領域の拡大、深化の機会を検討し、これまでの金融サービスと全く異なる未来型の金融体験の提供に向け、新たなサービス開発に取り組むという。

 SMBCグループとSBIグループは、2020年4月に締結した戦略的資本、業務提携に関する基本合意の下、双方の強みを活かして一層の利便性を提供すべく、スマホ証券や金融サービス仲介業、対面証券ビジネスなどのさまざまな領域で連携を強化してきた。

 2020年7月には、SBI証券と三井住友カードが個人向け資産運用サービスにおける業務提携を開始。クレジットカードで投資信託が買える投信積立サービス「三井住友カード つみたて投資」は、サービス開始から1年足らずで積立設定金額100億円、口座数26万口座を超えたという。

 これら戦略的提携が順調な成果を上げており、両グループ間で資本関係を含む更なる連携の促進に関して協議を進めた結果、包括的な資本業務提携の合意に至ったとしている。

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