いよいよ恒例の、優秀作品一挙公開です!今年も濃いですよ…。
インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変わった音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。(動画インタビュー)
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GIFアニメがどっさり117本
たくさんのエントリー作品のうちから、今年は117本が一次審査を突破しました。このページではそれらを一挙公開。そしてもちろん、最後には各賞の受賞作品も発表いたします。
ちなみに作品紹介中に突然出てくるセリフは、先日行われた公開審査会での審査員のコメントです。なお、データがちょっと重くなっておりますので、もしスマホで見てて重くて見られない方はパソコンで見てね。
イラスト系
まずはイラスト系。アニメーションと言ってもいろいろで、グリグリ動きまくるものから「絵が動く!」といった感じのものまでありますが、ここでは後者を集めました。ハイクオリティなイラストが揃ってますよ。
(korotoro「ぱしゃん少女」)
(miniyama「温泉でオムライス」)
(ミヤザワ カナ「アデリーペンギン」)
(ミヤザワ カナ「しろくま」)
(ミヤザワ カナ「少年」)
(appi「ばらばら」)
(よしのたまきち「工事中」)
(ぶんちょう「星」)
とここまでで、イラスト系は半分。次のページの「イラスト系2」に続きます。
イラスト系2
ここは前ページの「イラスト系」の続きです。内容の区別はなくて、ただ単に件数が多かったので分けました。ではどうぞ。
(kozue「ガムバクハツ」)
(山本正明「老化現象」)
(山本正明「撒菱(まきびし)」)
(オータまる「亀と指」)
(Urinoop「あばれ午」)
(アニュウリズム「こんにちは、たこ焼き」)
(アニュウリズム「オニ」)
(風邪ぴ「ごろ」)
(風邪ぴ「のび」)
みんなとにかく絵が上手い!そしてイラスト系だからといって決して動きがおざなりなわけではなくて、短いながらも魅力的な動作を見せる作品がたくさんありました。こういう秒単位の短いアニメーション作品は、画像と動画の中間といった感じでGIFならではの表現ですね。
街系
街系、という命名がいいのかどうかわかりませんが、街中の光景を切り取ったようなGIFを集めました。
(えすふじ「通過待ち」)
(スケラッコ「京都タワー」)
(えすふじ「エレベーター」)
(マツモさん「信号機2」)
ページ頭の説明で「街中の光景を切り取ったような」っていかにも写実的であるかのようなことを書きましたが、集めてみたらトリッキーな作品ばかりでしたね。身近なものだからこそいじりたくなるんです。
モーショングラフィックス系
イラストとはちょっと違う、抽象度の高いグラフィックスを集めてみました。これがまた技巧派揃いですよ。
(yokosima「なんやこの人生」)
(サカミチ「GIFU」)
(ぶんちょう「まる」)
(ぶんちょう「せん」)
(千田瑞恵「飛び散ったくせに戻ってくる」)
(千田瑞恵「いちにち」)
(mymy「ラーメンのスープと油と箸」)
(ぶんちょう「球」)
(元町二十四軒「3D効果」)
(サカミチ「TOKYO」)
ストーリーものみたいな頭で理解する作品と違い、視覚的におもしろいものが多く、思わず延々見続けてしまう作品ばかりでした。グリグリ動くのってやっぱり生理的に気持ちがいいですね。
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思い出系
ここでは何かを記録したものだったり、記念っぽい内容の作品を集めてみました。くわえて、思い出をイラスト化したような作品も入れてます。
(はと工房「黒く塗れ、GIFバージョン」)
(えすふじ「提灯」)
(トマツ「ファミコンカセット フーフー」)
(かぷりはどこに?「ぶっこわし」)
(uncycloNana-shi「僕の夏休み」)
(鈴木 幹雄「あの感動をもう一度」)
(たなこ「コップに入りたいインコ」)
(たなこ「インコとオジサン」)
(田中ぺろ「仮面舞踏会」)
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キャラ系
こちらもイラスト系作品ですが、特にキャラが立ってる作品を集めてみました。
(千田瑞恵「こんにちは、やさいかまぼこです。」)
(いりこ「小面/くるり-ロックンロール」)
(ショウタロー「でるよー」)
(ショウタロー「どーぞー」)
(ショウタロー「トンボぐるぐる」)
(ショウタロー「体操日本床“ゴロゴロ”代表」)
(ショウタロー「もちつき」)
(ショウタロー「やきもち」)
(ショウタロー「“かえるよ~”」)
(ショウタロー「“去るよー”」)
集めてみたら謎なキャラばかりになってしまいました。本コンテストは1MBの容量制限があるため、表現できるシーンも少なく、キャラクターはどうしても謎めいた感じになってしまいます。でもそれがいいんです。謎、大歓迎。
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じわじわくる系
瞬発力はないけど見てるとだんだんじわじわくる、あるいは見てるとじわじわ脳が溶けていくという解釈でもいいかもしれません。そんな作品を集めました。
(さくふわめろんぱん「ほっきょくうさぎ」)
(kani「飛び出すネコ」)
(kani「魂が抜けたクマ」)
(kani「よくあるダンス」)
(kani「よくあるダンス(スローモーション)」)
(すっくん「なんちゃってインタラクティブ」)
(川くだり「バナナおじさん」)
(mymy「全自動爪研ぎ機」)
(ハヤシ「ドライヤー」)
(田中まっくす「ゼログラビティー」)
(田中まっくす「24時間の常時」)
(おしり忍者「忍法しり変化」)
もはや本コンテストの醍醐味と言っても過言ではないこの手のジャンル。今年もたっぷり豊作となり、運営サイドとしても嬉しかったです。次ページではさらに混迷を極める「要回答系」のご紹介です。
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要回答系
要回答系、つまり「どういうことかわからないので教えて欲しい」系のことです。謎めいた作品を全部突っ込みました。混乱をお楽しみください。
(サカミチ「ゴメンナサイ」)
(うほうほ「たりないもの」)
(海老雲呑麺「みかん食べる」)
(もすこ「にく滝」)
(knttt「わりと うまい」)
(マギ子。「るんるん☆パンチ」)
(cony199「空飛ぶ座布団」)
どういうことだか教えて欲しい要回答系、しかし要回答系は意味がわからないところが良さでもあるので、実際のところ回答は要らないのです。「意味がわからない」と言わせるほどの魅力、というのがこの世にはあるのです。
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ストーリー系
さあ足場のグラグラした作品ばかり見てだいぶ不安も募ってきたところで、わかりやすいストーリーものの登場です。
(るるこ「仮面ライダーごっこ」)
(星野 孝司「ウミユカバ」)
(monerado-b「マップサイトのバイト」)
(デカモンド「裏切り」)
(よしのたまきち「無銭飲食」)
(gif_御伽草子「丑の刻参り」)
(高橋直博「ポポイの小さな物語」)
(ダ・ヴィンチ・恐山「わくわくくん」)
先にも触れましたが本コンテストは1MBの容量制限があり、詰め込める内容はかなり少ないのですが、それでもちゃんと起承転結を完成させているのはすごい。そこには制作者しかわからない戦いがあるのです。
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社会派・時事ネタ系
言われてみれば時事ネタの少ない本コンテスト、それでもこんな社会派作品がありました。
(ミツマチヨシコ「トリプルアクセルのようなもの。」)
(トマツ「金メダルおめでとう!」)
(トマツ「きこえてた」)
(ヨシダプロ「めざせソチ!」)
(東雲刹那「スシージャンプ」)
(RYOCK「FUCK性病」)
(RYOCK「海藻の悲劇」)
やはりオリンピック強し。しかし時事ネタが、まさに作品募集期間の1ヶ月のあいだの時事ばっかりだったのは、このコンテスト全体に漂う行き当たりばったり感をよく表していた気がします。
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妄想系
現実にはあり得ないことをGIF上で表現する妄想系。去年までは「特撮系」と呼んでた気がしますが、かっこよすぎた気がするるので妄想と呼ぶことにしました。ではどうぞ。
(金岡亮「指からピース」)
(えすふじ「オートロック」)
(おるつ「「なに見てんだよ」」)
(本塁MAX「人間ルーレット」)
(コジママンとおれ「メタル空也上人」)
(吉本 紘「昔から似てると思っていました」)
(鈴木 幹雄「ハンドパワー」)
(ハヤシ ショージ「月の誕生日」)
(yukimix「しょうゆをどばどば」)
動画より制作コストの低いGIFは、このジャンルにはまさにうってつけ。今後もみなさまの妄想をバンバンぶつけてほしいと思います。
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ミニ系
タイトル通り、小さい作品を集めました。その作品点数なんと2点!ページ丸ごとミニです。
(寺田「なすだって歩きたい」)
(いお太「読書」)
作品の小ささに引っ張られてコメントまで読みにくいページになっちゃってすみません。ミニ系はここ数年のGIFブーム以前、90年代や2000年代前半を思い出させてくれてちょっと懐かしい感じがしますね!
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クラフト系
CGではなく、現実の材料を使って表現した作品を集めました。
(三宅デザイン「踊る紙ナプキン」)
(5050esper「反射」)
(5050esper「上がる床」)
(5050esper「切り取り」)
(5050esper「垂直落下」)
(5050esper「正三角形」)
(5050esper「畳の穴」)
(5050esper「非存在」)
(ミツマチヨシコ「オートマタ2」)
(マツモさん「インスタントカメラ」)
単にPC上で描くのではなく、いったん現実世界に持ち出すことで格段にいい味わいが出ますね。コマ撮りを使えば撮影も簡単なので、ぜひ今後伸びていって欲しいジャンルです。
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恐縮系
恐縮系。誰が恐縮するかというと、僕がです。3年前に半分冗談で始めた本コンテスト、あまりにクオリティの高い作品が来てしまうと、嬉しいと同時に「なんかすみません…」という気持ちに。ここではそんな「なんかすみません…」を集めております。
(Hama-House「RUN」)
(Hama-House「永遠の夢」)
(Hama-House「理想と現実」)
(Hama-House「本当の世界」)
(Hama-House「人助け」)
(ダイノ サトウ「性的な魚 1 - 生臭いカクテル」)
(ダイノ サトウ「性的な魚 2 - 終わりなき営み」)
(ダイノ サトウ「性的な魚 3 - 強めな刺激」)
(ダイノ サトウ「性的な魚 4 - 一種の作業」)
(ダイノ サトウ「性的な魚 5 - 欠如したモラル」)
(ダイノ サトウ「性的な魚 6 - 自主トレ」)
(じゅんじゅん「帽子のキャッチボール」)
いやーもうホント僕たちなんかにお付き合いいただきして、どうもすみません。これからも見限らないでいていただけますと幸いです。
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賞の行方は
そしていよいよ、各賞の受賞作品の発表です!
今年は賞の数が大幅に増えて、なんと11本。各賞はネット上で開催されたオンライン投票と、3/15に行われた公開審査会で、この記事に載ってる全作品を上映しながら決定されました。
公開審査会の様子。左二人が司会の石川と福島さん、そして続いて審査員4人。カルカル店長の横山さん、デイリーポータルZウェブマスターの林、天久聖一さん、AR三兄弟の川田さん、その横が特別審査員の爲房さん(後述)
ではさっそく各賞をご紹介していきましょう!
Google+評判賞
ハヤシ ショージ「月の誕生日」
Tumblr評判賞
じゅんじゅん「帽子のキャッチボール」
GIFMAGAZINE賞
えすふじ「通過待ち」
ロフトワーク賞
ミツマチヨシコ「オートマタ2」
会場投票賞
これは公開審査会の会場で、お客さんの投票で決めた賞です。
yokosima「なんやこの人生」
カステラ1番審査は2番賞
これは特別審査員である、チームかぶと虫の「カステラ1番審査は2番」というデバイスが選出した賞です。
これです
ショウタロー「トンボぐるぐる」
審査員賞・天久聖一賞
そして審査員賞は、各審査員が自分の好きな作品を選びました。
ダイノ サトウ/性的な魚シリーズ
天久さんコメント:
これ本当に素晴らしくて、コンテストの方向性的にガチになりすぎるかもというところもあって審査員賞にさせてもらいましたが、個人的には大賞でももよかったくらい。労力といいセンスといい、こういうのもっと見たいなと思いました。
審査員賞・川田十夢賞
5050esper「切り取り」
川田さんコメント:
実際の紙を使って、現実にあるピンと図柄が相互作用しあってる感じが拡張現実っぽいなと思って選びました。すごくよかったです。
審査員賞・林雄司賞
山本正明「撒菱(まきびし)」
林さんコメント:
歌が聞こえる。あと忍者もまきびし撒くときこういう風にはいわないですよね。それがおかしかった。2コマに見えて実は何コマもあるのも細かい。
審査員賞・横山シンスケ賞
三宅デザイン「踊る紙ナプキン」
横山さんコメント:
あまりにも感動しました。文句つけようもないですね。とてもクオリティが高かったので。
審査員特別賞
これは実は予定にはなかった賞なのですが、この作品を埋もれさせるにはあまりに惜しいということで、急遽設定されました。
たなこ「インコとオジサン」
審査員よりコメント:
この作品は全部100点なんです。後半だけスローになるところとか技も細かい。あやうく大賞を取りそうになりましたよ。ギリギリで我に返りました。
ゴールデン・キャノン賞
そして、栄えある大賞がこちらのゴールデンキャノン賞。その栄誉に輝いた作品は、こちらです。
kani「よくあるダンス」
kani「よくあるダンス(スローモーション)」
技術とか絵のうまさとか抜きで、ネタだけでここまでインパクトのあるものを出してきたというのがすごい。国際GIFアニメアワードとしては門戸の広いコンテストを目指していて、技術がない人でも勝負できるんだ、という方向性を打ち出していく上でも、この作品はゴールデンキャノン賞にぴったりでした。審査員一同、一目でみんな大好きになって、審査会でも休憩時間にはずっとこの作品を流していました。
各賞のみなさん、おめでとうございます!
来年もよろしくね
一方で、今年のゴールデンキャノン賞みたいな、技術以外のところで勝負する作品も拾っていきたい、というのが本コンテストです。(というかむしろそっちに評価が甘い傾向がある!)。なのでまだGIFを一度も作ったことがないような方も、次回はぜひぜひご参加ください。
というわけで2014年の国際GIFアニメアワードは、この記事の公開をもちましてすべて終了です。関わってくれたみなさま、どうもありがとうございました。
この記事で興味を持っていただいた方は、国際GIFアニメアワードのTwitter、Facebook、Google+のどれかをフォローしてください。来年の予定が決まり次第、各SNS上で、そしてもちろんデイリーポータルZのサイト上でもお知らせしていきたいと思います。
ではまた来年!