食卓に欠かせない、しょう油。たとえ何であってもかけておけば、とりあえず大丈夫という謎の自信を与えてくれる調味料でもある。
そうであるが故に自ずとあっちへこっちへかけがちだ。うっかりこぼして服に染みを作ったりすることもあるが、それは仕方がない……だなんて、諦めないで! だってこの世には、無色透明のしょう油が存在するんだから!!
・マジで無色透明
何を言ってんだ、しょう油と言えば褐色やろーもんと思っているソコのアナタ。その気持ち、わかるぞ。しかし冒頭に書いた通り、無色透明のしょう油というものがあるのだ。
記者もはじめて調味料コーナーでソレを見た時、我が目を疑った。てっきり酒か何かかと思いきや『透明醤油』と書いてあるのだ。とんだ御冗談をと思いつつ、買ってみたという訳である。価格は税別500円だ。
さて。何より気になるのはその味。本当にしょう油ならではの味がするのだろうか。さっそく開封し、確認してみることにしよう。色はやはりどこからどう見ても無色。
試しにキッチンペーパーに、透明醤油とはま寿司の昆布醤油をそれぞれ垂らしてみる。比べるまでもなく、透明醤油の方は全く色が出ていない。マジでこれ、しょう油なん……?
疑いつつなめてみると、なるほど。しょう油……のような気がする!! なぜそんなにも曖昧(あいまい)な返答なのかというと、言わずもがな、味覚って視覚に左右されるところが大きいからだ。
食用であってもゴキブリはなんとなく食べ辛いし、可愛らしいウズラを口に入れるのは何となく申し訳ない。それと似たようなもので、透明のしょう油なんてあるはずがないという意識が働くように思う。
味は普通のしょう油よりも塩気が効いている感じだが、それも気のせいかもしれない。そもそもしょう油って何だっけという気持ちになるから不思議だ。
・食卓のオシャレ度が上がるかも
何かにかけるなどすれば、しょう油らしさを実感できるだろうか。試しに豆腐にかけてみると、食べる以前の問題に直面した。どのくらいかけたか、わからなくなるのだ。
あらかじめ、匙(さじ)などで、かける分をすくっておくことをオススメする。そして肝心の味だが、先ほどよりはしょう油らしさが増してきたがまだ怪しい。豆腐が白いので、余計にそう感じるのだろうか。
お次はわさびしょう油にでもして、刺身に和えてみよう。するとどうだろう、素材の味の主張が強い魚と合わせることによって、ようやく “らしさ” をつかみ取ることができた。
その上、透明であることがウマく作用し、いつものわさびしょう油和えがなんとなくシュッと仕上がっている。これは使いようによっては、食卓のオシャレ度がググっと上がるかもしれない。
いやはや、見て食べて衝撃を受けた『透明醤油』。冒頭にも書いたがこぼして服を汚す心配もなく、あらゆるシーンで活躍してくれること必至である。
こちらのしょう油を作っているのは、熊本のフンドーダイという会社だ。同社の九州しょう油は愛用させてもらっていたが、まさかこんなビックリ商品を隠し持っていただなんて。試しに一度、手に取ってみて損はないぞ。
参考リンク:フンドーダイ「透明醤油」
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.