DIGIDAYリサーチ: ジェネレーティブAI 導入、エージェンシーは積極的、ブランドは様子見

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「ジェネレーティブAI」は今や一般的な言葉となり、ChatGPTは誰もが知っている名前となった。パブリッシャーと同様、マーケターのあいだでも「ジェネレーティブAIをワークフローにどのように組み込むか」が熱い話題となっている。

DIGIDAYリサーチは広告代理店、あるいはブランドで勤務するプロフェッショナル約90人を調査し、ジェネレーティブAIを使っていない広告代理店は少数派であることを確認した。しかし、ブランドとなると結果は違ってくる。半数を少し下回る程度のブランドが、ジェネレーティブAIの使用にまだ納得していないと回答した。

また、同調査では、マーケター全体で見るとジェネレーティブAI技術がかなり受け入れられていることがわかった。バイサイドのプロフェッショナルのほぼ3分の2(62%)は、すでに自社のワークフローにジェネレーティブAIを組み込む方法を見つけていると述べた。(バイサイドのプロフェッショナルのうち、まだジェネレーティブAIを使っていないと述べたのはわずか39%だ)。

バイサイド側に注目して同調査をみてみると、広告代理店がジェネレーティブAIを受け入れ、それぞれが自分なりの活用法を見つけ出していることを示している。広告代理店のプロフェッショナルのほぼ4分の3(71%)が、自社がすでにChatGPTのようなジェネレーティブAI技術を使用しているとDIGIDAYに伝えた。広告代理店勤務者たちがジェネレーティブAIのアーリーアダプターであることは明らかだ。なお、まだジェネレーティブAIを利用していないと述べた代理店は、29%だけだった。

一方、ブランドはジェネレーティブAIの可能性を探るという点で、はるかに遅れている。ブランド勤務のプロフェッショナルは、半数を少し下回る程度(44%)が現在自社でジェネレーティブAI技術を使用していると回答したが、56%がまだ技術を使用していないと述べた。

調査では、71%の広告代理店がジェネレーティブAIを多様な方法で活用していることも明らかになっている。

広告代理店のプロフェッショナルの約4分の3がコピーライティング(75%)とリサーチ(73%)のためにジェネレーティブAIを使用していると述べ、約3分の2(65%)が動画や音声以外のコンテンツ制作にこの技術を組み込んでいると述べた。なお、広告代理店の半数は、マーケティング目的でジェネレーティブAIを使用している。

広告代理店勤務のプロフェッショナルの4分の1(25%)がデータ管理のためにジェネレーティブAIを使用しており、18%が動画や音声の仕事のためにジェネレーティブAIを使用していると述べた。これらの分野は今後成長する余地が大いにある。

DIGIDAYが準備した回答以外の活用法を選んだ広告代理店回答者は5%となっている。しかし、「その他」の用途として彼らがジェネレーティブAIを使用しているのは、クリエイティブ戦略や要約作成に関連していた。

ブランド側ではジェネレーティブAIの使用がまだ一般的ではない。そのためブランドにおけるジェネレーティブAIの活用法に関する調査結果は比較的小さい数字となっている。それでも、回答された活用法が広告代理店におけるものと類似している点は特筆すべきだろう。

ジェネレーティブAIを使用しているブランドのなかで、(広告代理店と同様に)コピーライティングがその技術の最も人気のある用途であり、リサーチとコンテンツ作成がその次に続いている。

[原文:Digiday+ Research: Agencies embrace generative AI – 71% are already using it

Julia Tabisz(翻訳:塚本 紺、編集:島田涼平)

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