インテルから、同社製Wi-Fiアダプター用のWindows 11/10向けWi-Fiパッケージドライバー22.180.0がリリースされた。
11月15日付けで公開された最新のドライバーは、AX411、AX211、AX210、AX203、AX201、AX200、AX101、9560、9462、9461、9260用バージョン22.180.0.4、8265、8260用バージョン20.70.32.1、7265(Rev.D)用バージョン19.51.42.2がパッケージ化されて提供されている。
このうち、Wi-Fi 6Eに対応したAX211とAX210では、リリースノートには明記されていないものの、9月の総務省令で日本でも利用可能になったWi-Fi 6Eの6GHz帯を利用可能にする更新が含まれており、本ドライバーを適用することで6GHz帯が利用可能になる。
AX211、AX210にはパッケージサイズの違いによって複数の型番の製品が存在するが、本稿執筆時点(11月23日)で総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」ページで確認できる6GHz帯(第2条第79号および80号)の証明を受けた機器は、以下の通り。認証を受けたこれらのハードウェアを利用している場合は、上記ドライバーの適用によって6GHz帯が利用可能になる。
- Intel AX210D2W(003-220255)
- Intel AX210NGW(003-220254)
- Intel AX211D2W(003-220257)
- Intel AX211NGW(003-220256)
筆者の手元にあるIntel AX210モジュールを利用して検証したところ、1つ前のバージョンとなる22.170.0.3では6GHz帯のアクセスポイントを認識できなかったが、22.180.0.4にアップデートすることで、同一のPCから6GHz帯のアクセスポイントが認識できるようになった。
なお、上記の検証で使用したAX210モジュールは、技適マークのない市販のIntel AX210モジュールであるが、今回の検証は総務省の「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」を申請することによって限られた期間、限られた目的によってのみ実施したものとなる。
技適マークの表示義務を果たしてない機器、技適の証明を受けたときと異なるアンテナを利用している機器(モジュールを入れ替えた機器)などに、同ドライバーを適用して6GHz帯の電波を放出すると電波法違反となる恐れがあるため不用意に適用することは避けた方がいいだろう。
一方で、これらのモジュールを内蔵した市販のPCに関しては、メーカーからアップデートが提供される形式となっており、NECパーソナルコンピュータが10月13日にドライバーを配布しているほか、VAIOもWi-Fi 6E対応ドライバーの提供を予告している。基本的には、メーカーの指示に従ってドライバーを更新するのが安心だ。