Googleは20日(現地時間)、Google Chromeの最新版であるバージョン92を公開した。主にフィッシング検知機能の高速化を実施しており、画像ベースのフィッシング検知が50パーセンタイルで50倍、99パーセンタイルで2.5倍高速化。平均で1.8秒かかっていたところが、100ミリ秒まで短縮できたという。
すべてのレンダラー/ユーティリティプロセスによる合計CPU使用時間の点では約1.2%の削減を実現。より素早く警告を表示できるほか、CPU使用時間が短くなり、バッテリ駆動時間の延長などにもつながるとしている。
Chromeではページ遷移時にフィッシングサイトかどうかを検知するために、閲覧ページに表示されている色情報を取得/比較する。セーフブラウジング(現在はデフォルトで有効)では画像を外にそのまま送信せず、各ピクセルの3色の値をそれぞれハッシュマップに格納するため、CPUの処理量が膨大になっていた。
今回の改善では、この処理部分のプロセスを効率化。対象となるピクセル数はそのままに、1色をインデックスとして使用するほか、連続するピクセルをハッシュマップで計測する前に加法することで、大幅な処理量減を図ったとしている。
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