東日本旅客鉄道(JR東日本)は9月7日、シンガポールのスタートアップCrown Technologiesと提携し、同社が開発した全自動のロボバリスタマシン「Ella」を活用したコーヒースタンドのテストマーケティングを、2021年12月に東京駅と横浜駅で開始すると発表した。
Ellaは横幅3m×奥行き1.5mの省スペースで展開可能。賃料抑制効果もある
Ellaは喫茶店のバリスタの一連の動作をロボットで行うもので、1時間あたり約200杯の提供速度とエスプレッソマシンによる好みの味の再現性の高さが特徴。メニューはコーヒーやチョコレートドリンクなどを提供予定で、200通り以上のカスタマイズも楽しめる。
マシン内部のようす
注文と決済はモバイルアプリ上からクレジットカードで注文・決済する方法のほか、Ellaに搭載されているタッチパネルから注文し、Suicaなどの交通系ICカードでの決済にも対応する。受け取りはQRコートと連動する8個の受け取り口から行う。
JR東日本は、「駅ナカ」店舗の1つとしてEllaによるコーヒースタンドを展開。従業員不足の解消や、利用者や回転率が低下することによる「飲食店舗の収支構造の改善」などの課題解決と、非接触・非対面というコロナ禍で高まったニーズにも応えられるとしている。
2021年12月のテストマーケティング終了後は、ロイヤルカスタマー向けサービスとして、AI分析を使ってカスタマイズした「お好みコーヒーサービス」を提供予定。また、Crown Technologiesの日本法人を共同で設立し、JR東日本の通勤定期所持者向けのサービス「JREパスポート」と連携したコーヒーのサブスクリプションサービスなども検討しているという。