DIGIDAYリサーチ: サードパーティCookie 終焉、パブリッシャーの多くは自社の損失につながると予想

DIGIDAY

パブリッシャー各社は、サードパーティCookieの終焉に向けたファーストパーティデータの準備に余念がない。とはいえ、ポストCookieの時代に勝利を収めるのがパブリッシャーである、と考えているわけではないようだ。

実際、70人を超えるパブリッシャー関係者を対象にしたDIGIDAYリサーチの調査によると、彼らはパブリッシャー自身もCookie終焉で損失を被ると考えている。

しかしながら、米DIGIDAYの調査結果を見る限り、サードパーティCookie廃止時に勝者になるのは、結局パブリッシャーだと当人たちが考えていることも明らかになった。ただ、これはあくまでも数字上の話にすぎないのである。というのも、実際のところパブリッシャーは、勝者などいないと考えているからだ。

2023年第2四半期の米DIGIDAYの調査では、パブリッシャー関係者の23%がCookie終焉でパブリッシャーが「大いに利益を出す」または「わずかに利益を出す」と回答しており、それがベンダーだと回答したのは17%、エージェンシーと回答したのは16%、広告主と回答したのは12%だった。どれも、「勝者」と呼ぶにはあまりにも低い数字だ。

変化が見られる損失への考え

一方、損失はといえば、Cookie終焉でほとんど誰もが損失を被るとパブリッシャーは考えている。正確には、2023年第2四半期ではパブリッシャー関係者の62%が、「ベンダーは大いに損失を出す」または「わずかに損失を出す」と回答し、63%が「エージェンシーは大いに損失を出す」または「わずかに損失を出す」、同様に64%が「パブリッシャー」、68%が「広告主」と回答している。

「損失を出す」とはいえ、その規模は大きなものではなく、むしろ小さいだろうと同調査でパブリッシャーは指摘しており、1年前と比べると間違いなく変化が見られる。

たとえば2023年第2四半期ではパブリッシャー関係者の47%が、サードパーティCookieの終焉を受けて「広告主はわずかに損失を出す」と考えており、その割合は2022年第3四半期の25%から増加している。また、「広告主は大いに損失を出す」と回答したパブリッシャーは、2022年第3四半期の48%から2023年第2四半期の21%に減少を見せた。

ほかのグループも同じような変化を見せている。「ベンダーはわずかに損失を出す」と回答したパブリッシャーの割合は、2022年第3四半期の29%から2023年第2四半期は41%に増加しており、「ベンダーは大いに損失を出す」と回答した割合は、44%から21%に減少している。さらに、「エージェンシーはわずかに損失を出す」と回答した割合は37%から46%に増加、「エージェンシーは大いに損失を出す」と回答した割合は31%から17%に減少している。
実際、70人を超えるパブリッシャー関係者を対象にしたDIGIDAYリサーチの調査によると、彼らはパブリッシャーもCookie終焉で損失を被ると考えている。

しかしながら、米DIGIDAYの調査結果を見る限り、サードパーティCookie廃止時に勝者になるのは結局パブリッシャーだと当人たちが考えていることも明らかになった。ただ、これはあくまでも数字上の話にすぎないのである。というのも、実際のところパブリッシャーは、勝者などいないと考えているからだ。

2023年第2四半期の米DIGIDAYの調査では、パブリッシャー関係者の23%がCookie終焉でパブリッシャーが「大いに利益を出す」または「わずかに利益を出す」と回答しており、それがベンダーだと回答したのは17%、エージェンシーと回答したのは16%、広告主と回答したのは12%だった。どれも、「勝者」と呼ぶにはあまりにも低い数字だ。

パブリッシャー各社は、サードパーティCookieの終焉に向けたファーストパーティデータの準備に余念がない。とはいえ、ポストCookieの時代に勝利を収めるのがパブリッシャーである、と考えているわけではないようだ。

実際、70人を超えるパブリッシャー関係者を対象にしたDIGIDAYリサーチの調査によると、彼らはパブリッシャー自身もCookie終焉で損失を被ると考えている。

しかしながら、米DIGIDAYの調査結果を見る限り、サードパーティCookie廃止時に勝者になるのは、結局パブリッシャーだと当人たちが考えていることも明らかになった。ただ、これはあくまでも数字上の話にすぎないのである。というのも、実際のところパブリッシャーは、勝者などいないと考えているからだ。

2023年第2四半期の米DIGIDAYの調査では、パブリッシャー関係者の23%がCookie終焉でパブリッシャーが「大いに利益を出す」または「わずかに利益を出す」と回答しており、それがベンダーだと回答したのは17%、エージェンシーと回答したのは16%、広告主と回答したのは12%だった。どれも、「勝者」と呼ぶにはあまりにも低い数字だ。

変化が見られる損失への考え

一方、損失はといえば、Cookie終焉でほとんど誰もが損失を被るとパブリッシャーは考えている。正確には、2023年第2四半期ではパブリッシャー関係者の62%が、「ベンダーは大いに損失を出す」または「わずかに損失を出す」と回答し、63%が「エージェンシーは大いに損失を出す」または「わずかに損失を出す」、同様に64%が「パブリッシャー」、68%が「広告主」と回答している。

「損失を出す」とはいえ、その規模は大きなものではなく、むしろ小さいだろうと同調査でパブリッシャーは指摘しており、1年前と比べると間違いなく変化が見られる。

たとえば2023年第2四半期ではパブリッシャー関係者の47%が、サードパーティCookieの終焉を受けて「広告主はわずかに損失を出す」と考えており、その割合は2022年第3四半期の25%から増加している。また、「広告主は大いに損失を出す」と回答したパブリッシャーは、2022年第3四半期の48%から2023年第2四半期の21%に減少を見せた。

ほかのグループも同じような変化を見せている。「ベンダーはわずかに損失を出す」と回答したパブリッシャーの割合は、2022年第3四半期の29%から2023年第2四半期は41%に増加しており、「ベンダーは大いに損失を出す」と回答した割合は、44%から21%に減少している。さらに、「エージェンシーはわずかに損失を出す」と回答した割合は37%から46%に増加、「エージェンシーは大いに損失を出す」と回答した割合は31%から17%に減少している。

調査では、エージェンシー同様にパブリッシャーも、サードパーティCookie廃止後のIT最大手3社は勝者がApple、最も損失を被るのはメタ(Meta)になると考えていることも明らかになった。

2023年第2四半期の調査では、パブリッシャー関係者の59%がCookie終焉で「Appleは大いに利益を出す」または「わずかに利益を出す」と回答し、3分の1近く(31%)が「大いに利益を出す」と回答している。一方、63%が「メタは大いに損失を出す」または「わずかに損失を出す」と回答し、「メタは大いに損失を出す」と回答したのは43%に及ぶ。

ビッグ3の2番手に位置するのがGoogleで、この検索の巨人に対するパブリッシャーの見解は、2022年に重要な変化を見せた。2022年第2四半期の米DIGIDAYの調査では、パブリッシャーの54%が、サードパーティCookie終焉で「Googleは大いに利益を出す」または「わずかに利益を出す」と予測していたが、その割合が2022年第3四半期には33%に減少し、2023年第2四半期も32%と変化が見られない。一方、「Googleは大いに損失を出す」と回答したパブリッシャーの割合は、2022年第2四半期の9%から2023年第2四半期の24%に増加している。

また、メタもパブリッシャーの見解に2022年から劇的な変化が見られる。しかもその変化はおおむね悪い方向だ。

2022年第2四半期に米DIGIDAYの調査に回答したパブリッシャー関係者のうち55%が、サードパーティCookie終焉で、SNSの巨人は「大いに損失を出す」または「わずかに損失を出す」と回答していたが、その割合が2023年第2四半期には63%に増加した。また、「メタは大いに損失を出す」と回答したパブリッシャー関係者の割合は、2022年第2四半期の23%から2022年第3四半期には44%に大きく上昇し、2023年第2四半期は43%と変化がない。

一方、Cookie終焉で「メタは大いに利益を出す」または「わずかに利益を出す」と回答したパブリッシャーの割合は、2022年第3四半期の38%から2023年第2四半期の20%に減少している。具体的には、「メタはわずかに利益を出す」と回答したパブリッシャー関係者の割合は、同期間で17%から10%に減少、「メタは大いに利益を出す」と回答した割合は21%から10%に減少を見せた。

[原文:Digiday+ Research: Nearly two-thirds of publishers think they will lose when the third-party cookie dies

Julia Tabisz(翻訳:SI Japan、編集:島田涼平)


Source