MMD研究所は、「デジタル遺品」に関する調査の結果を公開した。自身の死後を想定して、データの整理や不要なアカウントの解約などの「デジタル遺品整理」を行ったことがある人は全体の2.6%だった。
この調査は、6月28日~30日の期間に、予備調査と本調査の2回を行ったもの。予備調査は20歳~79歳の4849人を対象とし、本調査は予備調査で自身のデジタル遺品整理を実施した、または実施予定と回答した238人を対象に行われた。
故人のデジタル遺品整理は3.4%が「行ったことがある」
デジタル遺品とは、持ち主が亡くなって遺品となったデジタル機器に保存されたデータや、インターネット上の登録情報などのことを指す。
予備調査において、デジタル遺品について説明した上で、死後遺品になりうるデータに関して「遺品整理」という観点で整理を行ったことがあるか、または予定があるかをたずねたところ、「行ったことがある」が2.6%、「行う予定がある」が12.0%、「行う予定はない」は85.5%となった(公開された資料では小数点以下の任意の桁を四捨五入しているとのことで、合計がちょうど100%にならない場合がある)。
また、自身でなく家族などの故人のデジタル遺品整理を行った経験をたずねたところ、「行ったことがある」は3.4%、「行う予定がある」は5.4%、「行う予定はない」は91.2%だった。
デジタル遺品整理の実施について年代別に見ると、「行ったことがある」は20代が7.8%、「行う予定がある」のは70代が15.3%、「行う予定はない」は40代が87.1%で、それぞれ最多となった。
「デジタル遺品」など用語の認知度は30%以下
関連して、「デジタルタトゥー」「デジタル遺品」「ゾンビアカウント」という3つの用語の認知について、予備調査の段階で質問している。
「デジタルタトゥー」は「digital」と「tatoo」を組み合わせた造語で、インターネット上に書き込まれた文章や画像が、半永久的にインターネット上に残されること。「ゾンビアカウント」は、作った後ほどんど利用されていないが、削除もされず放置された状態のアカウントのことを指す。
「知っている」と「言葉は聞いたことがあるが、内容はよく知らない」を合わせた認知は、デジタルタトゥーが26.9%、デジタル遺品が23.7%、ゾンビアカウントが14.5%だった。