東京~福岡間をワンストップで提供、JR西日本光ネットとアルテリアが専用線サービスで業務提携 大阪~福岡間は2社のルートによる冗長化も

INTERNET Watch

JRWONとアルテリアが共同で提供する専用線サービスのイメージ

 JR西日本光ネットワーク株式会社(JRWON)とアルテリア・ネットワークス株式会社は5月16日、業務提携の締結を発表した。専用線サービスなどの通信サービスを相互で優先的に取り扱う販売協力を6月1日から開始する。

 アルテリアは全国規模の光ファイバーネットワークを保有し、専用線サービス「ダイナイーサ」を展開している。JRWONはJR西日本の鉄道ルートに光ファイバー回線を保有しており、6月1日には新サービス「イーサネット専用線サービス」の提供を開始する。これらのサービスを組み合わせることで、両社のサービス提供エリアやネットワーク設備の特性を生かした最適なネットワークを提供する。

 大阪~福岡間は、アルテリアの回線とJRWONの2社の回線で接続することにより、キャリア冗長と経路冗長が実現する。また、東京~福岡間は、西日本エリアではJRWONの回線を、東日本エリアではアルテリアの回線を利用する。

 通常、このような複数の事業者が提供する回線を組み合わせて利用する場合、契約やネットワークの構築などは別々に行う必要がある。しかし、今回の業務提携により、ワンストップで提供されるかたちとなる。

 アルテリアが提供している専用線サービス「ダイナイーサ」は、通信速度が1Gbps~400Gbps。ユーザーのニーズに応じてメトロエリアから中~長距離をカバーするネットワークが構築できる。

「ダイナイーサ」の概要図。回線と回線モジュールの数により「シングルクラス」「デュアルクラス」「プレミアムクラス」の3つが用意されている

 JRWONの「イーサネット専用線サービス」は、大阪~福岡の山陽新幹線ルートに敷設された光ファイバー回線を利用する。通信速度は10Gbpsまたは100Gbps。山陽新幹線のルートは直線性が高いため「低遅延な回線」であること、鉄道構造物に敷設されているため「耐災害性に優れた回線」であることが特徴だという。岡山と広島にドロップポイントが設置されており、中国地方から大阪または福岡を結ぶ回線としても利用できる。

山陽新幹線ルートの光ファイバーを活用した大阪~福岡間の「イーサネット専用線サービス」

Source

タイトルとURLをコピーしました