人生を変えるための50のアイデアとは?

GIGAZINE
2023年06月02日 00時00分
メモ



人間誰もが自分の人生を良くしたいと考えているものです。随筆家でライティングスクールを運営するデビッド・ペレル氏が、自身の人生を変えた50個のアイデアを紹介しています。

50 Ideas That Changed My Life – David Perell
https://perell.com/essay/50-ideas-that-changed-my-life/


1:逆転の発想
愚かさを避けることは、賢くあろうとすることよりも簡単です。「どうすれば会社を助けられるか」と問うのではなく、「何が会社を傷付けていて、どうすればそれを回避することができるのか」と問うべきです。明らかな失敗のポイントを特定して、そのポイントを回避することが重要です。

2:ダブルスピーク
人は政治的な場合、本心と逆のことを言うことがあります。本心とは逆の言葉によって、真実を語っているように見せかけながらウソをつくことが可能です。作家のジョージ・オーウェル氏はかつて「戦争とは平和です。自由とは奴隷制です。無知は強さです」と述べています。

3:制約の理論
一般的に構築されるシステムは、システム上最も弱い部分が全体の強さにつながります。ボトルネックに着目して、システム全体を最適化することで、全体的な有効性が向上するとペレル氏。


4:好みの改ざん
人間は時に本当の意見を偽り、代わりに社会的に受け入れられるような意見を述べることがあります。

5:悪魔的取引
知識を得ることと引き換えに悪魔に魂を売る、といった「悪魔的取引」は長い目で見ると損失の方が大きくなってしまうケースがあります。

6:欲望の模倣理論
人間は自身が何を欲しているのか分からないので、自分の欲望を作り出す代わりに、他人と同じものを欲します。この欲望の模倣理論の上で広告業界が成り立っているとペレル氏。

7:対立の模倣理論
内戦や家族間のいざこざが起こりやすいように、似ている人同士の間では対立が生まれる可能性が高いとされています。また、相手との距離が近く、関係性が平等であればあるほど、対立の可能性は高くなるそうです。

8:才能と天才
社会は「人間の才能を鍛えること」は得意ですが、「天才を育成すること」は苦手だとされています。また、才能がある人物は他の人が打てない的を捉えることが得意ですが、天才は他の人が見つけられない的を発見することが得意だとペレル氏。才能がある人物と天才は卓越している分野が正反対であり、「才能は予測が可能なものの、天才は予測不可能です」とペレル氏は2つを区別しています。

9:競争は敗者のもの
他の人がすでにやっていることを模倣するのはやめて、競争を避けるべきです。営利目的の企業に勤めている場合は、別の方法では解決できない問題に取り組んで、非営利企業の場合は、他人から人気がない問題を修正すべきとアドバイスしています。


10:秘密は目に見えるところに隠されている
多くの人物は、秘密が重要であればあるほど見つけるのが困難だと思い込んでいます。しかし、ペレル氏は「最高のアイデアは、有名すぎて人目に付かないものから生まれることがある」と語りました。
11:終わりのない今
SNSのようなコンテンツは私たちを刹那的なコンテンツ消費の無限のサイクルに閉じ込めます。現代のインターネットの構造は、古くからの知恵から私たちを引き離してしまいます。

12:需要曲線の傾斜
ある行動が難しければ難しいほど、その行動をする人物の数は減少します。例えば、製品の価格を上げれば、購入者は少なくなります。一方で製品の価格を下げれば、購入者の数は多くなります。


13:意味のないことを探す
理解できないことや意味を成さないことは大きな学びの機会です。また、ある行動から利益を得ることができなくなるまで、意味を理解できない場合もあります。

14:逆接の知恵
科学的な真理を知るためには論理的なアプローチが重要ですが、人間の心理に関する真理を知るためには逆説的なアプローチが必要です。最も重要な真理は時に直感に反するものであるため、両方が真実である2つの相反する事象を見つけたら、探求を始めるべきです。

15:クリック率悪化の法則
多くのオンライン上でのマーケティング戦略は、時間が経過するにつれてクリック率が悪化するため、成功する期間が短くなります。

16:ラッセルの活用
ジャーナリストは時に、ある単語を別の意味を持つ同義語に置き換えて、文章の意味を大きく変えてしまうことがあります。一例としてペレル氏は「『estate tax』と『death tax』はどちらも『相続税』という言葉ですが、ジャーナリストは使い分けを行っています」と述べています。

17:機会費用
私たちの生活ではあることを行う際に、別のあることを諦める取捨選択が発生します。また、あることを選択すると、別のあることをしないことを暗黙的に選択することになります。


18:思想の統制
思想の統制とは、許容できる思考の境界線を設定することで、言論を統制することなく、その範囲内であれば活発な議論を促すことが可能となるという考え方です。一方でこの境界線を外れた思想は、受け入れられないものとして切り捨てられたり、無視されたりするとされています。

19:プランクの原理
科学が進歩するのは、人々の見解が変わるからではなく、新しい世代の科学者がそれぞれの異なる見解を持つからだとされています。古くからの慣習や見解などが形骸化すると、新しい考え方が受け入れられ、科学的な進歩が生み出されます。

20:バイクシェッド効果
複雑な宇宙船の設計図を考案する前に、宇宙飛行士の制服の色について議論が白熱するように、プロジェクト内では分かりやすく解決しやすいアイデアに集中すると、重要で複雑なアイデアは後回しにされてしまう傾向にあります。

21:テーブルの選択
自分よりも強い人物と競争する必要はありません。困難なことから逃げるのが上手になれば、困難なことを実行する必要がそもそも無いように、自分が実現可能な範囲で物事を行うことが重要です。


22:グッドハートの法則
ある指標が目標になると、信頼できる指標としての有効性が失われてしまうというのがグッドハートの法則です。

23:ガルの法則
複雑なシステムは必ず単純なシステムから発展しています。ゼロから複雑なシステムを設計したとしても決して機能することはなく、機能させるために修正パッチを当てることは困難です。そのため、単純なシステムからやり直し、徐々に複雑なシステムを構築することが重要です。

24:ホックの原理
シンプルで明確な目的や原則が、複雑で知的な行動につながります。一方で複雑な規則や規範は、単純で愚かな行動につながります。

25:パーキンソンの法則
人は自身を怠け者だとみられたくないので、すぐに終わる仕事でも余分な仕事を見つけて取り組むと考えられています。ペレル氏は「あるプロジェクトを完了するために6カ月と設定すると、完成までにはちょうど6カ月を要します。作業量に応じた締め切りを設定することが重要です」と述べています。

26:熱力学の第二法則
あらゆる物体は無秩序に向かう傾向があります。片付けたはずの部屋が、時間が経過するにしたがって部屋がどんどん散らかっていくのも熱力学の第二法則によるものだとペレル氏。


27:具体性のパラドックス
Google検索やパーソナライズされたSNSを個人が利用するデジタルの時代において、具体的であることは、結果として自由なマーケティングや差別化につながります。物事において焦点を絞ることは、逆により多くのチャンスが広がり、視野が広がるとされています。

28:創発
物事が相互作用するとき、多くの場合で予測が困難な新しい形が生まれます。また、システムが進化するにつれて、そのシステムの構造は変容する可能性があります。

29:オッカムの剃刀
物事の発生原因としてさまざまな説明がある場合、最も単純なものが真実であると考えられがちです。真理を探求する際には、不必要な過程を取り除き、最も単純な答えだけを信頼するべきだとされています。

30:ヒカムの独断
「オッカムの剃刀」の対義語となる言葉で、通常、問題には複数の原因があるとするのが「ヒカムの独断」です。医学の世界では、人は同時に複数の病気にかかることがありますが、これがヒカムの独断の一例とされています。

31:ホルミシス
過剰なストレスは身を滅ぼす一方で、ある程度のストレスは快適な目覚めなどにつながります。また、1日30分の筋トレは体に良いですが、1日に6時間筋トレを行うと、筋肉に過剰なダメージを加えてしまいます。何かを行う際には限度を設けることが、最良の結果につながるというわけ。


32:堅牢性の原則
他人に求められるよりも自分を高く保つことは、人間関係の上で非常に重要です。また、自分が行うことは保守的に、他人から得るものに対してはリベラルになることが人生における成功の鍵になります。

33:読みやすさ
私たちは、測定できない物事に対して盲目になりがちです。数えられるものすべてが測定できるわけではなく、測定できるものすべてが数えられる訳ではありませんが、人間は測定できるものを管理しがちです。

34:馬てい形理論
極右活動と極左活動が思想は違えど同じように暴力的に見えるように、極端に相反するものは、同じように見える傾向にあります。


35:可用性カスケード
あるアイデアが主流になると、多くの人々の支持を集めるのは、そのアイデアが真実だからではなく、人気だからです。

36:創造性は端から始まる
物事の変化は中心から離れた所から始まり、やがて中心に向かって移動していきます。最も興味深いアイデアは、会議や議論から生まれることはなく、立ち話や何気ない会話から生まれるとされています。

37:コペルニクスの原理
地球は宇宙の小さな一部に過ぎず、人間も地球の小さな一部です。私たちは皆太陽系の中を回転している者同士なので、特別な人物など存在しません。

38:個人での独占
企業は上司からの命令や指示に従う人物を優先しますが、インターネットでは独創的な人物が称賛されます。もしもあなたがクリエイティブな分野で働いているのなら、その分野において唯一無二の人物になれるように努力すべきです。また、自分のスタイルを見つけ、実行することも重要です。

The Internet rewards unique people.

Find your unique combination of skills, interests, and personality traits.

I call this a Personal Monopoly.

Become the only person in the world who does what you do.

Then, tell the world by sharing your knowledge. pic.twitter.com/FcvdiEjo5Q

— David Perell (@david_perell)


39:コンセンサスのパラドックス
全会一致での合意は、時に誤った判断をもたらします。実際、古代ユダヤの法律では、裁判において容疑者に対して全裁判官が有罪の意思を示した場合、その人物は逆に無罪と見なされていました。

40:ペニー・プロブレム・ギャップ
一般的な経済学者は需要は直線的だと仮定していますが、実際にはある行為にお金がかかる場合、人々の行動は大きく変化します。ペレル氏は「もしもメールを送るのに0.001ドルのコストがかかるなら、迷惑メールはもっと少なくなっているはずです」と述べています。

41:見えざる手
価格の上昇は、供給量の減少や需要の増加を意味しており、生産量の増加を促します。価格の下落はその逆を反映しており、商品の価格は需要と供給のバランスを示すシグナルです。

42:ベースレート
ベースレートとは、時間の経過に伴うある事象の平均結果を示すものです。ベースレートについてペレル氏は「もしもあなたがビジネスを始めるならば、収入が少なく、競争が激しいレストランでのビジネスは避けるべきです」と述べています。

43:能力の輪
自分の知識の限界は、自身の想定よりも小さいことが多いとされています。ある分野の専門家だからといって他の分野の専門家にはなれないように、自分が何を知っていて、何を知らないかを明確にすることが重要です。


44:凸面
幸運を手に入れたい場合、メリットが大きく、デメリットが小さい機会を探すべきです。自分に利益をもたらすだけでなく、成功やイノベーションにつながる工夫を創造することも可能です。


45:ゴー・フォー・イット・ウィンドウ
テクノロジーの加速と停滞する社会の間にある大きなギャップは新たなビジネスチャンスです。しかし、2007年にAppleがiPhoneを発売した時には受け入れられたにもかかわらず、2013年にGoogleがGoogle Glassを発表した際には受け入れられませんでした。このように情勢や時期を見極めてビジネスに取り組む必要があります。

46:ヴィア・ネガティヴァ
問題を抱えているとき、私たちは新しい習慣を取り入れたり修正案を導入したりします。しかし時には何かを取り去ることで、逆に成功に近づくことがあります。

47:媒体はメッセージ
インターネットが人類に与える影響は、インターネットで言われていることよりも、実際はもっと大きな影響を与えていると考えられています。

48:資源の呪い
ダイヤモンドや化石燃料などの天然資源が豊富な国は、天然資源が少ない国に比べて経済成長が遅く、発展途上国である傾向が高いとされています。


49:豊かさのパラドックス
平均的な情報の質は悪くなる一方です。ただし、最高の情報はますます良くなっていると考えられています。同様に市場が多岐にわたることは、一般的な消費者にとっては悪影響になると同時に、意識の高い消費者にとっては良い傾向につながります。

50:地図は領土にはならない
すべてのモデルはどこか矛盾を抱えているものですが、それでも有用なものがあるように、不正確だからこそ有用な地図も存在します。地図が取りこぼしているものを見つけることが成功のためには重要です。

51:余分に一つ
良いおもてなしのためには、思いがけないプレゼントを行うことが重要です。ホテルを経営しているのならば、枕元にチョコレートを置いておく、パン屋の場合は1つオマケすることと同様に、アイデアを共有したい場合、余分なアイデアも同時に共有することが大切です。

ペレル氏は「これらのアイデアは私の行動指針や知的な生活の方針です。これらのアイデアが皆さんの好奇心を刺激することを願っています」と述べています。

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