NASAはブラックホールを囲む巨大な輪の画像を公開した。X線観測衛星の「Chandra」とガンマ線バースト観測衛星の「Neil Gehrels Swift」を使って観測しており、画像は、ChandraからのX線(水色の部分)と、ハワイのPan-STARRS望遠鏡の光学データを合成したもの。
このブラックホールは、地球から7,800光年離れた「V404 Cygni」と呼ばれる連星系の一部で、ブラックホールによって伴星から引き剥がされた物質が円盤状に広がっている。画像の輪は、光エコーと呼ばれる現象によって観測できるもので、ブラックホールからのX線が塵雲に跳ね返ることで現れる。
公開された画像では、異なる塵雲に反射した8つの輪が確認できる。これらの塵雲には、グラファイトとケイ酸塩の粒子が混じっている可能性が高いとみられ、これまでの研究と反して、塵雲の変化の密度が全方向において均一ではないことも分かったという。
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