現在は40代前半の酒の穴のふたりだが、10年前、20年前と、今よりも若かりしころは確実にあった。そして、やはり今とはずいぶん、興味や行動が違っていたように思う。
そこでたまには、あえて「10年前っぽい感じ」で過ごしてみる1日というのはどうだろう。もちろん、正確に10年前でなくてもよくて、若いころはこっちよりこっちを選んでたよな〜という感じで、ふたりにとってなじみの深い池袋の街で遊んでみるのだ。
思い出の街、池袋で
ナオ:
「もう10年くらいやってないなー」っていうこと、ありませんか?
パリ:
いろいろありますよ。
ナオ:
たとえばなんだろう、雪遊びとか。
パリ:
はは。雪遊びは10年どころじゃないな。ボウリングとかは、ちょうど10年くらいやってない気がする。
ナオ:
ビリヤードはどうだろう。ちょっとふだんの自分と縁遠い行いっていうか。
パリ:
あー! 10、いや、15年くらい前はけっこうやってたな。
ナオ:
まあ厳密に10年ぶりじゃなくてもいいんですが、気づけば久々になってることってけっこうあるじゃないですか。いくら長生きの時代とはいえ、平均寿命ってだいたい80歳代ぐらいですかね。そういう人生のなかで10年やってないことがあるとしたら「いろいろできない間に終わっちまうぞ!」っていう気がして。
パリ:
言われると焦る。
ナオ:
そこで今回は、お互いが10年くらいやってないことをあらためてやってみる散歩はどうだろうと。ちょうど先日、東京の池袋でパリッコさんと対面できる機会があったので、池袋を舞台にそういう散策&飲みをしてみようという主旨なんです。
パリ:
池袋なら、“10年やってないことの総合施設”こと、アミューズメント系のスポットもたくさんあるし。ゲーセンとか。
ナオ:
そうそう! それに、そもそも池袋って自分にとって10年前にいちばんいた街なんですよ。東京にいたころに住んでいた家も近くて。
パリ:
なるほど、僕も近い感覚はあります。高校時代くらいからずっと、都会に出るとなると池袋だったし、あと、3年前にやめた会社も池袋だったから。なんか懐かしい街なんですよね。
ナオ:
私はバッティングセンターにはたまにふらっと行ったりするんですが、パリッコさんにとっては10年ぶりって感じだそうで。
パリ:
まさに! ちょうど10年くらいまえに、職場の近くのバッティングセンターに一時期なんとなく、運動不足解消によさそうかなと思って通った時期があって、すぐに飽きて、それ以来です。
ナオ:
はは。なので、まずはバッティングセンターに行ってみようじゃないかと。
10年ぶりのバッティングセンター
ナオ:
パリッコさんが通ってたころと建物は変わってると思うんですけど、場所は一緒?
パリ:
そう、このあたり一体が数年前から再開発されまくってて、でも確かにこの場所に、古い、ゲーセンとか居酒屋とかが入ってるビルがあって、その屋上にあったんです。だけどすっかり近代的なビルになっちゃってて、まさかここにまだバッティングセンターが残ってたとは!
ナオ:
今はビルの14階にある。高くなったぶん、見晴らしがすごい。
パリ:
前は5階くらいが屋上だったんですよ。
ナオ:
そうなんだ! こんな高層にあるバッティングセンターってあんまりないのでは?
パリ:
完全にこれ、オーナーとか権利者の人が「バッティングセンターを当時のままの形で残すならば再開発に同意する」とか言ったとしか思えませんよ。
ナオ:
そういうやりとりがあったのかもしれないですね。
パリ:
こんな一等地のビルの屋上、今ならフットサル場にするでしょう。
ナオ:
たしかにいろいろな使い道のある敷地ですよ。これほら、
ナオ:
で、打席に入る前に券売機でバッティング券を買うんだけど、
パリ:
ね。懐かしくて涙出そうでした。
ナオ:
このカードが嬉しくて、今も財布にお守りみたいにしまってありますよ。
パリ:
デザインも当時のままです。
ナオ:
わ! 今よく見たら、打者の背中に「BUKURO」だって。「イチロー」みたいな感じで「ブクロー」ってことかな。
パリ:
背番号2番ブクロー。よく見るとバットの持ちかたとか変だな。
ナオ:
かぶってるのもヘルメットではないようだ。
パリ:
いろいろ雑。
ナオ:
プロではない可能性が高い。
パリ:
腰を使ってじゃなく、体全体でぐるーんと回りながら打つタイプ。
ナオ:
もみあげは全剃り。
パリ:
耳が「3」。そもそも、バッティングセンターにユニフォームで現れるっていう。
ナオ:
バッティングセンターの名物おじさんって感じのね。パリッコさんは10年ぶりに打席に立ってみてどうでした?
パリ:
肉体の衰えを感じました。
ナオ:
ははは。ですか。
パリ:
ボールがこわいし、体が思うように動かない。たぶん20球中、ちゃんとあたったのが3くらい、かすったのが3くらいだったと思うんです。
ナオ:
10年のブランクだもんなー。でも最初に比べて徐々にタイミングがあっていったように見えました。見てこれ!
パリ:
はは。自分の頭のなかの動きと全然違うな。昔はもうちょっとはましだった気がするんですよね。ナオさんは、さすが元野球部というか。
ナオ:
バッティングセンターにはたまに行くんですよ。まあ、1年に1回ぐらいだけど。でもなんかこの時は調子良かった気がする。「ホームラン」って書いた板にもう少しで当たりそうだった。
パリ:
ね! で、僕が「惜しい!」とか言って。
ナオ:
こういう場ならではのノリというか、「おっ! 今のいい! 次いける!」とか大きめの声で言ったりね。
パリ:
はは、そうそう。
ナオ:
そういう掛け声をすること自体がめっちゃ久々!「ナイスバッティン!」とか、自然とそんな言葉が出るもんですね。
パリ:
ははは。
ナオ:
いつも一緒に酒を飲んでいても「おっ! ナイス冷奴!」とか言わないもん。もっと応援していきましょうか、今後。「大将ナイス! ナイス揚げかた!」
パリ:
「惜しい惜しい!」
ナオ:
ははは。「大将! 惜しい! もう少しで美味しい!」。うるせーっていう。
パリ:
すぐ出禁。そもそも料理食ってさ、「ナイス!」って言われると腹たちますよね。
ナオ:
ははは。確かに。
パリ:
「その調子!」って。
ナオ:
店の人じゃなくても、お互いに向かって言ってもいいですもんね。「いいよー! パリッコ、ナイスペース! もう1杯いける!」
パリ:
「そうかな!?」って。スポーツ観戦感覚飲みね。
ナオ:
そういう意味では、バッティングセンターみたいに純真に応援できる場って貴重だし、なんか良かったですよ。
パリ:
ね。青春っぽさがあった。
ナオ:
ここ以外にも、池袋って大きいゲームセンターやらがたくさんあるんですよね。
ナオ:
「東京レジャーランド」だもんな。
パリ:
店内は写真撮影禁止でしたが、最新の「ジョジョの奇妙な冒険」のゲームがあったから、なんとなくやってみたり。
ナオ:
UFOキャッチャーやってみたりね。
パリ:
言っちゃえば生産性がないことを、大人がわざわざ、しかもふたりでやってるのが妙に新鮮でした。
ナオ:
今だと、我々が集まったらすぐに「どこで飲みます?」ってなるじゃないですか。
パリ:
はいはい。
ナオ:
そこをもし酒なしで時間を潰すとしたら? って感じですよね。
パリ:
あ、でも、よく考えると酒のほうが生産性ないわ。金は減るし。ぬいぐるみは取れないし。
ナオ:
ははは。液体飲んでふらふらになって、ホームランの板に当たる可能性もないし。
パリ:
バッティングセンターでホームランなんか出た日には、死ぬまで語りぐさですよね。「あの時さ〜」って。
ナオ:
10年前は、酒以外の楽しみをもっといろいろ探してたのかもしれない。
青春の象徴「P’PARCO 」
ナオ:
で、この後がさらに懐かしくて。
パリ:
あーもー! ピーダッシュパルコ!
ナオ:
ここももちろん、今普通に行ってる人には当たり前だと思うけど、我々にとっては10年ぶり物件って感じなんですよね。
パリ:
何度あのエスカレーターに乗って、タワレコとイシバシ楽器を冷やかしたことか。時代の流れか、DJ機材なんかのコーナーがなくなっちゃってましたね。
ナオ:
そうそう、シンセとか売ってるところがなくなってた。
パリ:
かつてはあそこに最新の、よくわからない機材とかが常に並んでた。
ナオ:
てきとうにボタン押してみたりしてましたよ。「ピッキューン!」と音が出たりして。
パリ:
はは。で、バイト代ためて買うんだわ。キラッキラですよ。
ナオ:
買っていろいろやってみるけど全然うまく動かせなくて、最初から入ってるデモソング聴いてるだけ。もう10年どころじゃないかもしれない。
パリ:
ノスタルジー以外のなにものでもなかったです。
ナオ:
そもそも、エスカレーターで上に上がっていく時間そのものが懐かしいんですよね。ぼんやりと「ヒマー!」っていう。
パリ:
「することねーし、ピーダッシュいくか」ってね。
ナオ:
で、久々に行ってみて、古着屋さんで、Tシャツとかぺらぺらって見て、一回パリッコさんとすれちがってまた別々のコーナーへ。
パリ:
「なんかありました?」「ちょっといいシャツあったんですけど、今日はやめときますわ」っていう。
ナオ:
ははは。その感じ懐かしかった。こうやってふり返ってると、すごく愛しく思える時間っすね。
パリ:
本当です。
ナオ:
酒ばっかりになってしまってる自分がちょっと味気なく思える。
パリ:
こんな時間が、大人になっても意識すれば持てるというのは、大きな発見かもしれません。
ナオ:
今後、会ってから1時間は酒を飲まずに過ごすことにしてみましょうか。
パリ:
あ、それいい! それこそ、喫茶店に行くんでもいいし。
ナオ:
「どうします? 古着、見ます?」とか。「なんか、豆花っていうの流行ってるみたいっすよ」みたいな。
パリ:
はは。最高。アニメイト見てみてもいいし。
ナオ:
そうそう! 「こんなガチャガチャ出てるんですねー」とか。
「HUBが開くまで時間あるからプリクラ撮るか」
パリ:
そのあとがさらに怒涛の展開でしたね。「HUB」と「薄利多賣 半兵ヱ」という、個人的に、二大“10年くらい行ってない酒場”をハシゴしようという話になって。ただ、オープンの午後5時まで時間が少しあるから、プリクラでも撮るかと。
ナオ:
ははは。「HUBが開くまで時間あるからプリクラ撮るか」って、我ながらヒマな1日だな。
パリ:
そしたらびっくりしたのが、ナオさんは知ってたみたいですけど、プリクラコーナーって、男性だけのグループ入店禁止のとこが多いんですよね。
ナオ:
そうなんですよ! ナンパ目的の人が多かったり、なんかいろいろ事情があるようで。
パリ:
女性だけのグループだと入れない、創業が江戸時代の酒場、鶯谷の「鍵屋」の逆。
ナオ:
そうそう。ひとつだけでも性別フリーのボックスがあればいいのになー。プリクラ撮れないでさまよってる中年男性ふたりって、相当切ない。
パリ:
こっちは純粋にプリクラ撮りたいだけなのに。もう、意地で探しましたね。
ナオ:
けっこうがんばって見つけたんですよね。禁止ルールのない店を。でももう、場違いなのは間違いないからとにかく早く終わらせたいっていう。ほら見て。
パリ:
はは。そもそもさ、いくら10年前でも、男ふたりでプリクラは撮らなかったですよ。でまた、自分の知ってる10年以上前のプリクラとちがって、やることが多くて長いんだ!
ナオ:
そうそう! 操作が難しいんですよ。
パリ:
ポーズもどんどん要求される。それだとみんな同じポーズになるじゃん! とか思ったけど、それはそれでいいのかな。
ナオ:
「次は動画を撮るよー!」とか言われたりね。
ナオ:
とにかく早く出ようっていう。
パリ:
なのに、終わったと思ったら少し入り口の外で待たされたりするじゃないですか。ここで若い女性グループとかに見られたらどうしようと気が気じゃない。
ナオ:
はは。でまた、やっとできたと思ったら紙じゃねえのなもう。レントゲンみたいな。
パリ:
そうそう。もうあれなんですよね。メインはスマホに送られてくる画像データ。なのに、「〇〇秒以内にメールアドレスを入力してください」って言われて「え? え?」ってあわててたら時間切れになった。容赦ない。
ナオ:
ははは!「えっ? えっ?と 言ってる間に 時間切れ」っていう老人川柳。
パリ:
ははは。500円水泡に帰す。
ナオ:
でも、ギリギリ私のメールアドレス登録が間に合って、あとでダウンロードしたのがこちらです。
パリ:
はは。誰?
ナオ:
完全に未来にやってきた感あり。今後、プロフィール画像に使っていきたいくらいのいい仕上がりでした。
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ナオ:
なんなんだっていう。そうこうしているうちにようやく「HUB」が開く時間になったんでした。
パリ:
英国風パブのチェーン店。
ナオ:
「HUB」は本当に久々だったなー!
パリ:
まず大前提として、HUBも半兵ヱも好きだしいい店なんですよ。だけど、30代になったくらいから、もっと古くて渋い個人経営の酒場みたいなほうにどんどん興味が向くようになってしまって、それで10年ちょっとぶりという。
ナオ:
まさにそうです。
パリ:
HUBは僕にとっては、酒を飲めるようになって少ししたころに、ちょっと背伸びして行ってみた店みたいなイメージがあって。
ナオ:
そうそう。なんか大人のイメージだった。テレビでスポーツの中継とか流れてて、飲めるビールもなんか普通のじゃない、凝ったやつが多くて。
パリ:
ただ、ハッピーアワーが超お得で、今行くと、喫茶店感覚でだらっと寄るのにめちゃくちゃいい酒場なんですよね。
ナオ:
19時までカクテルが半額だったりするんですよね。なにがいいって、カウンターで注文して受け取るスタイルだから、サッと飲んで好きなときに出られる。スタンドって感じなんですよね。
パリ:
うんうん。いや〜、HUB良かった。それこそ我々の好きな角打ちにも近いのかもしれない。
ナオ:
そうか。確かに。
ナオ:
キメの細かいギネスの泡のうまさよ。久々でした。
パリ:
僕はハッピーアワーの恩恵に預かり、
パリ:
なんとこの2品がセットで、550円!
ナオ:
安い! そしてうまいんだよなー、ローストビーフ。
パリ:
量はそこまで多くないけど、ちゃんとしてるんですよね。ちなみに、カクテルとかサワーのいちばんオーソドックスなやつが、ハッピーアワーだと220円なんですよね。
ナオ:
ハッピーアワーすごい。
パリ:
お客さんもみんな常連っぽいっていうか、店員さんと日常会話したりしててね。そこもまたイメージと違って良かった。
ナオ:
うん。決まった時間に寄って帰るのかも。我々もぼーっとプリクラ見ながら飲んで。
パリ:
10年前だわ〜。
ナオ:
そんで「じゃあ、半兵ヱでも行ってみますか?」という。
パリ:
はは。
ナオ:
あのころな1日!
そして「半兵ヱ」へ
パリ:
半兵ヱ、我々が2、30代のころに一気に増えだして、最初は衝撃受けましたよね「このレトロ感おもしろい! しかも安い!」って。
ナオ:
そうそう。薄暗い、昭和を再現した雰囲気の店内でね。
パリ:
メニューに駄菓子があったり。
ナオ:
揚げパンがあったりね。よく考えると謎っていうか。とにかく懐かしいものを詰め込んだ空間。
パリ:
今でこそ昭和レトロを意識した店も多いけど、その走りでしたよね。で、おもしろいのが、その半兵ヱ自体が歴史を重ねちゃって、レトロが本物になりつつあるという。
ナオ:
はは! そうそう、もう普通にいい風合いなんですよね。個室席なんか、本当に昔のアパートの部屋みたいな。
パリ:
はは。だって最初から古いアパートの部屋風に作ったのが、20年以上とか経っちゃってるんだもん。ふすまのシミが、意図したものなのか汚れなのかがわからない。
ナオ:
半兵ヱってあと、変わったお酒がたくさんあって、それも最初衝撃でしたよね。
パリ:
かなりバリエーションありました。
ナオ:
バイスサワーみたいなのとか、最近でこそよく見るようになったけど 半兵ヱに行きだしたころって新鮮だったな。
ナオ:
パリッコさんが飲んでたのは、駄菓子の粉末ジュースを入れるサワー。
パリ:
まさに駄菓子っぽい味としか言いようのない。しかも、どの味のジュースが来るかはお店にお任せで、そこもまたおもしろくて。
ナオ:
私は私で、コーヒー牛乳で焼酎を割った「コーヒー牛乳宙ハイ」を飲んで、楽しかったです。
ナオ:
料理のメニューも不思議なバランスでね。
パリ:
お通しが生キャベツっていうのも、それにつける用のちょっと甘めのソースを「うま!」って言ってる感じも、ものすごく10年前なんだよな〜。
パリ:
「昭和コロッケ」が132円、「昭和メンチカツ」が110円、あとはそれぞれ319円とか、久々に来てもやっぱり安い。
ナオ:
「ウインナーに韓国の国旗が刺さってるの、意味わかんないな〜」とか。
パリ:
あんまり深く考えないで、「笑える〜」とか言いながら飲めるの、いいですよね。しかし、居酒屋でフライドポテトを頼むとかも、考えたら10年ぶりだったかも。
パリ:
今回の道程はこれで終了だったんですが、これまでに何冊か我々の本を出してくれたりして、とてもお世話になっている「スタンド・ブックス」という出版社の代表の森山さんがちょうどその夜、「よかったら仕事の話もしつつ軽く飲みましょう」って言ってくれてたんですよね。
ナオ:
そうそう。それで、池袋まで来て合流してくれることになって。
パリ:
で、完全に普通のテンションで、「半兵ヱにいます〜」って連絡するという。
ナオ:
はは。
パリ:
「え?」って。お店に失礼ではあるんだけど「なんで?」。
ナオ:
なんというか、最近の我々の動向からするとちょっといつもっぽくない店だからね。でも、思ったんですが、半兵ヱにしてもHUBにしても、そんなにお店の人にかまわれたり、緊張することもないし、長くいやすいですよねー。
パリ:
うん。なんだかんだで人生の最後に行き着くのは、HUBと半兵ヱかもしれません。
ナオ:
我々の10年前というと、30代前半ぐらいで、まあそれでももうそんな歳ではあったんだけど、今と酒についての意識が違ったり、楽しいと感じるものが少し違ったりしたと思うんです。そういうので行く先も変わっていくんでしょうね。
パリ:
どちらも否定するわけではないけど、客観的に見て今のほうが、小賢しいかもしれません。
ナオ:
ははは。本当だわ。
パリ:
「知らねーよ、お前らのこだわりなんか」っていう。
ナオ:
とにかく今回わかったのが、いつも酒に頼りすぎていたなと。
パリ:
ははは。
ナオ:
もっと色々楽しいことあるぞという。
パリ:
前に林さんが「冬にみんなでスキーに行くのとかおもしろくないですか?」って言ってて、それ最高だなと思いました。
ナオ:
はは。まさにそうかも! まっすぐにやってみようという。最近ひねりすぎてたわ。
パリ:
ね。でもそう考えると、人生の楽しみはまだまだ増えていきますよ。
ナオ:
そうですね! もちろん最近好きな酒場はこれからも好きだし。
パリ:
本気の老舗酒場と半兵ヱのハシゴとか、やってる人少ないですよきっと。
ナオ:
はは。それはいい。
パリ:
友達に、なんの説明もしないで「今日はいい店いくつか紹介するから!」つって。もうめちゃくちゃなコースを連れ回す。
ナオ:
最後プリクラ撮ってね。
パリ:
たぬきに化かされたような1日。