トイレが詰まったので激安業者に依頼 → 想像していた60倍以上の料金を支払った話

ロケットニュース24

トイレのトラブルが発生した場合、どのように業者を探すだろうか? お得意先でもない限り、グーグル検索をして安い業者を探す方が多いのではないかと思う。

しかし、ネット上に記載されている最安料金においては、大きな振れ幅があるので気をつけて欲しい。私においても先日、想像していた60倍以上の金額を払うことになったのだ。今回は、その体験談をお伝えしたい。

・突然の水漏れ

悲劇は洗濯中におきた。いつものように洗濯をしていると、私が仕事をしているリビングまで水がゴボゴボする音が聞こえてきたのである。違和感を覚えて駆けつけてみると、洗面所と廊下が水浸しに!

中古で購入した洗濯機だったので、洗濯機の故障が原因だと思っていた。次は新品を買おう……なんて思いながら、やっとの思いで水をすべて拭き取ったのだが……


トイレからも水が溢れてくるやないか!!


意味が分からない。大量のタオルとティッシュを犠牲にしてキレイにしたのに、また水浸しである。頭が真っ白だ。

原因はさておき、洗濯機だけであれば緊急性は低いが、トイレとなると別次元の話である。近くに公衆便所もなければ身を隠せる竹藪もない。

この時、すでに15時を回って日も落ちようとしている。慌てふためきながらスマホで「トイレ」「詰まり」と検索したところ……「トイレのトラブル」の文字とともに300円弱の金額が目に飛び込んできたのだ。ページを開くと、なんと出張料も無料とのこと!




安すぎて怪しい。


と一瞬だけ思ったものの、プロの手にかかれば5分で終わるのかもしれない。だとすれば、時給換算すると2000円弱だしな……と都合よく解釈をしつつ、すぐさま電話をかけた。

受付らしき女性が出たので、料金を聞いてみることに。


「トイレ詰まりの料金はいくらですか?」

受付「私では分からないので、工事担当の者から連絡させますね。」

わからないんかい。少しばかり不安が芽生えつつ待つこと数分、工事担当者からの電話が鳴り響いた。電話に出るやいなや値段のことを聞いてみた。


「トイレ詰まりの料金はいくらですか?」

業者「実際に見てみないと分からないですね」

お前もわからないんかい! おおよその金額すら聞くことができなかったが、300円弱をベースに考えれば高くても3000円くらいだろうと考え、その業者に依頼することに。


・予想外の料金

電話を切ってから2時間後、業者がやってきた。まず、調べてもらった結論として、トイレと洗濯機から水が溢れた理由は、それぞれの配管の合流地点で詰まっている可能性が高いとのこと。

さっそく詰まりを直してもらうわけだが、その方法として2つのプランを提示された。

【プラン1】
便器からポンプで圧力をかけて流す → 1万8000円

【プラン2】
洗濯槽の排水溝から高圧洗浄機を使って流す → 4万7000円(確かそのくらいだった)


なるほど。




って何倍だよ!!


想定外の値段すぎた。しかし、外も暗くなっておりキャンセルするには手遅れである。不信感もこみ上げているが、それ以上に便意もこみ上げてきているのだ。直してもらわないと困る。

と言うわけで、私はしぶしぶプラン1をお願いした。なお、直らなければ料金は必要ないと言われたのだが、その場合はさらに高額のプラン2を試すしかなくなる。祈りつつ、高圧ポンプを噴出する姿を見守っていると……5分で直ったではないか。

直ったのは嬉しいが、複雑な心境である。今回おこなってもらった作業は「スッポンの上位互換」的な作業なのだ。結果論にはなってしまうがスッポンを買ってくれば自分で直せた可能性も否定できない。1万8000円かかると分かっていれば、まずは自分で直せないか努力していただろう……。


・業者に聞いてみた

トイレが直って お腹はスッキリしたものの、金額に対してはスッキリしていない。まず、今回の作業において、1万8000円が妥当なのかグーグルで検索してみたところ、相場からは離れていないようだ。

しかし、300円弱の記載がどうしても腑(ふ)に落ちない。だって、予想していた60倍以上の金額を払うことになったのだから! 真相を確かめるべく、どんな修理なら300円弱で済むのか聞いてみたところ、以下の回答をいただいた。


「300円弱の修理で済むのは、部品の調整だけで直る場合で、水漏れに関する修理が多い。機械を使わない作業がこれに該当する」


とのこと。すなわち、ポンプや高圧洗浄機を使う「詰まり」のトラブルにおいては、300円弱の金額はありえないのである。業者のWebサイトを見ると、確かにトイレのトラブルの項目に「つまり・水漏れ・交換等」と書いてあるが、ひと括りとなっているのだ。

結果だけで言えば、私の思い込みが招いたことかもしれない。しかし、300円以下の文字があれば、その金額をベースに料金を考えてしまうのも人間心理だろう。皆様におかれては、最安料金に惑わされないよう気をつけていただきたい。

執筆:hirazi(ひらじ)
Photo:RocketNews24.

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