DIGIDAY DealBook:トランプ氏のメディア企業上場に垂れ込めた暗雲、 Meta の「Meta Pay」リリース、Netflixの広告付きサブスクリプションにまつわるうわさなど

DIGIDAY

直近に行われた買収・採用案件の概要を素早く手短に伝え、業界の最新情報を届けることを目的としているDIGIDAY DealBook。今回のテーマはトランプ氏のメディア企業上場に垂れ込めた暗雲、Metaの「Meta Pay」リリース、Netflixの広告付きサブスクリプションにまつわるうわさなどだ。

直近に行われた買収・採用案件の概要を素早く手短に伝え、業界の最新情報を届けることを目的としているDIGIDAY DealBook。今回のテーマは、ドナルド・トランプ氏のメディア企業上場に関する疑惑や、Metaのデジタル決済サービス、Nteflixの広告付きプランについてなどだ。

特別買収目的会社(Special Purpose Acquisition Company:SPAC)のデジタル・ワールド・アクイジション(Digital World Acquisition)が、ドナルド・トランプ氏のメディア企業トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(Trump Media & Technology Group)の買収に動いている。そんななか、デジタル・ワールドが大陪審から6月27日付けで召喚状を受け取った。この買収交渉は2021年10月に始まったもので、トランプ氏はデジタル・ワールドとの提携によって、「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」プラットフォームを運営するトランプ・メディアを上場させようとしていた。米証券取引委員会(SEC)は、デジタル・ワールドが上場前にトランプ・メディアと会談していたかどうかを調査している。この調査によって、2021年1月6日に議会議事堂襲撃事件が起きたあと、トランプ氏は自身のメディア企業を軌道に乗せるべく取り組んできたが、さらに時間がかかることになった。

Metaが、デジタル決済機能の「フェイスブック・ペイ(Facebook Pay)」を「メタ・ペイ(Meta Pay)」に改称し、Metaのすべてのプラットフォームで利用できるようにしたと発表した。このデジタル決済機能によって、ユーザーはMetaの所有するすべてのプラットフォームでアイテムを購入できるようになる。また、アイテムの所有権を簡単に証明できるようになるため、メタバースで仮想アイテムを購入しやすくなる。この発表の数週間前には、Appleが「アップル・ペイ・レイター(Apple Pay Later)」を発表し、金利や手数料なしにアイテムを後払いで購入できるようにすると述べていた。

Netflixが、広告付きサブスクリプションモデルに関する協議をNBCユニバーサル(NBCUniversal)やGoogleと行っているようだ。この動きが報じられる前、Netflixは予想を下回る2022年度第1四半期決算を発表していた。ストリーミングサービスを手がける同社は、景気後退が迫るなかで、5月に150人、6月に300人の従業員をレイオフしたと報じられている。Netflixの共同CEOは広告モデルについて具体的なことを明らかにしていないが、広告ベースのサブスクリプションプランを検討していることは認めている。

その他のニュースは以下のとおり:

  • F1(フォーミュラ・ワン)がESPNとの契約を更新した。ESPNはAmazonとコムキャスト(Comcast)の両社を抑えて落札に成功し、2025年以降の契約を勝ち取った。ただし、契約金額は年間7500万~9000万ドル(約102億~122億円)と、現行の約500万ドル(約6億8000万円)から大幅に上がっている。
  • ディズニー(Disney)の取締役会が、同社CEOのボブ・チャペック氏との契約を3年間延長することを全会一致で決定したが、一部の人たちから厳しい視線が注がれている。フロリダ州で3月に可決された反LGBTQ法案に対して、チャペック氏がすばやく対応しなかったことが原因だ。ディズニーの従業員は当時、この法案の成立を受けてストライキを実施していた。
  • Googleがウィキペディア(Wikipedia)と契約を締結し、自社の検索エンジンに役立つ情報をウィキペディアから有料で受け取ることになった。この提携は、ウィキメディア財団(Wikimedia Foundation)が1年前にリリースした商用デジタルサービス「ウィキメディア・エンタープライズ(Wikimedia Enterprise)」を活用したものだ。
  • タレントエージェンシーのCAAが、ライバルのICMパートナーズ(ICM Partners)をついに買収した。これにより、ハリウッドで活動する大手エージェンシーの数はますます減ることになる。この7億5000万ドル(約1020億円)相当の買収によって、両社の従業員が統合され、3200人規模の企業が誕生する。
  • メディアコンサルティング会社のオーディエンス・プリシジョン(Audience Precision)が、新しいテクノロジープラットフォーム「プリサイス360(Precise 360)」を発表した。このプラットフォームは、消費者行動分析もできる包括的なメディア戦略プラットフォームで、ユーザーはプラットフォームをまたいだエンゲージメントに関するインサイトを取得できる。
  • WPPが、マーケティングテクノロジー企業のバウア・ハウス・デジタル(Bower House Digital)を買収した。同社はマーケティングオートメーションツール「セールスフォース・マーケティング・クラウド(Salesforce Marketing Cloud)」のエキスパートとして、WPPの成長とデジタル体験の強化を支援する。

[原文:Digiday DealBook: Trump’s media company hits acquisition snags, Meta launches Meta Pay, Netflix makes inroads on ad-based subscriptions and more

Carly Weihe(翻訳:佐藤 卓/ガリレオ、編集:黒田千聖)


Source

タイトルとURLをコピーしました