フロリダ州ナッソー市警察の麻薬取締官のジェームズ・ダレル・ヒコックス。警察官なのに麻薬ディーラーとして暗躍したことがバレて逮捕。懲役17年の有罪判決となりました。
この事件、一見、裏と表を使い分けるドラマのような展開に聞こえますが、ドラマにはできないほど安易な手口が使われていました。それは、3Dプリンターでコカインを作っていたこと。
3Dプリント製の偽コカイン
ヒコックスの手口は、押収したコカインを盗み、ディーラーとしてさばく方法。めちゃくちゃシンプルすぎるうえ、署の押収ロッカーからコカインがなくなっていることを隠蔽するための方法が雑でした。なんと、盗んだぶんのコカインは、3Dプリントで製作した偽コカインを棚に戻すという方法でごまかそうとしていたのです。
偽コカインのブロック(映画などにでてくるビニール入ったあれ。ブロック状に固められたコカイン)には、本物のコカインを周りにまぶして匂いもカバー。が、もちろんまったくカバーしきれませんでした。
ほかにも、捜査情報をもとに麻薬売人を交通違反でとめるなどして、ドラッグを押収。それを末端のディーラーに売りさばいたことも。押収部屋から、コカインだけでなくマリファナも1000ポンド(約450キロ)ほど盗んだこともあったとか。
シンプルすぎるこの手口で5年ほど活動。ドラッグディーラーとしての売り上げは42万ドル(約6400万円)ほどだったというので、そこそこうまい方法だった…の…か?
ヒコックスは、がんと診断され、自分が死んだあとの家族のことが心配になり犯罪に手を染めたと供述。一方、家族(ヒコックスの父)は、麻薬取締官という麻薬に近い場所にいたことがドラッグディーラーになる原因になったと主張。
なんにせよ、3Dプリンターの用途の幅とんでもないです。
Source: YouTube/ News4JAX, National Post