Intelは、Wi-Fi 6/7や4G/5Gモバイルネットワークなど、同社の無線接続技術への取り組みに関する説明会を開催した。
同社では、2003年にCPU/チップセット/Wi-Fiチップによるプラットフォーム「Centrino」を発表し、Wi-Fiホットスポットの拡充を開始。その後も、エンタープライズ向けの「vPro」、外出先などを含めた完全なコネクティビティを提供する「Evo」といったプラットフォームの展開や、Wi-Fi 6E対応製品の投入など、大きな投資を行なってきたという。
この約20年間の中で、同社はWi-Fi Allianceの議長を務めるなど業界をリード。Bluetoothやモバイルネットワークの分野においても同様で、パートナーや競合他社とも協力しながら、これらの技術を組み合わせてユーザーへ最高の体験を提供できるよう努力を続けてきたという。
そのうえで、超高速かつ低遅延での大規模データ/演算能力へアクセスや、シームレスでセキュアなデバイス間の相互運用性の実現、スマートグラスなどといった新たなデバイスの登場、周波数共有とミリ波の普及などを2030年における主要なトレンドとして挙げ、これに向けた技術の提供に取り組んでいくとした。
同社は、4Gおよび5G対応のPCプラットフォームを5年以上提供してきており、自社開発のLTEモデムに加え、5GはMediaTekとともに開発した5GモデムのIntel 5G 5000を投入。2022年には30以上、2023年以降はさらに多くの製品にて採用される予定という。
Wi-Fi 6Eについては、各種標準化団体や政府などへ働きかけるとともに、およそ3年をかけてシリコンを開発。6GHz周波数帯ではこれまでの2.4GHz/5GHz帯と比べて混信を避けられ、より広い帯域を確保できることから、通信速度や信頼性の向上、低レイテンシーが実現できるとしている。
第10世代/11世代Coreでは外付けで、第12世代Coreでは統合した状態でWi-Fi 6Eを提供。新しいEvoやvProプラットフォームでは要件としても盛り込んでいることもあり、第12世代Core搭載製品では325もの機種で採用されているという。現在各国にて6GHz周波数帯の割り当てなども進んでおり、2022年下半期に向けて拡大していくと予測している。
さらにその先のWi-Fi 7についても紹介。Wi-Fi 6Eをベースとし、6GHz帯の周波数利用の改善や信頼性のさらなる向上、低レイテンシー化を図るほか、新技術として320MHzチャネルの導入や4K-QAM、Multi-Link Operation(MLO)の採用などを実施する予定。通信速度はWi-Fi 6Eの最大2,402Mbpsに対し、Wi-Fi 7では最大5,765Mbpsと大幅に高速化できるとしている。
同社のWi-Fi 7製品については、ハードウェアやソフトウェア、OSなどとの幅広いプラットフォーム検証やパートナーとのプライベートテスト、Wi-Fi Allianceによる認証テストなど、順調に開発が進んでいるという。
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