人間の脳は思ったより…熱い!
先週発表された研究で、脳の温度のマップを作ることに成功したそう。脳の温度は1日の時間によって、そして脳の場所によっていろんな理由で温度が大きく変わってくるそうですが、基本的に体温よりも温度が高いことが判明しました。
この研究はイギリスの分子生物学研究所Medical Research Council Laboratoryによっておこなわれたもの。2つのグループの人たちの脳スキャンデータが使用されました。1組目は脳に外傷を負い、集中的な治療を受けていて以前おこなわれた研究のために参加承諾してくれた患者さんたち。そしてもう1組は今回の脳の温度を測るプロジェクトのために参加を希望した健康なボランティアの皆さん。どちらのグループも朝から夜まで1日を通して脳の温度が測定されました。
どちらのグループも平均的に脳の熱は38.5度で、体温よりも高いことがわかりました。しかし、状況や時間によって体温の差は出てきます。夜は脳の奥の方の熱は表面よりも高めですが、全般的に熱も低め。女性や年齢が高い人も脳の温度が高めだったそうです。この研究結果はジャーナル誌「Brain」に発表されています。体温というのは一定の状況で測るのは意外とむずかしいと言われていますが、今回の測定では最新の技術で測定し4D温度マップが完成しています。
一般的に脳が熱くなることは危険だと言われていますが、今回の研究では健康的な人の脳は最高40.9度まで上昇していて、それでも全く問題がなかったそうです。脳を負傷した患者の脳温度が高くなっても特に体に異常は認められなかったとのこと。それよりも時間によって温度が大きく変わることの方が驚きで、夜は下がり日中は高くなることで、人間の脳が健康に保たれている理由があるはずで、次はそれを解明したいとと著者のJohn O’Neillさんは研究結果を締め括っています。
考えすぎると脳が熱く感じることがありますし、「頭寒足熱」とも言うので、冷やさなきゃって思ってましたけど、多少は熱くても問題ないんですね。