【実体験】オタクの中身は90年代トレンディー女子説

ロケットニュース24

シトシト降り続く雨。この窓の外の景色のように繰り返される色褪せた日々。俺もう終わっちゃったのかな? ホロライブに出会ったのはそんな時だ。

VTuber特有の、萌えキャラCGが話しかけてくる形式が苦手だった私(中澤)。でも、今では毎日のようにライブ配信を見ている。それが高じて、不二家と兎田ぺこらの装飾店に行ったのは以前の記事でお伝えした通りだが、その際の体験から、ある衝撃的な説に思い至った

・キッカケ

ホロライブを見るようになった始まりは森カリオペの英会話講座の切り抜き動画から。英語のヒアリングができるようになりたいと思っていた私は、とりあえず入口に親しめる英語コンテンツを探していた。カリオペの英会話講座はそのごく浅めな “英語分かったらいいなあ欲” にフィットしたのである。

そこから南部式英語の桐生ココを知り、他の人も見てみたくなった。この頃にはもうVTuber特有の萌えキャラのCGが話しかけてくる形式にも慣れていた。慣れたら日常系アニメの中にいるみたいに感じられる



・分岐点

で、ゲーム配信も見られるようになった私は、さくらみこと姫森ルーナの存在を知り、宝鐘マリン(ほうしょうまりん)、兎田ぺこら(うさだぺこら)などの三期生にたどり着いた。登録者数200万人記念配信でぺこらが見せた苦悩と葛藤。100万人記念配信で不知火フレアが見せた涙。三期生の物語はまさしく人生である。

三期生を知ってから本格的にVTuberにハマりだした私。もはや英語とかどうでもいい。毎日ホロライブの誰が何をやるかをチェックしてLIVE配信を見るようになった。

・輝く世界

昨日のラプラス・ダークネスのホラーゲーム『夜間警備』の配信良かったな。今日は誰が何をやるんだろう? 毎日、楽しくて仕方ない

そんな折、開始されたのが不二家と兎田ぺこらがコラボした装飾店舗である。銀座・数寄屋橋の不二家グッズショップ「Peko chan House ペコちゃんのおうち」がぺこら装飾になるというちょっとしたものなのだが、いざ、現地に向かう時、私の胸は高鳴っていた。

コラボ装飾店なんて珍しいものでもないし、大体どんな感じか想像もついているのに、銀座の駅に降り立った時からワクワクが止まらない。装飾とは言え、画面越しよりも現場感があるのである。例えるなら、不二家にぺこらが顕現したような感覚だ。



・オタクの気持ちすぎる歌詞

ゆえに、着いた時はもうちょっとよく分からなくなった。そして、よく分からないうちに全部のコラボ商品を買っていた。足取りはふわふわして世界が鮮やかに輝く。こんな気持ちはいつ以来だろうか。

と、この時ふとある曲が頭の中を流れた。サビの歌詞が今の気持ちにジャストフィットすぎたのである。方向性としては、オタクを歌った歌ではない。むしろ、リア充のはずだ。だが、オタ活の最中に脳内を支配してきたその曲とは……

DREAMS COME TRUEの『うれしい!たのしい!大好き!』


きっとそうなんだ めぐりあえたんだ ずっと探してた人に


目深にしてた帽子のつばをぐっと上げたい気分


やっぱりそうだ あなただったんだ うれしい! たのしい! 大好き!


何でもできる強いパワーがどんどん湧いてくるよ

・成立してしまう公式

リピートすればするほどに今の自分のことが歌われているとしか思えない。そう考えると『決戦は金曜日』はライブ前のオタクの気持ちだし、『Eyes to me』なんてもろライブ観戦中のオタクと言えるだろう。つまり「オタク=ドリカム」という公式が成り立つ。

そして、言うまでもなくドリカムは90年代トレンディー女子の気持ちを歌ったものであるため、「オタク=ドリカム=90年代トレンディー女子」、すなわち「オタク=90年代トレンディー女子」という公式が成り立ってしまうわけだ

・ブレーキランプ5回点滅は「尊すぎ」のサイン

当時、真逆のイメージであったこの2つ。だが、時は経ち現代。文化が花開くにつれ、オタクも変化している。その結果、真逆の存在になってしまったのだとしたら皮肉と言う他ないだろう。

しかしながら、それを踏まえて考えると、オタクがギャルを好きなことにも筋が通る。様々な符号があるオタクの中身は90年代トレンディー女子説。ブレーキランプ5回点滅は「尊すぎ」のサインだったのかもしれない。なお、異論は認める

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

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