セブン-イレブンの担当者が語る!お弁当を全面リニューアルした真相

お弁当を全面リニューアル!セブン-イレブン メディア向け「発表会」』で紹介したように、株式会社セブン-イレブン・ジャパンは、2024年7月30日(火)よりお弁当をリニューアルし、全国のセブン-イレブンにて順次発売を開始した。どのような経緯でお弁当を全面リニューアルしたのか、気になることをセブン-イレブンの担当者にうかがった。

■便利なセブン-イレブン!手軽で美味しく、満足してもらえる弁当へ
今回、取材にご対応いただいたのは、株式会社 セブン-イレブン・ジャパン 商品本部 米飯・麺類部 米飯・麺類チーフマーチャンダイザーである八木田耕平氏と、同部の米飯・麺類部 米飯・麺類マーチャンダイザー 廣畑絵梨氏のお二人だ。八木田氏は長年、原材料の調達を担当しており、その豊富な経験を活かしてお弁当の開発に携わることになった。廣畑氏はもともと関西で商品開発を行っており、3年前に東京に赴任してから「カップデリ」という惣菜を担当。その実績が会社で高く評価され、今年の3月からお弁当の開発を担当することになった。

株式会社 セブン-イレブン・ジャパン 商品本部 米飯・麺類部 米飯・麺類チーフマーチャンダイザー 八木田耕平氏

コンビニ業界では、お弁当は通称「4番バッター」と呼ばれており、お客様のニーズが常に高い一食完結型の商品だ。

お弁当のアイデアをうかがったところ、廣畑氏は「さまざまな議論を重ねているので、どこから話せばよいのか迷いますね。」と答えた。廣畑氏によれば、アイデアは毎週、部署内でディスカッションを繰り返し、お弁当の開発チーム内でも定期的に会議が行われているとのこと。市場調査やお客様の声をAIで分析した結果を、新たな商品開発に活用している状況だ。

一方、八木田氏は「開発チームの人数は限られていますが、その背景には多くの人々が関与しており、さまざまな議論を重ねながらアイデアを練っています。AIも利用していますが、あくまで参考程度にとどめています。」と、多くの人々が開発に関わっていることを説明した。八木田氏によれば、開発チームだけでは過去の経験や苦労に引っ張られてしまうことがあり、その点でAIは客観的な分析を提供してくれるため、新たな発見に繋がることがあるという。

株式会社 セブン-イレブン・ジャパン 商品本部 米飯・麺類部 米飯・麺類マーチャンダイザー 廣畑絵梨氏

廣畑氏に特に注力したお弁当について伺うと、「開発の中で特に難しかったのは中華丼です。また、ガッツリと食べ応えのあるボリューム系のお弁当も手掛けましたが、私自身がその客層ではないため、実際に『キロ弁』と呼ばれる大盛りのお弁当を食べてみて、その感覚を掴むための勉強をしました。」と、笑みを浮かべながら語ってくれた。

中華料理店の本来の中華丼を再現すると、見た目が沈んでしまい、あまり美味しそうに見えなくなるとのこと。そこで、味を保ちながらも、見た目が美味しそうに仕上がるよう工夫したという。廣畑氏は「色はあまりつきませんが、しっかりと旨味が出るような調味料を使い、旨味を保ちつつ、野菜の色味やシャキシャキ感も楽しめる中華丼に仕上げました。」と、そのこだわりを語ってくれた。

「1/2日分の野菜 中華丼」

ほかのコンビニ弁当との差別化についてうかがった。同社では、お弁当に関わるチームMD(チームマーチャンダイジング)内で、常に議論を重ねているとのこと。廣畑氏は「お弁当を作る中で、一つ一つの原材料や工程を深堀りしていくことで、美味しさを追求しているのが我々の強みだと思っています」と、お弁当の美味しさを強調した。

最近の健康志向の高まりに対して、お弁当の栄養バランスについても尋ねた。廣畑氏は「まだ挑戦できていない部分も多々ありますが、例えば、玄米を使ったり、白米でも中華丼は野菜をしっかりとれることをコンセプトにしています。また、女性のお客様には鉄分やコラーゲンを取りたいというニーズがあると認識しており、その点も含めて各商品のテスト販売を行いながら検討していきたいと考えています」と答えてくれた。

お二人に好きな弁当と、その理由をうかがった。

廣畑氏は「意外かもしれませんが、私はロースかつ丼が好きです。たまにお肉を食べたい日があって、仕事が終わった後に厚切りのかつが食べたくなるんです。そういうときにはよく食べています。」と答えてくれた。

一方、八木田氏は「私は7月に登場した生姜焼き丼が特に美味しいと思います。自分が開発したわけではないので言えるのですが、とてもよくできていて、値段も手頃ですし、手軽に食べられてパンチがあり、肉も柔らかくて非常に美味しいお弁当です。ぜひ多くの方に食べていただきたいと思っています」と語ってくれた。

「ロースかつ丼」

最後にお客様へのメッセージを頂戴した。

八木田氏は「セブン-イレブンがより使いやすくなるように期待されていると認識しています。私たちの店舗はお客様の近くに必ずありますので、それがさらに便利になれば、日々の生活がより快適になると思います。お客様のニーズを探りながら、その期待に応え続けていきたいと考えています」と答えてくれた。

廣畑氏は「私自身もそうですが、今は働く人が増えていて、自分で料理をする時間がなかったり、『こういうものが食べたい』と思っても、家に帰る頃には疲れてしまって準備ができないことがよくあります。そういった方々の手間をしっかりとサポートし、食べて良かったと思えるお弁当を、これからも作り続けていきたいです。美味しさや便利さを皆様に実感していただければと思っています。」と語ってくれた。

左が株式会社 セブン-イレブン・ジャパン 商品本部 米飯・麺類部 米飯・麺類チーフマーチャンダイザー 八木田耕平氏、右が同社 商品本部 米飯・麺類部 米飯・麺類マーチャンダイザー 廣畑絵梨氏

お弁当への情熱を持つ人々が開発を続けていく限り、セブン-イレブンのお弁当はこれからも進化し続けることだろう。

セブン-イレブン

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