ドイツで健康食品として人気を集めている豆腐。おかげで現地のスーパーでも簡単に手に入るので、日本人としてはありがたい限りだ。
しかしよくよく見てみると、カレー味やバジル味など、ドイツには日本人には想像できないような変わった豆腐が売られていることに気づいた。
ドイツのスーパーで繰り広げられている、豆腐のパラレルワールドを探ってみた。
ドイツでも豆腐は買える
私は13年ほど前からドイツに住んでいる。もうさすがにヨーロッパの食事には慣れたが、それでも2日に一度は和食が食べたくなる。
日本から遠く離れたドイツだが、アジアスーパーに行けば醤油やみりんなどの調味料はもちろん、米や海苔などいろいろな食材が手に入るのだ。冷凍だけど納豆だって売っている。
しかも豆腐に関しては、健康食品としての人気が高いからか、ごく普通の地元のスーパーでも手に入るようになった。わざわざ遠くのアジアスーパーまで足を伸ばさなくても豆腐をゲットできるので、とても助かっている。
そんなドイツの豆腐は日本の豆腐とは違って、圧縮パックに入って売らているところがちょっと変わっていて面白い。
日本の豆腐だったら圧縮パックなんかに入れたら一瞬で形が崩れてしまいそうだが、ドイツ製の豆腐は圧力にも負けない頑丈さなので大丈夫なようだ。
まあとにかく、圧縮パックの豆腐でも簡単に手に入るだけでもありがたい限りである。
日本人には考えられない、ドイツの豆腐ワールド
そんな頼もしいドイツのスーパーなのだが、普通の豆腐に混じって日本では見たことのない豆腐も売っている。
そう、ドイツには日本人には想像できないような豆腐ワールドが存在するのだ。
前から気になってはいたのだが、どうも買う気になれなかった、この手のファンキーな豆腐たち。
ええい、この際勇気を出して食べてみようじゃないか。
日本から集まった助っ人たち
一人で沢山の変わった豆腐を食べるのは大変だ。でも運の良いことに、今回は一緒に試食をしてくれる頼もしい助っ人たちがいる。
同じくDPZライターのこーだいさん、とりもちうずらさん、そしてとりもちさんのお友達で木工作家のえだまめさんだ。
とりもちさんとえだまめさんは研究旅行でドイツに来ており、初めてお会いすることができた。
こーだいさんは先日の記事にもあった剥製のコンテストに出展するためにヨーロッパに来ていたのだが、わざわざ私たちに会いにオーストリアから夜行バスと電車を乗り継いでベルリンまで来てくれたのだ。
皆さんが揃ったところで、一緒に近所のスーパーに豆腐の買いに行くことにした。
色々な種類があって迷ったが、今回は最も気になっていた「トマト」「スモーク」「バジル」「カレー」の4種類を試してみることにした。
不思議な豆腐たちを食べ比べる
では早速買ってきた豆腐を食べてみよう。
今回はとりもちさんがわざわざ日本から豆腐を持ってきてくれたので、それを比較の基準にすることにしよう。
ちなみに、紙パック等に入った充填豆腐は賞味期限も長く日本から国外に持ってこられるのだ。便利!
「スモーク」は固くてコクのないスモークチーズみたい
次に比較的味の主張が控えめそうな「スモーク」豆腐を食べてみることに。
スモークタイプは普通の豆腐の次に最もよく見かける豆腐で、本当にどんなスーパーでも手に入る。
持ち上げたら崩れてしまう日本の豆腐に比べ、スモークされた豆腐はガッチリしていて、壁に投げつけても壊れなさそうな頑丈さだ。
食感はみっちり凝縮されて固く、スモーキーな香りの割にはあまり味の主張がない。コクのないスモークチーズを食べているような感じだ。
まずいわけじゃないけど、そんなにおいしくもない。
これはそのまま食べるのではなく、多分肉の代わりに炒めて料理に入れたりするのが正解なんだろう。
後でネットでレシピを調べてみると「ベーコンっぽくカリッと焼くと良い」と書いてあった。なるほど、炒めてチャーハンの具とかにすればいけるのかもしれない。
「スモーク」豆腐について分かったこと
- 一丁丸ごと燻製にしている
- 壁に投げつけても壊れなさそうなくらい頑丈
- 食感はみっちり凝縮されて固い
- 味はコクのないスモークチーズ
- ベーコン代わりに料理に使う人が多いようだ