【奇跡】セブンでサウナの聖地「北欧」のカレーを発売！再現度が高すぎて自宅でととのいかけた

ここ最近、名店と呼ばれるカレー店とのコラボカレーを発売しまくっているセブンイレブン。

カレー好きなら唸るようなセレクトで、セブンのカレー担当者は本気だな……と私は内心リスペクトしている。だけど、ぶっちゃけ今回のコラボほどたまげたものはない。

2022年12月25日から関東のセブンイレブンで発売したのは、なんとサウナの名店「北欧」のカレーである!!!!　「サウナ店のカレー？？？」　と非サウナーの皆様からは疑問に思われそうだが、これはサウナ好きとしてもカレー好きとしても、そして女としても……「事件」にほかならなかった。

・ドラマ『サ道』で聖地となった「北欧」

現在のサウナブーム本格化の火付け役は、テレビ東京のドラマ『サ道』だということはもはや説明不要だろう。そのドラマの舞台となり、サウナの聖地と言われるのが上野にある老舗サウナ「北欧」である。

サウナと水風呂、休憩で「ととのう」気持ちよさはもちろん、サウナーたちを虜にするのはサウナから上がったあとに食べる食事──いわゆる「サウナ飯」の美味さ。サウナやスパの食事処では、サウナーたちの胃袋をつかむべくさまざまな趣向をこらした食事が提供されている。

聖地「北欧」の食事処の名物は「北欧特製カレーライス」なのである。ある意味で、キング・オブ・サウナ飯……と言っても過言ではないと思う。

・レディースデーで食べた忘れられない味

「北欧のカレーはめちゃくちゃ美味しい」というのは、以前からサウナ好きの間では有名だった。サウナ好きとして、そしてカレー好きとしてめちゃくちゃ興味があったのだが、悲しいかな「北欧」は男性専用施設。女性サウナーにとっては「幻のサウナ飯」であった。

あるとき、北欧で開催されたレディースデーに抽選で当たり、念願かなって「北欧特製カレー」を食べる機会を得た。

たいしたことのないカレーであったら、どれほど幸せだったか……。北欧のカレーは一見ふつうの家カレーっぽいのに、うわさ通りめちゃくちゃ美味しかったのである。

故郷を思い出すようなコクのある甘さ、後から追いかけてくるほどよいスパイシーさ。大きなジャガイモと人参の芯までしみたカレーの味。とはいってもただの甘口のカレーではない、そこには年齢を重ねた人間のような、酸いも甘いも苦さも含んだような……そんな複雑な滋味深さもあった。

人生経験を重ねたからこそ出せる優しさのような味とでも言おうか。社会の荒波に揉まれ、疲れてサウナを訪れた戦士たちを癒やし、ひととき子供に戻してくれるような味だった。

私が人生で最も「男に生まれかった」と思ったのはあの「北欧」のレディースデーと言っても過言ではない。今でもたまにレディースデーが開催されているが、人気すぎて予約をとるのが難しくなってしまった。

・いざセブンのコラボカレー

前置きが長くなってしまったが、そんな「幻のカレー」がセブンイレブンで発売されているのである。価格は520円。サウナブームに感謝するしかない。

家に帰って、ワクワクしながらレンジにかける。楽しみないっぽうで、私はどこか不安もあった。思い出の味を再び食べるのが怖かったのだ。

これまでのコラボカレーは、その店の魂は感じるものの「店とまったく同じ味」って感じではなかった。それに、前に食べたときはサウナ上がりというポテンシャルに、レディースデーの喜びもあって、いっそう美味しく感じたのかも……。レンジの中でまわるカレーのトレーを見つめながら、そんなことを考えていた。

不安に思いつつレンジで温まったカレーを取り出し、フタをあけてハッとする。

この乱切りニンジンの存在感と煮込まれ具合……あのときと同じだ！　「北欧」でカレーを食べたときに最も印象に残っていたのは、ニンジンだった。

ドキドキしながら、ひとくち食べる。「あ、似てる！」　

ひとくちだけだと、確信が持てなかったのだが、ふたくち、みくち……と食べすすめるうちに、あの日の感動が蘇ってきた

「これ、ほぼ完全に北欧のカレーでは!?」

存在感のある大きさなのに、何日も煮込んだみたいにしっかり味のしみたニンジン、とけてしまう直前で形を保っているようなジャガイモ。煮込まれて、ほとんどホロホロに崩れて溶けている鶏肉に玉ねぎ……。独特のコクのある甘さが病みつきになるルー。「そうそう、こういうカレーが食べたかったんだよ！　」というみんなの大好きなカレーそのものみたいな味。

あ〜、めちゃくちゃ美味しい!!!!