2020、21年と2年連続2位の阪神。とくに昨季はリーグ優勝が見えていただけに、ヤクルトにシーズン終盤にひっくり返されて悔しさが大きかっただろう。
今年は春季キャンプに入る2月1日の前日に矢野燿大監督が今季限りで退任することを選手、チームスタッフに伝えた。シーズン前の「異例の発表」は今年にかける覚悟の表れだ。
「4番・佐藤、5番・大山の並びの方が怖い」
その中で注目されるのが「4番争い」だ。昨季は「不動の4番」を期待された大山悠輔が故障や打撃不振で調子が上がらず、スタメンから外れることも。チーム最多の93試合で4番を務めたが、打率.260、21本塁打、71打点は満足できる数字ではない。佐藤輝明、マルテ、サンズが代役の4番を務めた。
今季も大山が4番の最有力候補であることは変わらないが、対抗馬として大きな可能性を秘めているのが2年目の佐藤輝明だ。
他球団のスコアラーはこう分析する。
「順当に考えれば4番・大山でしょう。ただ個人的には4番・佐藤、5番・大山の並びの方が怖いですね。佐藤は昨年も4番で起用された時期がありましたが、重圧を力に変えられるタイプで輝いているように感じた。
制球ミスをすればスタンドに持っていかれる恐怖もあるので嫌ですね。大山はホームランバッターではない。佐藤の後で走者をかえすポイントゲッターに徹した方が良さを出せると思います」