Twitter のブルーチェックをめぐる美容業界の混乱と反応

DIGIDAY

2023年4月23日更新:この記事が4月21日(金曜日)に公開されて以来、取り上げたアカウントの認証にいくつかの変更があった。アカウントのブルーチェックが復活したインフルエンサーやセレブリティには、キム・カーダシアン氏、カイリー・ジェンナー氏、ビヨンセ氏、トリクシー・マテル氏、ダメリオ姉妹、アディソン・レイ氏、ローレン・グレイ氏、セレーナ・ゴメス氏がいる。現時点では、ブルーチェックのあるアカウントにはユーザーがTwitter Blueに登録して電話番号を提供したと記されているが、実際にはそうでない場合も含まれている。マテル氏サブスクリプションしていないと公に発表したセレブの1人だ。言及したブランドのなかで、シャネル(Chanel)とフェンティビューティ(Fenty Beauty)は現在ゴールドチェックに、カイリーコスメティクス(Kylie Cosmetics)はブルーチェックになっている。

ブルーチェックを失ったセレブの反応

Twitterが約束していたブルーチェックの削除がついに実施されたとき、4月20日(木曜日)にビューティメガインフルエンサーのパトリック・スター氏は「認証がないとはこういうものなのか」とツイートした。

イーロン・マスク氏が6カ月ほど前に発表したTwitterへの変更が実施された後、現在Twitterの認証を受けていないなかにはキム・カーダシアン氏やビヨンセ氏といった有名人が含まれている。

#BeautyTwitterの世界では、認証の削除に関してインフルエンサーが主にダークユーモアで対応している。多くがブルーチェックを失ったことに反応しているが、インフルエンサーのなかには最終的にサブスクリプションの必要性を感じた理由をファンに説明している人々もいる。

ブルーチェックを失ったスター氏は、その現状についての自分のツイートGIFでフォローアップして「一般のTwitterに加わる」とジョークを言った。スニッチェリーの名で知られる美容インフルエンサーのエレノア・バーンズ氏も足の写真について冗談を言って偽の祝賀を催した。

(スニッチェリー氏のツイッター位置)

月額8ドルに対するさまざまな反応

月額8ドル(約1100円)の支払いが必要になったブルーチェックは恥の印だというジョークがTwitterにあふれているなか、支払いには関心がないと明言するインフルエンサーもいる。

美容インフルエンサーのアシュリー・ストロング氏は、元の削除日だった4月1日から約2週間後の4月12日に「イーロン、私のブルーチェックを早く持っていって。Twitterに金を支払っているとは思われたくない」とツイートした。4月20日にようやく削除されたとき、ストロング氏は「なんてこと、マジで」とフォローアップのツイートをした。トリクシーコスメティクス(Trixie Cosmetics)の創業者であり、『ル・ポールのドラァグ・レース(原題:Ru Paul’s Drag Race)』のスターのトリクシー・マテル氏は「偽のチェックマークを持ってる人、違和感ないのかい」とツイートした

(アシュリー・ストロング氏のツイッター位置)

姉妹のチャーリー・ダメリオ氏ディクシー・ダメリオ氏アディソン・レイ氏アヴァニ・グレッグ氏らトップのTikTokerもTwitterでブルーチェックを失った。ダメリオ姉妹の父、マーク・ダメリオ氏はサブスク料金を支払うことには興味がないとツイートし、「私のブルーチェックよ、さらば。私は生き延びる。特典のあるサブスクリプションサービスには喜んで料金を払う。だが、認証済みという『ステータス』に対する料金の支払いには強制されない。プレミアムサービスとして何かを提供しろ、だが、ブルーチェックを人質にするな。(ブルーチェックは)それほど重要ではない」。グレッグ氏は自分のチェックが消えたことに驚いたようで、「Twitter Blueは一体どうなってるの😭」とツイートした

美容インフルエンサーにとってのTwitterの重要性

インスタグラム、YouTube、TikTokは一般的にビューティインフルエンサーともっとも関連性の高いプラットフォームであるが、Twitterで最大のオーディエンスを獲得しているインフルエンサーもいる。メイクアップインフルエンサーのシャナイア・ベル氏は、Twitterで15.9万人を超えるフォロワー、前述の3プラットフォームで各1.6万〜2.2万人のフォロワーを抱えている。同氏はいくつかのGIFと「イーロンは本当に厳しくてイヤな奴、涙が出る」と述べたツイートでこの変更を嘆いた。また、ブルーチェック取得を祝った2021年の元のツイートを再投稿した。

(ベル氏のツイート画像の位置)

マニー・ムア氏、アビー・ロバーツ氏、ショーン・ギャレット氏、ティアラ・ウィリス氏ら美容インフルエンサーの中にはブルーチェックを維持した人たちもいる。

Twitterを自分の最大プラットフォームと考えているスキンフルエンサーのウィリス氏は、アカウントのセキュリティとなりすましを防ぐためにTwitter Blueサブスクリプションの料金を支払う気があると以前Glossyに語っていた

インフルエンサーマーケティングエージェンシー、フォー(Fohr)の創業者、ジェームズ・ノード氏は、アカウントセキュリティのために認証を受けることを勧めており、次のように述べている。「インスタグラムの認証料金を支払うことについて文句を言う人はいなかった。プロのインフルエンサーなら、アイデンティティを守るために8ドル(約1100円)を払わないという考えは見当違いだと思う」。

マニー・ムア氏は月額8ドル(約1100円)を支払うことにした理由について説明する必要があると感じた。SMSを介した2段階のセキュリティサインイン機能(サブスクリプションをしなかった人に対しては削除された)を維持するためにTwitter Blueサブスクリプションを購入したと述べた。しかし、現状に対する不満を隠してはおらず、「Twitterはあまりにひどい」と書いている。

ブルーチェックごときにTwitterは大騒ぎだ。私のチェックを外せばいい。どうでもいい。とにかく私のアカウントを安全に維持しろ!アカウントログインに2段階認証がないと言われたとき、口から出たのは……。結局、Twitter Blueをサブスクするようになるだろう 😐
— マニー・ムア(@MannyMua733)、2023年4月20日

ブルーチェックの意味は?

Twitter Blueのサブスクリプションは著名人のあいだでは嘲笑の的になっている。女優のキーラ・コサリン氏はこの新しいサブスクリプションシステムは「クールなキッズクラブの偽物」だとツイートした。スティーヴン・キング氏とレブロン・ジェームズ氏がサブスクリプションを希望しないと公言した後、マスク氏はセレブ向けのブルーチェックがまだ無料で提供されていることを認めている

「あまりに嫌われているので、武器として無料で配布できる製品を発明することを想像してみるがいい。それは真のイノベーションだ」と、ライターのマット・ノヴァク氏はバイラルになったツイートでこの状況について述べている。

最終的にTwitter Blueをサブクリプションするかどうかという質問に対して、スター氏はインスタグラムのDMでGlossyに次のように語った。「まだわからない。サブスクリプションの購入によって、自分のページの認知度が向上するかどうかに興味がある。様子を見よう!」。だが、同氏は、チェックマークをステータスシンボルとしては考えていないと付け加えた。「ソーシャルメディアは、人間としての自分の価値を確認するものではない。いまは創業者として、私はオーディエンスともっとも信頼できる関係を築くために尽力している。そして、それこそが私に必要な認証のすべてだ」。

ブランドの公式アカウントへの一貫性のない変更

一方、美容ブランドのアカウントにもチェックマークの変更が起きている。今年1月に公式のゴールドチェックマークシステムが突然消費者向けブランドに採用されるようになったとき、ブランドのソーシャル担当マネージャーの多くはTwitterからまったく連絡がなくチェックマークがブルーからゴールドに変わったと報告している。

以来、Twitterは有料システムを導入し、ゴールドチェックに月額1000ドル(約13.6万円)、サブアカウントごとに追加で50ドル(約6800円)をブランドに請求している。ニューヨーク・タイムズ紙が社内文書を引用して報じたところによると、Twitterのトップ500の広告主と、Twitterでもっともフォローされている上位1万のブランドアカウントは無料でゴールドチェックを保持できると伝えられている。ツイッターにコメントを求めたが返事はなかった。

4月20日の時点で、以前はゴールドチェックがあったが、現在はゴールドチェックがない美容ブランドには、アルタビューティ(Ulta Beauty)、エスティ ローダー(Estée Lauder)、ロレアル(L’Oréal)、MACコスメティクス(MAC Cosmetics)、ジョー マローン(Jo Malone)、セラヴィ(CeraVe)、メイベリン(Maybelline)、セフォラ(Sephora)などがある。

ディオール(Dior)にはまだゴールドチェックマークがあるが、シャネル(Chanel)にはない。

リアーナ氏とフェンティビューティ双方はブルーチェックマークを持っているが、フェンティビューティは以前ゴールドチェックを持っていた。

ブランドを持つセレブのなかには、チェックを失った人々はほかにもいる。カーダシアン家のブランドであるスキムズ(Skims)とスキン・バイ・キム(SKKN By Kim)、カイリー・ジェンナー氏と彼女の美容ブランド、そして、セレナ・ゴメス氏と同氏のブランドであるレアビューティ(Rare Beauty)のアカウントはチェックがなくなっている。

[原文:‘Elon hurry up and take this blue check’: Beauty Twitter reacts to the purge

LIZ FLORA(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)

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