手つかずの業務用セサミクラッカーがそのままある

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会員限定のコーナー「さいきんどう?」では、ライターに近況を聞いています。パリッコさんに聞いた小話を、誰でも読めるこのページで紹介します。

セサミクラッカー(パリッコ)

ありがたいことに、僕はライターという仕事がけっこう好きなようで、毎日楽しく仕事をさせてもらっています。

なかんずくデイリーポータルZのお仕事は、もう単刀直入に「原稿料を払うからさ、好きなだけふざけていいよ」と言ってもらっているわけで、学生時代から「どうにかしてふざけているだけで生きていけないかな?」とばかり考えていた自分にとって、ありがたさしかない状況と言えます。

そんなだから割と日々、仕事のことばかり考えがちで、特に寝入りばなと寝起きの夢うつつ状態がひどい。半分寝ぼけた頭で、次に書く予定である原稿の書き出しを何度も何度も頭のなかで復唱していたり、あの連載の次のネタはこれにしよう、こっちのネタはこれにしようなんていうことを、無限ループのように考えています。熱心というより、職業病というか。

そんな折、「わ、いいネタ思いついた!」なんてひらめきが降りてきたときは特にやばくて、がば! とふとんから起き上がり、自分の天才的なアイデアをメモ帳に記しておくわけですが、翌日あらためて見直すと、「ブランコを考えた人に話を聞きにいきたい」などと書いてあったりして、自分でも困惑するしかなかったり。

「セサミクラッカー」ってわかります? 乾きもののミックスナッツ的なおつまみで「セサミミックス」とかって名前のついているものがあるんですけど、それに入っている、一辺が約1.5cmくらいの正方形の、ちょっと周囲が波々になってる、カリッカリのごま味のクラッカーで、そこにアオサが練り込まれたもの。知らないとまったくわからないでしょうが。

最近、何気なく乾きものを食べてて、あれが入ってるとすごく得した気分になるというか、自分が妙にセサミクラッカーを好きなことに気づいたんです。それで、いい感じに酔っぱらった寝入りばな、「あ! セサミクラッカーだけをたらふく食べる」でデイリーひと記事いけるじゃん! おれ、天才! と思いつき、その場で500g入りのセサミクラッカー、970円也をネット注文したんですが、後日、忘れたころに届いてみて困惑。だってそんな記事、おもしろくもなんともないじゃないですか。

そもそもあれって、ミックスナッツにちょっとだけ入っているから美味しいんであって、こんな主食みたいな存在感で部屋にあっても、まず開けて食べようという気持ちにならないんですよね。袋にも思いっきり「業務用」って書いてあるし。

というわけで、今僕の部屋にはずっと、手つかずのセサミクラッカーがそのままあるんですが、これ、どうしたらいいですかね?

終わってふたたび解説です

パリッコさんはほぼ毎週記事を書いてくれているのですが、日々こうやってネタを探しているんだな、としみじみしました。
アオサが練りこまれたセサミクラッカー美味しそうですが、500gもある業務用だったら買うの躊躇しますね。

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