【やじうまミニレビュー】リード最大300MB/sで容量256GBのLexar製SDカードを試してみた

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Professional 2000x SDXC UHS-IIカード 256GB

 Lexarの「Professional 2000x SDXC UHS-IIカード」は、リード速度が最大300MB/s、ライト速度が最大260MB/sに達する超高速なSDカードだ。ヨドバシカメラ実店舗限定で販売となっている。

 Lexar Professionalブランドを冠するSDカードは、本製品以外にも「1800x」というリード270MB/s、ライト180MB/sのモデルと、「1066x」というリード160MB/s、ライト70MB/sのモデルがあるが、2000xはそれらを超える最上位スペック。デジタルカメラで撮影する高解像度写真の記録のみならず、8Kビデオの記録や転送などにも対応するとされている。

 同等のリード/ライト速度が謳われている製品は、SanDiskの「Extreme PRO UHS-II」シリーズと、ソニーの「TOUGH UHS-II」シリーズ程度と、ライバルが少ない。デジタルカメラの高画素化はこのところ停滞している上、4Kビデオを記録するだけならUHS-IのV30またはU3クラスでも十分対応できるからだ。というか、そもそもUHS-II対応カメラが少ない。

 このため、現時点ではUHS-IIカードを利用するメリットは、主にPCに大容量もしくは大量のファイルをコピーする際に発揮されると言ってもいいだろう。余談だが、Lexarの製品名によく登場する「“数字”x」は、CD-ROM読み込み等倍速(150KB/s)に対する倍速表示である。本製品は2000xなので、150KB/s×2,000で300,000KB/s=292.96MB/sだ。

リード最大300MB/s、ライト最大260MB/sという表記。スピードクラス10、U3、ビデオクラスV90に対応し、8Kビデオの記録もサポートする

今回同時にお借りしたカードリーダ「RW500」

六角形の特徴的なフォルム

アイ・オー・データ機器のUHS-II対応カードリーダ「US3-U2RW/B」(左)との比較。US3-U2RW/Bは比較的古い製品で、microBコネクタとなっているが、RW500はUSB Type-Cだ。ただし、付属ケーブルはType-C→Type-Aだけなのが残念

UHS-II対応SDカード、microSDカードのほか、CFカードもサポートする

 まずは小手調べに、編集部の環境でCrystalDiskMark 8.0.4で速度を計測したところ、シーケンシャルリード277.74MB/s、同ライト240.56MB/sを記録した。公称値に届かないが、最速クラスであることに疑いの余地はない。実テストとして、1枚あたり約12MB強の写真79枚(合計961MB)をPCへコピーしてみたが、わずか5秒27で転送が終了した。

 ちなみに筆者が普段使っているキオクシアのClass 10/U1対応のSDXCカード「EXCERIA 64GB」でCrystalDiskMarkを実施してみたが、シーケンシャルリード95.21MB/s、同ライト19.91MB/sだった。同じファイルをSDカードからPC移動させたところ、11秒87掛かった。実利用でもProfessional 2000xは2倍以上高速だ(価格があまりにも違うため当然といえば当然だが)。

【表】テスト環境
CPU Core i9-12900K
マザーボード ASUS ProArt Z690-CREATOR WIFI
メモリ DDR5-5200(CL40) F5-5200U4040A16GX2-RS5W
SSD Samsung SSD 980 Pro 1TB
カードリーダ Lexar RW500
OS Windows 11 Pro

Professional 2000x SDXC UHS-IIカード 256GBのテスト結果

EXCERIA 64GBのテスト結果

 圧倒的な差がついたのは、やはりライト速度。EXCELIAが20MB/sしか出せないのに対し、Professional 2000xは240MB/sなので実に12倍の差だ。先ほどの79枚の写真をPCからSDカード側にコピーしてみたところ、EXCELIAは54秒かかったのに対し、Professional 2000xは6秒72で完了した。

【表2】ファイルコピー時間
Professional 2000x 256GB EXCELIA 64GB
SDカード→PC 5秒27 11秒87
PC→SDカード 6秒72 54秒

 実際のワークフローにおいてこのようにPCからSDカードに書き込む作業はあまり発生しないと思うのだが、デジタルカメラで連写するようなシーンでは有利となる。手持ちの「PowerShot G1 X Mark III」で連写してみたところ、バッファがなくなるまで高速連写できる時間はEXCELIAもProfessional 2000xも5秒前後で大差がなかったが、その後より早く連写できたのは後者であり、バッファが完全に解放されるまでの時間も、前者が16秒前後であったのに対し後者は4秒だった。

 このようにProfessional 2000xは、UHS-II対応カメラがなくても、PCに読み込む際の時間を短縮できる。また、UHS-I対応カメラでも、連写でその高い書き込み性能が活きる。容量も最大256GBまで用意されており、ヘビーユースに耐えられる製品だと言えるだろう。

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