HDDが正規品かどうかをXbox 360が判断する方法と回避する方法

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by Mario A. P.

2005年に発売された「Xbox 360」は、後に内蔵HDDの容量を増やしたモデルが販売され、HDMIや別売りのHDDに対応したモデルが開発されるなど、これまでにさまざまなバリエーションが登場しています。中にはHDDを交換できるモデルもありましたが、純正以外のHDDは受け付けない仕様になっているうえ、Xbox 360ブランドのHDDが非常に割高であり、好きなHDDで安く交換を済ませることは困難でした。この仕様について、テクノロジー系ブログを運営するイートン氏が解説しています。

How the Xbox 360 knows if your hard-drive is genuine
https://eaton-works.com/2023/01/24/how-the-xbox-360-knows-if-your-hard-drive-is-genuine/

HDDはオプションとして選択購入できるアクセサリーではあったものの、コンテンツを多くダウンロードしたいゲーマーにとっては必須でした。しかし、販売当時の一般的なHDDの価格が80GBで60ドル(当時のレートで約6600円)未満だったのに対し、Xbox 360ブランドのHDDの価格は20GBで定価9975円とかなり割高な価格設定だったそうです。

愛好家たちがなんとかして別のHDDを使う方法を探ったものの、すぐに不可能なことだと分かります。イートン氏いわく、Xbox 360の純正HDDには「セキュリティ・セクター」と呼ばれる場所に固有のデータがあり、Xbox 360がこのデータを読み取って真正性のチェックを行っているとのこと。Xbox 360はHDDのシリアル番号、モデル番号、ファームウェアリビジョンという3つの情報を参照し、セキュリティ・セクターに格納された情報と1つでも異なる場合、そのHDDを作動させないそうです。

by Shaun Greiner

セキュリティ・セクターはMicrosoftだけが知る秘密鍵を使って暗号化されているため、セキュリティ・セクターの改変は困難。しかし、いくつかの打開策があるとのこと。

1つは「HDDHackr」というツールを使用し、HDDのファームウェア情報を変更するということ。ただし、HDDHackrのサポートは終了し、古いPCでしか動作しないそうです。もう1つはXbox 360そのものを改造することですが、Xbox Liveへのアクセス権を失うなどのデメリットがあります。

HDDHackrを使用する手順は愛好家たちに出回っていますが、イートン氏は「Microsoftはこのことに気づいている」と指摘します。というのも、Xbox 360がXbox Liveに接続している間にMicrosoftは情報を定期的に収集しているため。改造したHDDを搭載したXbox 360がつながると、本来一意であるはずの情報が大量に別の機器から送られてくることになるため、ハッキングまたは改造HDDを使用していることが明らかになるとのことです。

しかし、Microsoftは非正規のHDDを使用しているXbox 360を禁止することができたにもかかわらず、禁止した事例はこれまでに確認されていないそうです。

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