柴犬がパイの実に似てるゆえ「柴パイの実」が爆誕!

デイリーポータルZ

昔からパイの実が好きである。見てるだけでうっとりする。

すると、そのこんがり茶色加減が、同様に好きな我が愛犬(柴犬もも)に見えてきてしまったので今回は!

「柴パイの実」を作ってみたいと思うッ!!
 

神が作りたまいし禁断の実「パイの実」。

その甘美な魅力に、人生でこれまで何個食べてきたか、皆目見当もつかない。家族用のファミリーパックも、実(ミノル:パイの実好き男子の総称)にとっては、個人用である。

と、今日も今日とて、パイの実を見つめていたその時、ふと、そのこんがり茶色っぷりが、柴犬に見えてきた。もうこれ、ほぼ同じだ。こうなっては「柴パイの実」作るしかないであろう。

・     「そうなの?」

って、そもそもパイの実って作れるのか、パイの実の売りでもあるパイ64層をどこまで具現化できるのか、謎だらけだけど、とりあえず、行ってみよう! 

ってことで、まずは

パイ生地から。

・             「え、そこから!?」

と、もももつい立ち尽くすほど驚いているが、それこそが、実(ミノル)。パイの実おなじみの

64層を具現化するためにも、パイシートなどは使わず、パイ生地から作りあげてみたいと思う。ぜひみんなも参考にしよう!適宜ッ!

では早速、薄力粉、150!

強力粉、適当!

バター、100!

水、適当!な感じでドバドバ投入。そしてこれらが一体化するように

ヘラかなんかで、裂くように、こねくりまわす。

この段階ではダマな感じでよい。しかしこれ、ほぼバターだと思うと、ヘルス的にヒく。自作すると目にしたくない事実と出会うこともあるが、それは見て見ぬフリだ。

そしてそれを、冷やして寝かそう。どれくらいか時間は忘れた。

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こうして冷やすことにより、

よりヨギボー的存在となったところで、

めん棒登場。

ころりこねこねしたら、 

それを折り畳み、 

押しつけて拡げていく。まな板からはみ出た。あらまぁ。これを
6ターンくらい繰り返す。

わりと面倒くさい。でもパイ層のためやでぇッ!

で、また冷やして寝かす。

物欲しそうに冷蔵庫を気にするもも。あんた食べられないから。

では、さらに引き締まったところで 

パイ64層を具現化すべく、改めて折りまくっていく!まず2層から

4層!

8層! と倍々に、折り続けていき

64層? なんか布団みたいになってよくわかんないけど、そうなってるはず!折ったし。が結局ここから、こねこね粘土的に塑像していくことになり、この層、即意味なくなることに気づくのであった。

…って、ここでふと。

・                  「…散歩?」

この塊にてがっつりパイ作ったとしたら…、構造上、中まで火が通らず、中は食べられなくなるのでは! いっけねぇ!!と、パイケアレスを嘆いた、その時!

・          「オレたちに任せろ!」

こ、この声は!

・   「任せろ!」「任せろ!」「任せろ!」「任せろ!」「任せろ!」

うるさいが、パイの実たち、なんとみんなで身を挺して、土台になってくれるとのこと! なんというキングスライム的友情パワー。ではお言葉に甘えて(甘みだけに)パイの土台となってもらおう!

ではこれに、カバーをかぶせるイメージで、

パイ生地を拡げ、犬的に形づけていく。耳とかをね。絶妙に延ばして犬的に。生地、破れそうでヘンな神経が必要となる。

・     「仲間?」

ただ今のところは白い犬。ソフトバンクの彼のようだが、目と鼻の部分は黒くせねば。なら、パイの実といえばチョコ、なので、

チョコで目と鼻を切り出し、

ハメ込み! で、ココで柴豆テクニック♪ このあとオーブンで熱するわけだが、チョコそのまま剥き出しでだったら、当然溶けだしちゃうので、チョコをハメたら、

ちょいパイで包み隠そう。パイでディーフェンスするわけだね。で、焼いた後で削ればいいのさ。これでライバルに差を付けよう♪

そしてココで、卵黄登場! これが、焼いた後のこんがり柴感を具現化するために、わりとキモゆえ、刷毛で

べったり塗りたぐる。背徳的な感じにて。ではこの謎の物体を、

オーブンへIN。パイの実のように&柴犬のように、こんがり茶色く焼き上げることを願って…! 500W前後で焦げないように調整。

・     「不憫だわ」

ももも怪訝そうに見守っているが、強力粉が入っているゆえ、焼くとパン的にふくらむゆえ、顔がポッコリふくれて、殴られたボクサーのようになっている。やばい。なんかゴメンもも。

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ってことで、20分ほど熱したところで、これにて! あらためて、ついに爆誕してしまった「柴パイの実」が、これだ!!

!?

!!

!?  後頭部はもう謎だけど、

このこんがり具合はまさにパイの実のそれ! その茶色具合がまさに柴犬のそれ! ということで、もうこれは「柴パイの実」以外の何物でもないであろう! そう思わなきゃやってられないのだ! そして

・                      「あらやだ」

もも本人も、食卓で対峙! クリソツなビジョンの出現に、

・                        「こんにちは」

交錯する両者、いったい何を想うッ!! まぁ犬も、ましてや小麦粉バターも、どちらも想いなどないだろう。

と、ビジュアルはイイとして、では、肝心なその味は!? そもそもこれ「パイの実」のはずなので、

ちゃんと「パイの実」として成り立っているのか、実食してみよう!ナイフとフォークで食べるのかよくわからないが、柴犬の鼻の部分にメスを入れて

切り出す! なんとも絵的にはパイ的だが、おそるおそる、パックンチョしてみたところ…

!!? 外側はパリッと、確かなパイ的食感!だが、内側が…なんだこれ、ほぼ小麦粉! 火あんま通ってなかった!いっけねぇ! 生き急いだ模様。で、そもそも、そういや味ない! バターの塩味のみ!

相対的に、甘味というか、チョコ要素足りず! でも、なんとか食べ進めていき、中に居たパイの実部分にたどりつくと、

パイの実、ンマーー!! ほどよく熱せられたチョコがとろけて、ますますもって、美味なのであった!!

ただ、生地に含まれていた強力粉のパンパワー圧によって、中に居たパイの実たち、若干ぺチャンコ気味にて! 実(ミノル)としては罪悪感が生じたのであった。ごめん。

というわけで、そんな「柴パイの実」、

総括すると、「パイの実は熱しても美味しい」という元も子もないエンディングとなったが、犬好きかつパイの実好きな方は、参考にして作ってみていただけたら幸いです(マジ面倒)。ではまた。

 

はい、以上いかがでしたでしょうか、今週の「パイの実はデフォルトが至高」。みなさんも実らせていきましょう。

食べたがるけど、種族的にチョコはNGな犬。​​​​​​

 

 

 ヨシダプロ、柴犬ももを〇〇で作るシリーズ 

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