ダブって買ってしまった。なぜって、100円ショップのダイソーにも、キャンドゥにも、同じ商品が売っていたからである。どちらにも卸すとは……今回の蕎麦の製造者「白石興産」の営業力は目を見張るものがある。
それはさておき、『郷の麺処(さとのめんどころ) そば』のパッケージから読み取れる情報は、限りなく少ない。
ご覧の通り、ごくごく当然の、差し支えないことしか書いてないのだ。特筆すべきは……連載初の宮城県、ということろか。まぁ、特に期待もしていない。100均の蕎麦には痛い目にあったこともあるし。今回はどうだろう。
デカい鍋にたっぷりのお湯を沸かし……
6分茹でたら……
ハイ完成。
して、そのお味は──
ふむ……。悪くない。蕎麦の味はほとんどしないが、言うほど悪くはないし、もしも100均でいろいろな種類の蕎麦が売っていたら、これを選べばとりあえず大丈夫だ。のどごしもよい。コンビニとかスーパーの弁当コーナーで売っている、「パックのざるそば」くらいのポテンシャルはある。あるいは「機内食のそば」とでも言おうか。
「家そば」か「外そば」かで言えば機内……いや、家。というか、この蕎麦の味、食べたことある──。それは昔、私がひどい貧乏だった時のこと。
お金が無くて、食べ物もロクに買えなくて、「ローソンストア100」で売っていた100円の『パックそば(弁当箱にそばとつゆと薬味のネギが入っているだけの商品)』を毎日のように食べていた時のことを明確に思い出し、なんだか泣きそうになってしまった。100円の具なしペペロンチーノもよく食べたな……。
なので、連想した「家」は「家」でも、貧乏な当時(30過ぎ)に住んでいた「5畳ワンルーム」の家である。100均の蕎麦は、ちょっぴりせつない100円の味がした──。
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24