こちらは、小売業界の最前線を伝えるメディア「モダンリテール[日本版]」の記事です
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MRブリーフィングは、変動の激しい小売業界が直面する課題やトレンドについて、モダンリテールが注目しているニュースをご紹介します。
店舗POSのスマレジ、外部開発者による「アプリマーケット」を拡大中
クラウド型POSレジのスマレジを提供している株式会社スマレジは26日、スマレジの機能拡張アプリの中から優勝作品を選出する「第2回スマレジ アプリコンテスト」の表彰式を都内で開いた。
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同社は、スマレジのAPI(ソフトウェアやプログラム同士をつなぐインターフェイス)を公開することにより、スマレジ独自で開発することが難しい外部システムとの連携や、スマレジ自体の機能を拡張させるアプリを外部デベロッパーが開発・管理できる環境(スマレジ・デベロッパーズ)を用意。2020年8月には、そのアプリをスマレジのユーザー(加盟店)がサブスクリプション形式で利用できるプラットフォーム「スマレジ・アプリマーケット」をローンチした。同コンテストは、アプリマーケット活性化の一環となる。
2回目を迎える今回は、2021年10月29日以降(募集締切は2022年3月末)にリリース及び応募された21作品が受賞対象となった。大賞を受賞したのは、大幸パートナーズによる「アグリーン」。直売所や道の駅で販売を行う農家をターゲットにしており、スマレジでの販売データをもとに、生産に必要な情報の登録・確認、締処理金額計算、精算処理支払い手続きといった月次作業を簡単に行えるようにしたもの。「利用用途を道の駅や直売所での委託販売に特化することで使い方がわかりやすいシステムになっていた」点などが評価ポイントとなり、2年連続での大賞受賞となった。審査員の1人を務めたEコマース先生/コマースプロデューサーの川添隆氏も、「バーコード管理がされていない農産物の直売におけるDXアプリ。バーコード発行から販売だけでなく、各生産者の売上明細まで自動化され、一気通貫で業務を解決する点、ステークホルダーに利がある点にビジネスとしての美しさを感じる」とコメントを寄せた。
このほか優秀賞には、スマレジとShopifyの在庫を一元管理し、BOPIS(オンラインストアで購入、店頭で受け取り)などの仕組みを構築できる「ロジクラ」(株式会社ロジクラ)、佳作には、矯正歯科を対象に、患者様情報や診療情報をkintoneで管理できたり、患者がLINEアカウントを診察券として活用できるよう拡張した「チェアサイドレジ」(合同会社アクアビット)を選出。また、よりニッチな需要に対応したアプリを表彰する「スマレジ N-1(ニッチワン)グランプリ」も同時開催し、洋菓子店向け会員管理・予約管理アプリ「Reserve Cake」を開発したひふみ株式会社を選出した。
スマレジは、店頭でのレジ機能をはじめ、リアルタイム売上分析や在庫管理、販売管理、顧客管理など、店舗運営に必要な高度な機能を揃えたPOSシステム。2022年4月時点の登録店舗数は、11万店舗にのぼる。スマレジ・アプリマーケットを設けることによって、ユーザーはスマレジを基点にした多様な店舗DX機能を利用でき、デベロッパーは約2万店舗のアクティブユーザーに向けて自社開発のアプリを販売できる。スマレジは、アプリの月額料金の30%を手数料収入としており、今後は、同マーケットを開発者とユーザーをつなぐプラットフォームとしてさらに拡充するとともに、収益の柱のひとつに拡大したい考えだ。
授賞式に出席したスマレジの取締役副社長である湊隆太朗氏は、「スマレジにはない機能や、社内メンバーでは思いつかないようなアプリが数多く見られた。特定の業界や業種に特化したアプリが受賞したのも大きな特徴だ。今後も、アプリマーケットの活性化に向け、多くのユーザーに使っていただけるアプリが増えることに期待したい」と述べた。
大賞には賞金1000万円が贈られた
Written by 戸田美子
MR Newsレビュー
速報系ニュースを振り返る「MR Newsレビュー」。今回は5月27日(金)〜6月2日(木)にモダンリテール[日本版]のTwitterでご紹介したニュースをまとめました。
4月の全国百貨店の既存店売上高、2ケタ増に
日本百貨店協会によると、4月の全国百貨店売上高は既存店ベースで19.0%増と2カ月連続プラスを記録しました。前年の営業制限の反動増や、先月下旬のまん延防止等重点措置解除で外出機会が増えたことが寄与。高額品が依然好調で、春夏物商材も活発に動きました(ロイター)。https://t.co/h7z5zWzCZS
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) May 27, 2022
メイシーズ、業績予想を上方修正
メイシーズ(Macy’s)のジェフ・ジェネットCEOは、「消費者がオケージョン対応のアパレルを求めて直接来店する傾向が強く、来客数の増加につながっている」と発言。同社は26日、年間利益見通しを上方修正しました(Yahoo!より)。https://t.co/SqcJwgQz4U
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) May 28, 2022
ダラー・ツリー第1四半期、インフレ影響し収益43%増
ディスカウントストアのダラー・ツリー(Dollar Tree)は、買い物客のインフレへの懸念が収益を押し上げており、第1四半期の収益が43%上昇したと報告しました(MarketWatchより)。https://t.co/Cvk5CPJ2Ob
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) May 28, 2022
宅配サービス、利益確保に苦戦
食料品のクイック宅配サービス各社が利益確保に苦戦しています。ゲティル(Getir)とゴリラズ(Gorillas)は、数百人の従業員を解雇。ゲティルは、全従業員の14%を解雇したそうです(CNBCより)。https://t.co/wNwkXW5KH9
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) May 28, 2022
ヴィクトリアズ・シークレット、女性主導ブランドに特化したマケプレ開設
ヴィクトリアズ・シークレット(@VictoriasSecret)は、女性主導のブランドに特化したオンラインマーケットプレイス「VS&Co-Lab」を立ち上げました。より包括的なインナースタイルを提供する取り組みの一環です(Retail Driveより)。https://t.co/IWcBm9xpm9
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) May 30, 2022
宅配のゴーパフ、倉庫22施設を閉鎖
宅配サービス業界でのさらなる縮小が予定されています。ゴーパフ(@Gopuff)はコスト削減のため、稼働の少ない倉庫22施設を閉鎖すると報じられました。(Insiderより)。https://t.co/KULW2NPZ6T
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) May 30, 2022
仏ダノン、アレルギー対応の粉ミルクを米に供給
仏食品大手ダノンは、アレルギーを持つ乳児用に約500万本に相当する粉ミルクを米国に空輸する予定です。牛乳やタンパク質にアレルギーのある乳児に使われるアミノ酸ベースの製品群Neocateを製造している英リバプールの工場から発送されるといいます(WSJより)。https://t.co/m4Qlqtikx9
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) May 31, 2022
ロシア版マック、新名称は「Fun and Tasty」か
マクドナルドがロシア事業の売却後、新事業の名称として考えられているのが 「Fun and Tasty」。アレクサンダー・ゴボール(Alexander Govor)という地元のライセンシーが所有し、契約の一環として、名前を変更する必要があるそうです(CNNより)。https://t.co/H1U39IgB8y
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) May 31, 2022
米ジョージタウン、D2Cブランドの拠点に
米ワシントンD.C.のジョージタウン地区が、D2Cブランドの拠点となりつつあるようです。同地区には現在、ワービーパーカーやオールバーズ、ブリリアントアース(Brilliant Earth)の実店舗が並んでおり、その背景をRetail Driveが検証しています。https://t.co/f3j07sF0Vw
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) June 1, 2022
ヴィクトリアズ・シークレット第1四半期、ブラと美容が好調
ヴィクトリアズ・シークレットは最近の苦戦に関わらず、第1四半期の売上高が予想を上回りました。31日の決算報告で、ブラジャー部門と美容部門の回復を報告しました(CNBC)。https://t.co/Gxf761siKb
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) June 1, 2022
インスタカートのショッパブル動画、大手CPGが導入
多くのCPG企業がインスタカート(Instacart)のショッパブルレシピ動画をテスト導入しはじめています。ユニリーバや、モンデリーズ・インターナショナル、ペプシコなどが初期のパートナーとして名を連ねています(GroceryDrive)。https://t.co/mdKGzpvj5G
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) June 2, 2022
投資家ネルソン・ペルツ氏、ユニリーバの取締役に
億万長者のアクティビスト投資家ネルソン・ペルツ氏がユニリーバの取締役に就任します。P&G出身の同氏は、ユニリーバの株式1.5%を保有しています(WSJより)。 https://t.co/e5sBRNxNgF
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) June 2, 2022
プラダ、100個のNFTをリリース
プラダ(@Prada)は2日、新アパレルライン「Timecapsule」発売に合わせ、100個のNFTをリリースしました。グッチやバルマン、バレンシアガなど、NFTを導入しているラグジュアリーブランドの仲間入りを果たしました(Decryptより)。https://t.co/7ugUxGvFO2
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) June 2, 2022
RoomClipショッピングに、ベイシア電器が出店
インテリア特化型ソーシャルメディアRoomClipは、コマース機能「RoomClipショッピング」で、ベイシア電器と提携。ユーザーは、RoomClipショッピング内で、ベイシア電器の商品約2万点を購入することができるようになります。以前から、生活家電の需要が多かったそうです。https://t.co/9IHDzP9wT4
— モダンリテール[日本版] (@modernretail_jp) June 2, 2022
Edited by 戸田美子